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初恋みたいな最埌の恋をしたせんか運呜


    《前回のお話》
    高玚䜏宅街で芪友ず暮らす咲良さくらは息抜きに行った先の飲み屋でバンドマンふたりず隣り合い、その片方・爜そうに䞀目惚れ
    ラむブに誘われお足を運んだはいいが、ファンを芋お堎違いかも知れないず感じた。
    さお、ラむブず恋の行方は  。


     今たで邊楜の良さが分からなかった。が、このバンドはふわぎぎが持぀ハむトヌンボむスを掻かし、ボヌカロむド䞊みの早口蚀葉にナトの超絶技巧ギタヌが乗り、聎きやすい。
     パルゞのドラムは安定しおおり、爜が螊りながらベヌスを匟いおも乱れずに──ず、ステヌゞ䞋では、人様の頭䞊を倧勢が転がったり泳いで、萜ちおいく。
     

     初めお芋た、あれは䜕だろうか。
     考え蟌んでいるず、䞍意に爜ず芖線がぶ぀かり、ニコッずされる。
     こんなに客垭偎が暗いのだから、私には気付く蚳がないのに、胞の高鳎りが止たらなかった。
     圌はぎょんぎょん飛び、人䞀倍自由に振る舞う。しかし、ふわぎぎがMCでし぀こく絡むず
    「ツアヌ最終日に来おくれおありがずね」
    ふにゃっずした可愛らしい笑顔で手を振る。


     すぐさた近くのファンが「喋った」ず蚀い、䌚堎がざわめきに包たれた。どうやらい぀もは殆ど話さないキャラクタヌのようで、私信に聞こえおしたう。
     ふわぎぎが爜に芋惚れる私をラむブに誘った。
     ひょっずしたら、恋は既に始たっおいお、今倜どうにかなるのでは


     そんな淡い甘い期埅は、打ち䞊げに集たった露出床の高い服を着た、もしくは段違いに綺麗な女性たちによっお打ち砕かれる。圓たり前だ、郜合よく私だけ呌ばれる筈がない。
    「モデルやっおたす」
    「今月号にグラビア茉っおるよ」
    「フォロワヌ○䞇人」
     たかがビュヌティヌアドバむザヌの自分は空気のように扱われお、ボヌカルのふわぎぎはあっずいう間に囲たれ、爜ずは垭が離れた。


     ひずりで自棄になっお酒を呷るず、
    「君は」
     现い目、ホクロ倚め、高身長痩せ型、薄い唇にはピアス、ステヌゞ衣装が䞊䞋ゞャヌゞのパルゞが気を遣っおか話し掛けおくる。
    「あヌ  䞀般人です」
    「ぞえ。でもここに居るっおこずは、誰かしらの知り合いだよね。で、その酒うたい ちょっずちょうだい」
     望たない間接キスは繁華街で遭うナンパの劂く、心に冷たい颚を吹かせた。


     爜は前回同様、食事に倢䞭で私には目もくれず。仕方なくパルゞず䌚話し、ドラムに぀いお根掘り葉掘り聞き、さながらAIチャットサヌビスのようである。
     だが、しばらく経っお
    「なんかが惜しいな、俺のタむプじゃねえわ」
    ず蚀われたこちらの台詞。
     パルゞにすら構っおもらえなければ、いよいよ私など居おも居なくずも同じだ。


     戞惑っお、ナトの方に芖線を移す。垂れ目、䞞メガネ、敎えられた髭、りェヌブのセンタヌパヌト、柄ニットに濃いカラヌのワむドパンツ。圌は通販サむトのCMでギタヌを匟いおいたので芋たこずがあった。
     モテお困り果おた様子で䜕より。きっず、毎回こうやっお、容姿端麗な䞀晩限りの恋人を遞んで遊んでいる。


     そもそも打ち䞊げにたで呌んだくせに私を無芖する、ふわぎぎにも段々ず䞍満が募り、数千円テヌブルに眮いお垭を立ち、垰ろうずしたずころ、
    「みんな、誰掚しヌ」
    酔っ払った圌女に埌ろから抱き぀かれた。
    「ふわぎぎに決たっおんじゃん」
     女性たちは䞍思議ず声を揃える。


     ひずり、声優だず名乗っおいた者が静かに立ち䞊がっお酒臭いふわぎぎを私の䜓から匕き剥がし、
    「ちなみにあなたは」
    きりっず睚んできた。
     ストレヌトに爜だず答えおはいけないような雰囲気で、悩んだ私は
    「ラむブはずっおもカッコよかったです、が、特にどなたも。ごめんなさい」
    最悪の回答を導き出す。
     蚀わずもがな堎が凍り぀き、それならどうすれば良かったのか、いやはや、分かりかねる。


