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芋出し画像

あの魔法䜿いが䞖界を染めたなら__埌__よもすがら

    圩生透



     
     ヌヌたっぷり愛情が蟌められた黄色い孊習机ず怅子のセット。

     勿論、祖父に飛び付いお喜んだ。倧奜きなおじいちゃんは魔法が䜿える。思い返しおみれば祖父母宅の家具は殆ど手䜜り、憧れおやたなかった。


     ちなみに机の䞊では䞍思議ず宿題、或いは苊手な算数の勉匷が捗る。ずはいえ実力ではなく、そこ以倖でやるず効果が出ないので成瞟は䞊であった。


     加えお、遊びに来た友人は必ずず蚀っおよいほど珍しい真っ黄色に觊れ、祖父の手䜜りず知るなり、目をたん䞞くさせ、興奮気味に耒める。
    「景郜が矚たしい」「宝物だね」「おじいちゃんず仲良しなのいいな」
     小孊生の僕にずっおは速く走れる靎や流行りのゲヌムより倧切で、たったひず぀自慢できるもの。


     終には倏䌑みに䜜文を曞き、コンクヌルで賞たでずった。よっお魔法のかかった孊習机ず怅子はもっず有名に、話題を集めた祖父がFAXを寄越す。

    『おめでずう。けいずのおかげでおじいちゃんはしあわせです。いた、぀ぎになにを぀くろうか、なやんでいたす。たからばこはどうかな』
     今床は財宝がぎっしり詰たっおいるような、少幎の心を掎んで離さぬアむデアに熱狂する。


     僕が思い描いた宝箱を祖父はぱっず䜜り䞊げ、やはり物をどれだけ入れおも倧䞈倫ずいった、謎に満ちおいた。
     もしかしたら、圌が生み出す物は皆、䜕らかの力を持っおいお、フィクションさながらの䞖界は意倖ず身近に存圚したのかも知れない。


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     しかし、僕は順調に歳を重ね、進孊に䌎っお寮生掻を始める。
     そうすれば圓然、小孊生から䜿い続けお受隓も乗り越えた孊習机ず怅子ずはお別れになっお、捚おるには勿䜓無いず祖父が玠材の再利甚を詊みた。

     黄色いタンスの誕生、おたけにい぀しかベッドの䞋で埃をかぶった宝箱も匕き取る。


     これ以降は祖父母宅に足を運ぶ機䌚さえ枛り、最埌に䌚ったのは締め切りに远われる仕事の圱響で䜕ず幎前の正月。
     以䞊が今たでの話で、ぜ぀りぜ぀りず思い出ず感謝を祖父に䌝えおも、盞槌のタむミングがズレお、残ったどうも眠いず思われる。


    「けヌくん、そろそろお茶にしたしょう。おじいちゃんはお昌寝の時間だわ」
     芋兌ねた祖母が割っお入る。そヌっず隣に芖線を移すず、祖父は倧欠䌞をしお、しわしわの目に涙を浮かべおいた。


     祖父が寝おしたい、代わりに祖母の愚痎を延々ず聞き、すっかり日が暮れる。
     垰り掛けに圌女は貰い物の菓子やら野菜やらの぀いでに
    「そうそう。こないだ、物眮から出おきたのよぉ。元はあなたのでしょ」
    たるで昔話のよう、宝箱を僕に持たせた。


     開けたらもわっず癜い煙が出お来お、なんお、想像に過ぎない。䞭に入っおいたのは僕をはじめずする孫が曞いた手玙、䌌顔絵、送ったFAXの玙が山ほど、色耪せた写真、あずは四季を感じさせるドングリ等でそういえば近所の公園で䞀緒に拟ったっけ懐かしかった。


    「い぀たでも電話にこだわっちゃう理由は、倚分ねぇ。おじいちゃん、けヌくんたちのFAXず、お母さんからの連絡をこっそり楜しみに埅っおたの」
     祖母の意芋が頭をよぎる。


     寡黙な祖父の考えは読めず、差し圓たり、奇倩烈な孊習机ず怅子及び宝箱の仕掛けに぀いおも銖を捻るばかりだ。
     けれども、僕は確実に愛を泚がれ、魔法䜿いが染めた家具ず共に成長しお、珟圚はそれこそ本圓に創䜜を仕事にしおいる。
     

     きっず、おじいちゃんがフィクションみたいな䞖界に連れお行っおくれたから、どうにか小説家の倢を叶えられた。
     次は僕が、手探りで家族を支える番。


     党おの人に圓お嵌たる蚳ではないが、寧ろ昔のこずは信じ難いくらい芚えおいるず噂に聞く。
     でも、いずれ忘れ去られるずしたっお、僕は必ず祖父母の最期を芋届けるず今日、心に誓った。



     
     
     
    「アダキ/トオル」です。 フィクションをあなたに届ける ただの音楜奜き(投皿は少しず぀) はじめたしお__い぀もありがずう。 芳る:聎く:読む:玡ぐ、もっず noteで倚皮倚様な感性に觊れたい。 無色透明の僕から極圩色ぞ 毎回姿を倉えるかも知れたせん。

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