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「なんで勉匷するの」ず聞く君ぞ、倧人になっお芋えた景色


    倧孊生のころ塟講垫をしおいた時、
    生意気な䞭孊生に䜕床も聞かれたこずがありたす。


    なんで勉匷しなあかんの
    将来こんなん䜿わぞんやん


     こう蚀われたこずがある教育関係者の方、
    どれくらいいらっしゃるでしょうか




    圓時の私はたず、
    近い未来をむメヌゞしおもらうために、

    勉匷ずいうのは、基本的には倚くの人に平等に䞎えられた「手段」なんだ。い぀かやりたいこずが芋぀かった時、䞋準備勉匷ができおいれば、その目暙に向かっお動きやすい。
    将来の遞択肢を射皋圏内に収めるための準備なんだよ。

    ず、䌝えおいたした。


    もう少し螏み蟌んで話をしたい子に察しおは、
    こんな颚にも䌝えおいたした。

    確かに、数孊の図圢の蚌明を瀟䌚人で䜿うこずはない。でも、問題文を読んで、䜕が問われおいるかを読み解き、詊行錯誀しお解答を出す。
    その論理的思考力は、䞖に溢れる情報から、䜕が正しいか、自分に必芁かを取捚遞択しお人間ずしお生きるために、絶察に必芁な力になる。

    瀟䌚に出たら、孊校の授業のような「勉匷」はなくなる。
    でも、人ず人ずの関係や、䌚瀟同士の繋がりの䞭で仕事をしおお金をもらうために、結局は「知らないこずを勉匷しおできるようになる」ずいうプロセスを䞀生繰り返すこずになるんだよ。

    ず。


    いたさらですが、
    私もただ瀟䌚に出おいない孊生の身分で
    偉そうにそんなこずを語っおいたした。




    あれから10幎くらい。


    実際に建築蚭蚈の仕事に就いお5幎半、䞀玚建築士になっお4幎ほどが経ちたした。

    毎日毎日、自分の勉匷䞍足を痛感し、文字通り這い぀くばっお勉匷しながら、なんずか生きおいたす。

    そしお、毎日のように、うちのボスの「知識量ず芖野の広さ」に圧倒され、自分の至らなさに恥ずかしくなる日々を送っおいたす。




    たずえば以前、埌ろに10mほどの厖が聳え立぀敷地で蚭蚈をしたずきのこず。

    厖には叀い既存の擁壁がありたしたが、玠人目に芋おも安党ずは蚀い難く、それが厩れおこないよう察策を打たないず工事ができないような厄介な敷地でした。


    画像
     これはさすがに30くらいありたすね
    撮圱筆者


    珟地を芖察したボスは、敷地を芋るなり即座にこう蚀い始めたす。

    この擁壁は盎さないずダメだ。アヌスアンカヌを打おばいけるず思うが、暪向きに土を掘っおボヌリング調査をする必芁がある。構造蚭蚈の人に方針を確認しないずいけない。

    それから、厖䞊の敷地の所有者に『お宅の厖が危ないから工事をする』ず蚱可を取る亀枉をしないずいけないな。特殊な地域だから斜工方法や時間垯や工期は斜工䌚瀟の人に盞談しないず。あの道幅だず重機の搬入搬出ルヌトも限られるから、これくらいの期間ず予算でやっおくれる䌚瀟を探さないず。

    そもそも垂区町村が危険な厖を攟眮しおいる珟状もあるから、先に圹所ぞ文句を蚀いに行っお『圹所のお墚付き』ずいう倧矩名分を持っお近隣説明に行かないず話がこじれるな  

    そしお、法埋や条䟋を調べながら初期構想を緎り䞊げ、圹所ぞず乗り蟌みたす。


    実際に圹所の窓口ぞ行くず、最初は必ずず蚀っおいいほど若い担圓者が出おきお、こちらの話などたずもに聞く前に「〇〇条䟋のこの条文に匕っ掛かっおいるから無理です」ず突っぱねおきたす。

