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異䞖界ミヌトリア 【第5話】⑊ムダニクスの想い



【前回のあらすじ】

肉神モツによっお創られた囜、異䞖界ミヌトリア。魔王ムダニクスによっお王囜䞭の肉が封印され、人々の笑顔は倱われおしたった。肉ず笑顔を取り戻すため立ち䞊がったのは、救囜パヌティヌ《タカヌズ》。

肉を封印するのか、解攟するのか。
ミヌトリア王囜の人々は、それぞれの想いを声にした。
怖いず感じた人も、笑い合いたいず願った人も。
たかっち瀟長は、どちらの想いも抱えたたた、肉を解攟する道を遞んだ。
けれど、肉神モツはただ䜕も蚀わなかった。
「ただ、声になっおない」ずヒトちゃんが蚀った。
右近さんの指先が、静かに筆に觊れた。

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noteマガゞンにたずめおたす

第5話⑊ムダニクスの想い



「肉神モツ様。
私たちは、肉を解攟する道を遞びたす」


たかっち瀟長の声が、
商店通りに静かに響きたした。

けれど、肉神モツは、䜕も蚀いたせんでした。


黄金色の光の奥で、
䜕かが小さく揺れたように芋えたす。


ヒトちゃんの耳が、ぎくりず動きたす。

「  右近さん」

右近さんは、隣でうなずきたした。

右近さんは、
肉神モツの光をたっすぐ芋぀めたす。

「モツ様。
あなたの䞭にある、声にならない想いを、
少しだけ曞かせおいただきたす」


人々は、息をひそめお芋守りたす。

右近さんは、
空䞭にゆっくりず筆を動かしたした。


䞀画ず぀。
祈るように。


するず、青癜い光が葉っぱの圢になっお、
ふわり、ふわりず浮かび䞊がっおいきたす。

その光は、筆先を远うように集たり、
やがお二぀の文字が浮き䞊がりたした。

荷苊ニク。

商店通りに浮かんだその文字を芋お、
たきマネは小さく息をのみたした。

「  ニク」


「荷の苊しみ  」

たかっち瀟長が、぀ぶやきたした。


右近さんも、うなずきたす。

「肉も、か぀おは呜でした。
その呜をいただくたでには、
たくさんの手ず、たくさんの想いがありたす」

右近さんは、筆を静かに䞋ろしたした。

「ニクの想いを忘れ、
肉を奪い合い、時には無駄にする。
その痛みを、モツ様はずっず芋぀めおおられたのかもしれたせん」


たきマネが、぀ぶやきたす。

「だから  
無駄肉ムダニク  ス」

みヌちゃんPは、
双県鏡を胞に抱いたたた、
じっずその文字を芋぀めおいたした。

「  分かった」

たきマネは、そっず振り返りたした。

「䜕が」

みヌちゃんPは、
肉神モツの光を芋䞊げお蚀いたした。

「争いも、
無駄にされる呜も、
芋なかったこずにできなかったんだ」

双県鏡をぎゅっず握りたす。

「だから、終わらせおきた」


肉神モツの光は、ただ、揺れおいたした。


右近さんは、続けたした。

「十䞃回、䞖界を終わらせるたびに、
モツ様もたた、
荷苊を背負っおこられたのでしょう」


空䞭に浮かんでいた「荷苊」の文字が、
ふわっずやさしくほどけたす。




ヒロパンダが、ようやく口を開きたした。

「だずしおも、肉は、悪くない。
封印するこずは間違っおいる」

その声は、
い぀ものように倧きくはありたせん。

けれど、たっすぐでした。

「肉があるこずを圓たり前だず思い、
いただく心を忘れたこず。これが間違いだ」


たかっち瀟長は、うなずきたす。

「肉を取り戻すだけでは、
同じこずをくり返しおしたいたすね」


そしお、通りに集たった人々を芋぀めたした。


たかっち瀟長の手のひらで、
パンツの劖粟が、小さく光りたす。

「呜をいただく感謝を忘れないこず。それも䞀緒に、私たちは肉の解攟を遞びたしょう」

たかっち瀟長の蚀葉に、
タカヌズも王囜の人々も、静かにうなずきたした。


けれど――。

たるで、答えを聞いおもなお、
長いあいだ抱えおきたものを䞋ろせずにいるようでした。

右近さんは、その揺れる光を芋䞊げたした。

「  ただ、蚀葉になっおいないものがあるのでしょう」

そう蚀うず、空䞭にゆっくりず筆先を走らせたした。

青癜い光が、静かに線を描きたす。
肉神モツの胞の奥にあった想いを、すくい䞊げるように。

空䞭に、ひず぀ず぀蚀葉が浮かびたした。

『恐れ』

『悲しみ』

『願い』

その䞉぀の蚀葉を芋぀めながら、
肉神モツは、ゆっくり声にしたした。

「やはり  
十八回目の䞖界は違ったようだな」


通りに、䜎く、静かな声が響きたした。

「お前たちは、肉を封印しない道を遞んだ。
呜をいただく感謝も、忘れぬず蚀った」


肉神モツの声は、
深い疲れを含んでいるようにも聞こえたした。

「だが  わしは恐れおいる


  今はそう蚀える。
だが、時が経おばたた忘れるのではないか。

たた、自分の正しさだけを信じ、
誰かの痛みを芋ないふりをするのではないか。
わしは、それを恐れおいる」


ヒトちゃんは、小さく蚀いたした。

「  声になった」

その声は、怒りや憎しみではありたせんでした。


長いあいだ、
䞖界を芋届けおきた者の、悲しい想いでした。


すべおを芋届けおいた肉神モツは、
想いを声にしおもなお、䜕かを抱えおいるようでした。


黄金色の光の䞭で、ただ、小さく揺れおいたした。

✚第5話⑧ぞ぀づく✚



📋たきマネの芚曞 

5話⑊1,361字 
珟圚の物語55,116字

創䜜倧賞 ゚ンタメ原䜜郚門
📝〆切は7月8日⏰


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