
【AIDMAは古い】2026年版|SNS利用者の行動プロセスを示すフレームワーク「RASCEA」を提唱します【AISASも古い】
そもそもAIDMAって何?
AIDMA(アイドマ)とは広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスを示した略語である。AIDMAは、AIDA(Attention:注意を引き、Interest:関心を引く、Desire:欲求を生み出し、Action:行動を促す)をベースとし、「Memory(記憶)」のプロセスが追加されたものである。
1924年、アメリカ合衆国の販売・広告の実務書の著作者であったサミュエル・ローランド・ホールが「Retail Advertising and Selling 」中で、消費者が広告を見てから実際に購買行動(Action)を起こすまでにはタイムラグがあるため、その間の「「Memory(記憶)」が重要であると提唱した[1]。
日本語圏において「AIDMAの法則」として、2004年に広告代理店の電通等により提唱されたAISAS[2][3]との比較等で日本では知られる[4]。
はじめに
なんでこんな記事を書いているかと言うと、VTuber向けにSNSを伸ばしたいならAIDMAを使おうみたいな内容の発信をしている人を見かけてしまって、
「あれ、AIDMAって違くない?てか古くない?」
と思ってモヤモヤしてしまったので、改めて調べるとともにせっかくなら情報をまとめようと思ったので、この記事を書いています。

詳しくはググってくれ!
AIDMAの法則については、マーケティングについて勉強する人がほぼ確実に目にするので、ちょっとマーケティングについて発信している人ならほぼ確実に言及している。
かく言う私もAIDMAを引き合いに出して、顧客行動や顧客心理を紹介することが良くある。
100年以上前に提唱されたAIDMAという広告についての消費者心理を表したモデルは便利なのである。
AIDMAが提唱された時代と現代では状況が違い過ぎる!!
一旦、1924年のアメリカがどんな状況だったかを簡単に調べておきたい。
1924年のアメリカは「狂騒の20年代」と言われる経済成長
常態に復することと高い戦時税制の終了を要求した共和党のウォレン・ハーディング大統領の下で、財務長官アンドリュー・メロンは関税を上げ、他の税金を下げ、大きな歳入超過を使って1920年から1930年までに国の負債を3分の1まで下げた。1924年から1928年までの5ヵ年は世界のドル建て外債発行額は毎年10億ドルを超えた。そのうち1926年から1928年までの3ヵ年はラテンアメリカの発行額は毎年3億ドルを超えた。商務長官ハーバート・フーヴァーは商習慣を規制することで効率を導入するよう努めた。
ざっくり言うとめっちゃ経済が成長している。しかも、生活様式が変わったり製造業が大きく伸びているのでものを作れば売れた時代ということも想像できる。
※私はこの時代の経済についての専門家ではないので、細部については不適切な場合があるかもしれません。
まとめると
「AIDMAはインフレ時代の考え方」ということになる。
一方で現代日本のSNSはどうか?
