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【空蝉うつせみ】耳に届く夏の便り

    【夏を感じる音】

    五感から感じる季節というのはたくさんある。

    見てわかるものはもちろん

    香り

    音

    体感覚

    様々なものから【季節】を感じとることができる。



    長い梅雨。

    そのさなかに聞こえてくるのは

    蝉の声。


    大合唱とまではいかないけれど

    ちょっぴりせっかちな蝉たちが少しずつ

    永い眠りから覚め

    短いけれど濃厚な「生」を味わっている。

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    数年間もの長い間 地中でじっと時を過ごし

    世界に羽ばたけるのが

    ”たったの7日間”


    人間から見るとなんだか

    寂しくてはかないような

    蝉の一生。


    のように思えるけれど、

    きっと蝉からしてみたら

    「自分の【生】を生きていない人間が
    だらだらとただ時を重ねている」

    ことのほうが【滑稽な存在】に見えているのかもしれない。


    蝉の声を聞くと
    無意識ではあっても
    季節の移り変わりを感じることができる。


    夏が来る。

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    *

    ある日

    車に乗ろうとしたら

    ドアの近くに何か茶色いものが落ちている。


    (なんだモズか。)

    セミの抜け殻だ。

    (※ちなみに新潟では蝉の幼虫もモズと呼びます)

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    いや、そうではない。

    中身が入っている。


    しかし
    そのモズはさかさまにひっくり返っていた。


    (せっかく出てきたのに死んじゃったのかな?)


    しばらく眺めてみるけれど
    ピクリとも動かない。


    心配になってそぅ~っと触ってみる。


    微かに、本当に微かにだけど足が動いた。


    (生きてる!!)


    ほっと一安心。


    (動かしてあげたほうがいいのかな?)


    でも
    自然の仕組みに人間が手を入れてはいけまい

    とりあえずそのまま出かけることにした。


    「モズさん頑張って」

    娘と一緒にエールを送りながら。


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    *


    帰ってくると

    モズが起き上がっていた。


    (わぁ!やっぱり生きていたんだね)


    娘と一緒に大喜び。


    きっとこれなら
    立派な蝉になって羽ばたけるはず。

    起き上がる力があるのだから。



    結局は触って
    余計なことをするのは悪い気がしたので

    踏まないようにだけ気を付けて
    その場を去る。


    羽ばたいていくその姿を夢見て。


    *

    翌朝蝉はいなくなっていた。

    *



    ふと気づくと蝉の声が

    ちらほら聞こえるようになった。


    きっとあの蝉が鳴いているんだ。


    毎年聞こえる蝉の声。


    だけど
    なんだか今年は

    蝉の声がいつもと違う気がする。


    朋友の【生】いっぱいな

    蝉の声を聞いている。


    蝉の声。

    この音を聞くと夏を感じる。

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    ★おまけ★

    【蝉退(せんたい)】

    中国で使われる生薬のひとつ。
    蝉の抜け殻。

    なんとセミの抜け殻も生薬になるんだとか。

    解熱・鎮痒・消炎効果があるそうです。

    ※日本中でよく見かける「アブラゼミ」ではないようですので
    自己責任でお願いします。


    綺麗道(きれいどう)


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    【自己紹介】はじめまして綺麗道(きれいどう)です。

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    【食医】私がやりたいことが少しずつ見えてきた











     
     
     
    【地方の未来と美を紡ぐクリエイター】地方創生や古民家再生を通じて、日本の自然法則に基づいた全方向アプローチで美しさと心地よさを追求。新潟暮らしを愉しく発信中/コンテンツクリエイター&ちょい農・ずぼら薬膳/こあいミラビ/阿賀町ファンブログアガマニア

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