歯医者なのに、診療時間を短くしたい理由。
「もっと遅くまで診療してほしい。」
「土日も開けてほしい。」
経営だけを考えれば、その方が売上は伸びるかもしれません。
実際、日本の歯科医院は長時間診療が当たり前でした。
朝から夜まで。
土曜日も。
祝日も。
「患者さんのため」という言葉のもと、多くの医療従事者が自分の時間を削って働いてきました。
でも、私は思います。
それは本当に患者さんのためだったのでしょうか。
長く働けば、患者さんは幸せになるのでしょうか。
夜8時。
一日中診療した歯科医師。
何十人もの患者さんを診た歯科衛生士。
集中力は、朝と同じでしょうか。
笑顔は、朝と同じでしょうか。
説明は、朝と同じでしょうか。
人は機械ではありません。
疲れます。
集中力も落ちます。
判断力も落ちます。
それでも「患者さんのためだから」と働き続ける。
私は、それが本当に良い医療だとは思えません。
私たちは、「時間」ではなく「質」を提供したい。
診療時間が長いこと。
営業日が多いこと。
それはサービスの一つです。
でも、医療で最も大切なのは、診療時間の長さではありません。
一人ひとりに、どれだけ良い医療を届けられるか。
そのためには、働くスタッフが心にも体にも余裕を持てる環境が必要です。
スタッフが疲れている医院に、良い空気は生まれません。
子どもは空気を読みます。
保護者も空気を感じます。
スタッフ同士が笑顔で話している医院。
受付で自然に笑顔が出る医院。
質問しやすい雰囲気の医院。
そんな空気は、「根性」では生まれません。
余裕があるから生まれるのです。
余裕は、時間から生まれます。
私たちは、スタッフの人生も守りたい。
歯科衛生士も、歯科助手も、受付も、歯科医師も。
仕事だけが人生ではありません。
子どもの授業参観に行く日があっていい。
夕食を家族と囲む日があっていい。
趣味に没頭する時間があっていい。
友人と笑い合う休日があっていい。
そういう人生を送る人ほど、患者さんにも優しくなれる。
私は本気でそう信じています。
「働きやすい職場」は甘えではありません。
「医療なんだから我慢しろ。」
「昔はもっと働いていた。」
そんな時代は、もう終わりです。
医療は、自己犠牲で成り立つ仕事ではありません。
持続可能でなければ、地域医療も続きません。
だから私たちは、
診療時間を見直します。
休日も見直します。
働き方も見直します。
それは楽をしたいからではありません。
10年後も、20年後も、質の高い医療を届け続けるためです。
求職者の皆さんへ。
もしあなたが、
「患者さんには全力で向き合いたい。」
「でも、自分の人生も大切にしたい。」
そう思っているなら、それはわがままではありません。
むしろ、その価値観を持つ人と一緒に働きたいと思っています。
私たちが目指すのは、
長く働く医院ではありません。
長く愛される医院です。
そのためには、まず働く人が幸せであること。
それが、患者さんの幸せにつながると信じています。
最後に
医療だからこそ、働き方を変える。
歯科医院だからこそ、診療時間を見直す。
一見すると矛盾しているように見えるかもしれません。
でも、私たちは知っています。
疲れ切ったスタッフから、最高の医療は生まれません。
笑顔のスタッフがいる医院には、笑顔の患者さんが増えていきます。
だから私たちは、これからも働き方を変え続けます。
歯医者なのに、診療時間を短くしたい理由。
それは、
スタッフが幸せだから、患者さんも幸せになれると、本気で信じているからです。