2026年の日本はそんなに経済成長していない
高度経済成長期をとっくの昔に置き去って、インターネットはAIの台頭で玉石混交の雑多な情報に溢れているし、経済は(そんなに)成長していない。
AIDMAが提唱された1924年のアメリカとは正反対と言ってもいいでしょう。
2004年には電通がAISASを提唱した
AISAS(アイサス)とは、2004年に電通によって提唱された、インターネット環境下における消費者行動のプロセスを示すフレームワークである[1]。従来の消費者行動モデルであるAIDMAをベースにしつつ、デジタル社会における「検索」と「共有」という能動的な行動をプロセスの中核に据えている点が特徴である[2]。
AIDMAが、広告における消費者行動のプロセスを示すフレームワークに対して、
AISASは、インターネット環境下における消費者行動のプロセスを示すフレームワークということになっているので、「検索」「購買」というネットサーフィンをしながら商品を選ぶような流れが想定されている。

AISASでも2026年と状況が違う点がある。
それは、1回の検索で得られる情報の量である。
2004年に比べて2026年現在では、インターネット上の情報量が多くなっている。
IDCによると、2010年に全世界に存在したデジタル・データの総量は1.227ゼタバイトだったという。また、データ総量は過去2年間で倍増しており、2012年には2.837ゼタバイトに達すると予想されている[1]。2020年現在データ総量は59ゼタバイトに到達している。
とにかく情報の量が多い。
なので
現代では「比較」というプロセスが入る
しかも
検索した時に出てくる項目で比較されるし、
AIが勝手に比較してくれる。
ホテルの宿泊料や交通機関のチケット料金を比較するサイトもある。
検索窓に、「○○ 比較」と打てば、類似商品を比較するまとめサイトが当然のように出てくる。
現代SNSでは「比較される」というものを考慮して情報発信をしなくてはならないと私は考えます。
AIDMAやAISASには「比較」が欠如している。
情報量が少なかった時代のSNSは、絶対評価で良いコンテンツを作っていれば優先的に拡散されてインプレッションが増えていたのですが、情報過多の今では、相対評価的に優れたコンテンツにならないとインプレッションが増えない。
これは人類がSNSを使える時間に上限がある限り覆すことはできない。
ということで現代のSNSを攻略するには、AIDMAやAISASでは不十分であり、そこに比較されるという項目を含めて考える必要が出てくる。
続々と新しいフレームワークが提唱されている。
続々とAIDMAに代わるフレームワークが提唱されている。
例えばそんなフレームワークをまとめた記事があったりする。
余談だが、記事を読んだだけでは、出典の良く分からないフレームワークがあるというもの非常に現代チックな感じがして面白いと思う。
さらに例を挙げるならUGCにフォーカスした内容の記載がある書籍もある。
『SNSマーケティング7つの鉄則』飯髙悠太, 室谷良平, 鈴木脩平
他にも探せばいろんな人がいろんなフレームワークを提唱していることが分かる。
SNS利用者行動のプロセスを示すフレームワーク「RASCEA」

私がSNS利用者行動のプロセスを示すフレームワーク提唱するのは「RASCEA」
Recommended:SNSから「おすすめ」として表示される
Attention:興味関心を持つ
Search:検索し情報を収集する
Compare:検索の過程で類似情報と比較する
Engagement:そのブランドに対して愛着や信頼を感じる
Action:購買行動につながる
このRASCEAのポイントは
・ユーザーが自発的に検索しないこと
・興味を持った後に検索され比較されること
・競合との比較に負けると関心を失うこと
・エンゲージメントが高まると購買行動につながること
このポイントを考慮すると、現代のSNS攻略おけるポイントは下記の通りになる。
プラットフォーム上でおすすめ表示されること
大量に並ぶ情報の中で注目を集めること
ユーザーに対して十分な情報を提供すること
競合との比較で負けないこと
エンゲージメントを獲得すること
購買の機会を提供すること
補足すると
プラットフォーム上でおすすめ表示されることとは?
SNS媒体の中でインプレッションを増やすことです。
インプレッション拡大には、大量に投稿したり、アルゴリズムに合わせたフォーマットでの投稿作成などが含まれます。
さらに現代のSNSでは、コンセプトが重要とされ、ある程度の専門性を持ったアカウント運営をすることがおすすめ表示(インプレッション)の増加につながるアルゴリズムが採用されているケースが多い印象です。
大量に並ぶ情報の中で注目を集めることとは?
サムネイルやタイトル、キャッチコピーと言った、表示される部分で目立つことが求められます。
デザイン性であったり話題性、具体性といった、ファーストビューでの興味への吸引力が求められます。
SNSにおけるコンテンツ設計と言われることが多い領域です。
ユーザーに対して十分な情報を提供することとは?
多くの場合でユーザーは気になる投稿を見つけた後に、アカウントのプロフィールを確認したり、名前を指名検索するなどして「その人が何者なのか?」という情報を収集します。
なのでプロフィールには、最新のコンテンツ、過去のコンテンツ、各種SNS、HP、メディア情報などの複数の媒体で情報が掲載されている状態が望ましいです。
ここで情報が少ないor信頼できないと判断されると、急速にユーザーからの興味関心を失ってしまいます。
競合との比較で負けないこととは?