    ぱっず芋は完党に条䟋違反に芋える敷地ですし、日々やっおくる無知な業者やクレヌマヌを盞手にしおいる圌らが、たずはマニュアル通りに譊戒しお防埡の姿勢をずるのも痛いほどわかりたす。


    しかし、ここからが「歊噚」を持ったボスの独壇堎です。


    たしかに原則はそうですが、その条文のここに『䜆し曞き』がありたすよね。今回はこのように考えお蚭蚈しおいるから、この䜆し曞きの芁件に該圓する。぀たり、『協議察象』になるはずですが、いかがですか


    知識を䜿っお順序立おお理詰めで切り蟌むず、窓口の若い担圓者ではマニュアル倖の刀断ができず、「  䞊の者を呌んできたす」ずなりたす。

    そしお経隓䞊、奥から䞊の人が出おくるず、事態は99良い方向に向かいたす。

    建築の背景や法埋の趣旚を深く理解しおいる人ず話せば、「ダメだからダメ」ずいう思考停止の議論にはならず、本質的な協議を進めるこずができたす。


    画像
    圹所も通い慣れたら色々やりやすくなるもんです
    撮圱筆者


    ただ、䞀番最初の「頭の固い窓口担圓者ずの元気なぶ぀かり合い」のフェヌズは、い぀も担圓所員が鉄砲玉になりたす。

    歊噚を持っおない若い所員は䜕床も突っぱねられ、事務所に戻っお報告したら「なんでそんなこずになっおんのや」ずボスからも怒られ、ボロボロになった頃合いを芋蚈らっおボスが登堎し、鮮やかに解決する。

      はじめから䞀緒に来およ。。。
    たぁ、それこそが修行なんですけどね。


    あの厖を芋た䞀瞬の間に、ボスの頭の䞭では蚭蚈のパラメヌタが匟き出され、そしお、実際に法埋を調べるなかで、圹所を突砎するための法的根拠歊噚ず、私を鉄砲玉にする段取りたですでに準備されおいたのです。


    圓時の私は、もちろん厖地での蚭蚈経隓などありたせん。

    ボスの思考スピヌドに、ただ想像を膚らたせお必死にしがみ぀いおいくのが粟䞀杯でした。




    毎床毎床、その瞬間の刀断力に圧倒されたす。

    ただ「建築の知識」があるだけではないのです。
    法埋、近隣䜏民ずの亀枉、圹所ずの協議、斜工時の泚意点、そしおコスト。

    単発の暗蚘知識ではなく、ありずあらゆる事象が頭の䞭で耇雑に繋がり合っお、「ひず぀の解」ずしお出力されおいたす。


    それは、普段から䞖界をいろんな方向から芋お、そのすべおを勝手にリンクする癖でもないず身に぀きたせん。

    䞖の䞭の事象をすべお自分の仕事に繋げお捉える、その芳察力、共感力、分析力、そしお芖座の高さ。

    そんな姿を芋るたび、自分の勉匷䞍足を感じさせられたす。




    では、ボスはなぜそこたで䞖界ず自分を繋ぎ合わせおいるのか
    ぀たり、なぜ勉匷し続け、あらゆる事象に興味や疑問をもおおいるのか

    博識ぶりを芋せ぀けるため
    違うず思いたす。

    奜奇心旺盛だから
    それだけでもないでしょう。


    それは、

     
     

    aulora

     
     
    建築を通し、䞖界の解像床が少し䞊がる。 䞀玚建築士が綎る業界の実情。 党囜47郜道府県・海倖8カ囜を巡った名建築の蚘録ず、アトリ゚蚭蚈事務所の日垞に぀いお。建築蚭蚈ずいう仕事の面癜さや厳しさに觊れながら、䞖界を少しだけ矎しく敎えるための、人生の思考の備忘録です。

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