
“ちょっと目立ちたい”と思ったことがある人へ。「バズりたい」が、人のブレーキを壊すとき
迷惑行為が繰り返される理由と、“当事者にならないためのブレーキ”
たぶん多くの人は、この手のニュースを見るたびに思うはずです。
「いや、さすがに自分はこんなことしない」
私もそう思います。
ただ、ふて猫は少し離れたところから見て言います。
「人間、見られたい気持ちが強いと、たまにブレーキの場所を忘れます」
今回報じられたのは、回転寿司店で起きた迷惑行為です。
報道によると、埼玉県内の店舗で、注文した商品に食器用洗剤のようなものをかける動画を撮影し、SNSに投稿したとして、43歳の男性が逮捕されました。
本人は「SNSの再生回数を増やしたかった」といった趣旨の供述をしているとされています。
もちろん、事実関係の詳細は、今後の捜査や手続きの中で明らかになっていく部分もあります。
ただ、このニュースを見たときに、多くの人がまず感じるのは、
「またか」
「何をやっているんだ」
「なぜそんなことをするのか」
「迷惑すぎる」
という怒りや呆れだと思います。
そして、この「またか」という感覚が、今回かなり大事です。
飲食店での迷惑行為は、今回が初めてではありません。
2023年には、回転寿司店で醤油差しの注ぎ口をなめるなどの動画がSNSで拡散され、大きな社会問題になりました。
同じく2023年には、牛丼チェーン店で、卓上の紅しょうがを自分の箸で直接食べる動画がSNSに拡散され、逮捕者が出たこともありました。
他にも、飲食店を舞台にした“悪ノリ”は何度も話題になってきました。
そのたびに、世の中は怒ります。
「こんなことをしたら大変なことになる」
「逮捕されるかもしれない」
「損害賠償になるかもしれない」
「名前や顔が広まるかもしれない」
「人生に傷がつくかもしれない」
そういうリスクは、もう何度も報じられてきました。
それなのに、なぜ似たようなことが繰り返されるのか。
ここで、ふて猫は過去のニュースを見ながら少し首をかしげます。
「前例はあります。でも、自分の番になると少し遠く見えるようです」
ニュースとして眺めている間は、
「自分とは違う人の話」で済みます。
でも、自分の中にもある、
ちょっと目立ちたい気持ち。
ちょっとウケたい気持ち。
ちょっと反応がほしい気持ち。
そこまで近づけて見ると、
この話は少しだけ他人事ではなくなります。
もちろん、ほとんどの人は実際にやりません。
でも、人間観察として怖いのは、
大きなやらかしの入口が、いつも大きな悪意とは限らない
ということです。
最初は、ちょっと目立ちたいだけ。
ちょっとウケたいだけ。
ちょっと反応がほしいだけ。
ちょっと再生されたいだけ。
その「ちょっと」が、いつの間にか笑えないラインを越えてしまうことがあります。
しかもSNSでは、過去の炎上すら「教材」ではなく、
“もっと目立つための参考例”
になってしまうことがあります。
「あれだけ炎上したなら、自分も話題になるかも」
「自分はそこまでやらないから大丈夫」
「自分なら笑いにできる」
「自分ならバレない」
「水だから問題ない」
こうやって、人は自分に都合よく例外を作ります。
一度ニュースになったから、みんなが学ぶ。
そうとは限りません。
むしろ、注目された前例があることで、
「やれば見られる」という記憶だけが残ってしまう人もいます。
ふて猫は、少し嫌そうな顔で言います。
「人間、自分の小さな欲には、わりと甘いです」
SNSの怖さは、投稿した瞬間に、行動が自分の手を離れることです。
その場では冗談のつもりだった。
水だから大丈夫だと思った。
すぐ消せばいいと思った。
仲間内だけで見られると思った。
ちょっとバズればいいと思った。
でも、世の中はそんなに都合よく止まってくれません。
動画は拡散される。
スクリーンショットは残る。
誰かが保存する。
企業が対応に追われる。
警察沙汰になる。
報道される。
家族や周囲にも影響が及ぶ。
場合によっては、損害賠償の話にもなる。
たった数秒の悪ノリが、その後の人生に長く残ることがあります。
怖いのは、特別に悪い人だけがこうなるわけではない、ということです。
「これくらいなら大丈夫」
「みんな笑ってくれる」
「目立てれば勝ち」
「あとで消せばいい」
その小さな油断が、人生の履歴書に消えないシミをつけることがあります。
でも今回ふて猫が気になったのは、
迷惑行為そのものの異常さだけではありません。
気になったのは、
なぜ何度も報じられているのに、似たような悪ノリが繰り返されるのか。
そして、自分や身近な人が“当事者側”に回らないために、
どこで止まればいいのか。
ということです。
ここから先では、主に次の3つを見ていきます。
・“見られたい”気持ちが悪ノリに変わる理由
・SNSだけでなく、職場や日常にもある“小さなバズりたい”
・投稿・発言・悪ノリの前に見る、ふて猫式5つのブレーキ
これは、迷惑行為を笑う記事ではありません。
自分が当事者にならないためのブレーキを考える記事です。
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単品で読むもよし、奥のこたつ部屋でまとめて読むもよし。
ふて猫は、どちらでも少しふてぶてしくお待ちしています🐈