検索の過程で競合に関する情報が出てきます。
また現在のSNSアルゴリズムでは検索したことによって「おすすめ」に類似アカウントつまり、競合が出現するようになります。
出てくる関連情報(競合アカウント)と比較してあなたのアカウントに今後も閲覧するだけの価値があると判断されることが最重要目標となります。
エンゲージメントを獲得することとは?
エンゲージメントには、ピンからキリまで多くの種類があります。いいね高評価と言った軽いものから、ライブ配信でコメントする、直接会って話をするなどのエンゲージメントの獲得ポイントが存在します。
ここで共通するのは、なにかしらの「コミュニケーション」を取ることであり、手法は問わない。
SNSでのエンゲージメント獲得量は下記の様にコンテンツの形式によって差がある。
短文テキスト < ショート動画 <<< 長文テキスト < 長尺動画 <<< リアルタイムコミュニケーション
この差は私がいくつものSNSアカウントの裏側を見てきた中での経験則に基づくものであるが、YouTubeにおいてショート動画だけで1万人集めたチャンネルとライブ配信だけで1万人集めたチャンネルの売り上げの違いを想像してもらえるとイメージを共有しやすいのではないかと思う。
また、このフェーズで十分にエンゲージメントを高めることができていると、ピチューのなつき度を上げるとピカチュウに進化できるように、ユーザーを購買行動につなげることが可能になる。
購買の機会を提供することとは?
SNSでは、商品を作ってただ表示していてもびっくりするほど売れない。
多くのインフルエンサーが案件などで商品を紹介する時の様に、文章やイラスト、動画で商品の魅力をアピールすることではじめてユーザーの購買行動につながる。
特にエンゲージメントを大きく、深く獲得できているアカウントにおけるユーザーへの影響力は非常に大きなものになることが研究により示唆されている。
登録者数10万登録以下で専門性を持つマイクロインフルエンサーアカウントについて情報をまとめた別の記事もあるので、興味があれば是非見て欲しい。
特化型マイクロインフルエンサー構築はいいぞー!楽しいぞー!
また最近のSNSでは、成分や機能が良いだけでは売れないことも経験則で知っている。
購買行動につながりやすい手法として、プロセスエコノミーと言われる商品サービスが出来上がるまでの過程を見せるプロモーションが多くのユーザーの行動を促すことに繋が事例もある。
さらに、アンケート調査や試作品のテストなどでユーザーを巻き込む形でユーザーと一緒に作っていく商品サービスも非常にSNSとの親和性が高い。
tips:1回の気合を入れた告知よりも、10回の気軽な紹介で商品が売れる
VTuberやYouTuberなどのインフルエンサー活動をしているとグッズやコラボ商品と言った商品をリリースすることがあると思う。
その場合に、売れるインフルエンサーと売れないインフルエンサーの差は何かと言うと「告知の回数」である。
どんなに凄腕のセールスマンだったとしても1回の投稿でしか告知をできない場合、SNSでは対して売れない。
逆にセールスが下手だとしてもエンゲージメントが十分に獲得できているなら、商品名を何回も言うだけでその商品が売れる。
これに近いことはYouTuberが動画の最後で毎回言っている「チャンネル登録と高評価よろしくね!」というセリフで、毎回似たようなことを言うからそこから一定数高評価とチャンネル登録につながるという結果が得られるのである。
あなたも何か商品をリリースした時には、繰り返し告知を出す流れを作れると多くのユーザーさんに購入してもらうチャンスを獲得できるでしょう。
まとめ

AIDMAは非常にわかりやすいフレームワークなので、マーケティングの基本について勉強をする場合は非常によい教材になると思います。
一方で、現代のSNSやインターネットとは前提が大きく異なることも明確です。
今日は私が独自に提唱した「RASCEA」をAIDMAと比較しながら紹介しました。
現代のSNSにおいては「検索」「比較」というフェーズがあり、「エンゲージメント」というインフルエンサーとのコミュニケーションが購買行動につながるという概念を理解していただけると、これからのSNSでの活動がより効率的なものになると思います。
YouTubeもやっています
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