
枝を伸ばす時期、根を張る時期
無事に社用のPCとスマホの郵送を終え、「いよいよ退職するんだな」と実感が湧いてくる。
大袈裟かもしれないけれど、最終出社日から今までの数週間、この28年間の人生で1、2を争うくらい、自分の人生について考えている気がする。
自分は何が好きで、何が嫌いで、何が心地よくて、何が怖くて、これからどう生きていきたいのか。
ジャーナリングと言えるほどのものではないけれど、棚の奥からまっさらなノートを1冊引っ張りだし、家の中でも出先でも、何か思うことがあった時に、自分の気持ちを書き留めるものとして使っている。
今、仕事を辞めることを目の前にして、最初に出てくる感情は「怖い」。
いつかは会社を辞めることを想定して貯金はしてきたので、すぐに生活に困ることは無いけれど、一時的でも収入が途絶える怖さ。
どこかに所属していない、自分の肩書きが消えたことによる、周囲からどう思われるかを不安に思う怖さ。
現職で燃え尽き症候群のような状態になっている中で、また元のように走り出せるだけの気力と体力があるかわからない怖さ。
社会は日々回っている中で、どこか自分だけが停滞している感覚に苛まれて、ふいに涙が出てくる日もある。
かといって、あのまま仕事を続けていても、ストレスでさらに体調不良の症状が出てきたり、いよいよメンタルがやられていた可能性を考えると、辞めることが1番ベストな選択だったとは思う。
そんなことを、ぐるぐると考えてしまう。
怖さは消えない。
でも、思い切って退職をして、余白の期間を取ったことには、後悔はしていない。
会社員をしていた時、日々与えられたものをこなすことに夢中だった。
そして、それらをこなすことで、成長している感覚を得ていた。
気づけば、上へ上へと行くことばかりを考えて、それが目的になっていた。
一方、自分の本音とどれだけ向き合えていたかというと、疑問が残る。
「忙しいから、他のことは多少なおざりでもしょうがない」
仕事以外の問題から目を背ける口実があったのは、ある意味、楽だった。
もしかしたら、心の空白を埋めるために、仕事を利用していたのかもしれない。
でも、それを続けていても、根本的な解決にはならない。
だから、こう考えることにした。
これまでの5年間は、枝を伸ばすための時期。
今は、根を張るための時期。
枝を伸ばしたくても、根っこが貧弱だと水や養分が吸えず、成長できない。下手をしたら、ポキッと折れてしまうかもしれない。
上に伸びることも大事。
でも、今は焦って枝を伸ばすより、どっしりと根を張って、栄養を蓄えるための時間。
28年しか生きていない私の人生は、まだまだ途中だと思う。
でも、「あの時間があったから今がある」と思える日が来たらいいな。
いつかたくさんの花を咲かせられる木になりますように。