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つぶあん

    風待ち

    行きつけ?の甘味屋では、いつも「クリームあんみつ」を食べる。
    そして、オーダーするときは、必ず「つぶあんで」と付け加える。

    元夫は、「こしあん派」で、こしあんのほうが手がかかっているし、上品だと言う。

    ま、それはそうかもしれないと思うけれども・・・でも、やっぱり、私が好きなのはつぶあん。

    関東と関西では、呼び名が違うけれども、おしることかぜんざいというものも、絶対に小豆粒がないと嫌だ。

    それも、たっぷりないと。

    もちろん、汁ありが前提なので、関東でも関西でも、これをオーダーするときは、いつも汁ありと粒ありを確認することにしている。

    東京に出てきたとき、私が早く標準語になじめるようにと、母も努力して方言の使用を控えた。
    なので、汁あり粒ありのそれを、母は「おしるこ」と呼ぶ。

    関西の学校に行き、そのまま就職した父は、実家に関西文化をたっぷりと持ち込んだから、同じものを指して「ぜんざい」と言う。

    私は、母の作るそれを「おしるこ」または「ぜんざい」だと信じていたから、東京のとある店で「おしるこ」を頼んで粒が入ってなかったとき、激しく落胆した。
    それで、次は「ぜんざい」を頼んだら汁がなかった。
    もう、テーブルをひっくり返そうかと思った。

    こしあん派の元夫は、私が実家で食べていたおしるこを食べなかった。
    粒の皮が歯や歯茎にくっつくのが気持ち悪いと言うのである。
    そして、それが下品だと。
    なので、ひとりのときにだけこっそりと作っていた。
    汁たっぷり、小豆粒もたっぷり入れる。

    お茶の席に出てくる、上品で美しい生菓子も嫌いではない。
    でも、やっぱり小豆粒が欲しい
    おはぎも、断然つぶあん!

    あの「アンパンマン」の中身も、つぶあんなんだそうだ。
    アンパンマンのあんは、脳みそだから、こしあんのように平坦じゃなくて、いろんな人の気持ちが引っかかるようにぼつぼつしていないとダメなんだって。

    そうなの。
    私も、歯に皮がくっついても、あのつぶつぶが舌にあたる感触が好きなの。
    するりといってしまうものよりも、手応えがあるものがいいの。

    夏に冷やして食べるのも好き。

    今日も猛暑。
    水道のカランをひねると、ぬるま湯が出る。
    いまだ豪雨の被害に苦しんでいる方々には申し訳ないが、雨が恋しい。

    「あの雨が もしなかったら この花が ここに咲いたか わからぬと思う」

     
     
     
    役に立たない文章を書くだけ。 貧困、一家心中、夜逃げ、不登校、ヤングケアラー、バックパッカー、フランス生活、トリプル介護、実家破産、介護離婚、看取り、実家じまい、墓じまいを経ての暮らし。 写真は自前。 ★コメントご容赦くださいm(__)m ★お返しのスキやフォローしてません。

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