     あたりの居心地悪さに身を震わせ、「倱瀌したす」ず個宀を飛び出した。
     ゚レベヌタヌのボタンを抌すも、打ち䞊げ䌚堎が飲食店たたは居酒屋かカラオケかさえ芚えおおらず、今曎ながら浮かれ過ぎた自分が恥ずかしくなる。
     バンドメンバヌず合流しお、矎女の姿にショックを受け、呚りの景色が党く芋えおいなかった。


     どうにかこうにか倖に出るず、ネオンが小雚に照らされお、憎らしいほど矎しく、傘を持っおいないため暫し途方に暮れる。
     するず、
    「咲良ちゃん、埅っお」
    爜が远い掛けおきお、少しばかり物語のヒロむンを気取っお振り返った刹那、仮に圌の私服だずしたら〈超・普通〉なトレンチコヌトを枡された。


    「攟眮しちゃっお申し蚳ない。俺さ、なんでだろ。咲良ちゃんのこず、チラッずしか芋られなくお。パルゞず楜しそうに話しおたのが無理で」
     蚀葉通り、私の目以倖に向けお忙しなく喋るが、圌の煮え切らない態床に぀いうっかり
    「぀たり」
    続きを促しお
    「俺の掚しは咲良ちゃん。奜き。なの、かな」
    逆に問われる。なんおこった。


     はあ、知るか。自分の気持ちくらい正しく理解しな、せめお心の敎理敎頓をしおから匕き止めろ。口を衝きそうになり、慌おお手で塞ぐ。
    「倉わったご趣味なんですね」
     ぎこちなさもわざずで、慣れおいるず思った。私はベヌシストの遊び盞手にされるような女ではない、シンデレラずおお別れの時間だろう。


     最埌にトレンチコヌトを広げお、足銖たでの長さに貎族のようなフリルがうんざりなレベルであしらっおあったけれども、矜織っおみる。
    「あ、良かったら被っおっお。あず、さっきのお金芁らないよ。ホントに䌚えお嬉しかった。タクシヌ呌んどいたから気を付けお垰っおね」
     もしや今降っおいるのは雚でなく风なのか、散々な珟実に打ちのめされお、私のちっずもかわいくない返しも気にせず優しくされたら。


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    「コヌトお借りしたすね。ありがずうございたす。たたい぀か、ラむブハりスで」
     火照った顔が埮酔に芋えるこずを願い぀぀、爜に䜕床も頭を䞋げた。
     次はファンずバンドマン皋床の距離感がいい、迂闊に惚れお苊しみたくない、手遅れにも拘らず、タクシヌの䞭で考えを巡らせる。


     数日埌、たどかが぀いに家の電子錠を開けるカヌドキヌを玛倱した。
     本人は「メヌカヌずか、セキュリティ䌚瀟に電話しよう」ず軜く蚀うが、圌女はカレンダヌ通りの䌑日、芁するに私が䜕ずかしなくおはならず、急いで化粧をしお着替え、こちらが取るべき察応をネットで調べ尜くし、助けを求める。


     加えお、悪甚でもされたら倧倉なので、防犯カメラや譊備の匷化たで頌む。
     スマヌトフォンを持぀手の感芚がおかしくなり、むンタヌホンに映った来蚪者の顔もよく芋ないたた。
     ゜ファに深く座るも、足元がぐら぀いお芋え、技術員によりカヌドキヌの無効化・リセットはしたようだけれども、䞍安を感じた。
     

    「終了したした」
     䜕が 人生が
     町の鍵屋で賄える暮らしが懐かしい、これだから物を無くしがちなたどかずの同居は倧倉。
     苛たれおいるうちに新カヌドは発行されおおり、い぀の間に防犯匷化も枈たせお最終的な䜜業費甚の話に移り倉わっおいた。
    「あのヌ、倧䞈倫ですか」
     髪を䜎くお団子に結った制服の若い男性が、心配そうに呌び掛けおきお、ハッずする。ずんだ悪倢であった。


     しかし、こちらが我を取り戻しお、しっかり「ええ」ず応えた瞬間、あちらはビクッず肩を跳ね䞊げる。きょろきょろず巊右を確かめお
    「咲良ちゃん」
     目の前ではらりずマスクが倖され、私は息を呑む。
     

     たどかず人暮らしの家にすぐ駆け付けおきた譊備員の他に、たさか、技術員ずしお爜が玛れ蟌んでいるずは思わなかったから。


    ★咲良が遭遇したラむブでの「あれ」はクラりドサヌフダむブです。思いやりずマナヌを倧切にしたしょう。



     
     
     
    「アダキ/トオル」です。 フィクションをあなたに届ける ただの音楜奜き(投皿は少しず぀) はじめたしお__い぀もありがずう。 芳る:聎く:読む:玡ぐ、もっず noteで倚皮倚様な感性に觊れたい。 無色透明の僕から極圩色ぞ 毎回姿を倉えるかも知れたせん。

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