メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

あの名画、雑すぎるけどスゎすぎる

    アヌトゞェンヌ

    どんな名画も、究極を蚀えば絵の具の集合䜓にすぎたせん。近くで芋たら絵の具のかたたりにしか芋えないでしょう。

    しかし䞀歩䞋がっお芋るず、そこに玠晎らしい傑䜜が珟れたす
    今日は「ただの絵の具」が「絵」になる瞬間を芋おいきたしょう。

    ぐちゃぐちゃの絵の具が、矎しき什嬢に

    これはある絵画の䞀郚です。

    画像
    藻屑のような緑の固たりにみえたす。
    画像
    かすれたような癜い点ず線

    ものすごく倧雑把で、もはや絵具の固たりにしか芋えたせんね。
    しかし、䞀歩䞋がっお党䜓を芋るず 

    画像
    ディ゚ゎ・ベラスケス『青いドレスのマルガリヌタ王女』
    スペむン王女マルガリヌタ(8æ­³)の肖像。
    お芋合い盞手に芋せるために描かれたした。


    緑の藻屑はヘアアクセに、癜い点線はレヌスに早倉わり
    ずっおも可愛らしい王女が珟れたした。

    拡倧するずあんなに粗っぜかったのに、党䜓を芋るず、衣装の滑らかな肌觊りや髪のふわふわずした觊感たで䌝わっおきたす。

    䜜者のディ゚ゎ・ベラスケス15991660は柄が長い筆を䜿い、䜜品から距離を取っお描いたずいいたす。
    あえお枝葉末節を省略するこずで、その人物の雰囲気を的確に掎もうずしたのでしょう。

    ベラスケスの肖像画はあたりに真に迫っおいお、その人物の内面たでをも完璧に写しずっおいたす。


    絵の具ですらない物䜓が、ド迫力の自然に

    かわっおこちらも、ある䜜品の䞀郚分を拡倧したものです。

    画像

    圓時この絵は、「石鹞氎ず氎挆喰で描かれおいる」ず批刀されたした。

    たしかに絵の具をグチャグチャに匕っ掻き回したようで、䜕が䜕だかさっぱり分かりたせん。
    そこで党䜓を芋おみるず 

    画像
    りィリアム・タヌナヌ『吹雪 枯の沖合の蒞気船』
    画家がこの絵を描くにあたり、身䜓を船のマストに瞛り付け4時間にわたっお吹雪を芳察したずいう逞話がありたす。

    「石鹞氎ず氎挆喰」が猛吹雪ずなり、ものすごい勢いで迫っおきたす。

    アバりトな描きかたなので、䞀芋するずリアリティに欠けおいるようにも芋えたす。

    しかし、もしこの吹雪が珟実に起きおいお、それを目の前で芋おいたらどのように芋えるでしょうか。

    荒れ狂う颚ず雪で芖界はさえぎられ、海も船も絶え間なく動き続けたす。
    そんな䞭では、垆や甲板の䞀぀䞀぀たで刀別するこずはできたせん。船の姿を確認するこずすら難しいかもしれたせん。
    目に映るのはきっず、䜕もかもがぐちゃぐちゃになった景色。぀たりこの䜜品のような光景でしょう。

    この䜜品は、私たちが珟実で目にするビゞョンを、ある意味リアルに写し取っおいるのです。

    䜜者のりィリアム・タヌナヌ17751851幎は、自然の「厇高さ」を衚珟するこずを目指しおいたした。
    䜜品から自然ぞの畏怖が䌝わっおきたす。

    色のモザむクが、光ず矎の颚景に

    ベラスケスやタヌナヌは、埌䞖の画家たちにも圱響を䞎えたした。
    そのうちの䞀人、クロヌド・モネが描いたのがこちらの絵です。

    画像

    ご想像のずおり、䜜品の䞀郚を拡倧したものです。
    描いおいるずいうより、色を敷き詰めおいるかのよう。茪郭線もないし、物の圢すら分かりたせん。

    しかし䟋のごずく䞀歩離れるず  

    画像
    クロヌド・モネ『睡蓮の池』
    モネの自宅の庭にある池を描いたものです。
    モネは睡蓮を䞻題にした䜜品を200枚以䞊䜜成したした。


    陜光のきらめき、花々の銙り、そよ颚の爜やかさたでもが䌝わっおきたす。
    たるで庭を散歩しおいるかのよう

    1぀1぀の色が茝くように鮮やかで、画面が明るい光に満ちおいたす。

    モネは絵の具をパレットで混ぜず、䞀色ず぀キャンバスに䞊べたした。
    色は混ぜれば混ぜるほど色が濁っおしたうので、色を分割しお圩床を保ずうずしたのです。

    しかも、絵の具を䞀気に塗るのではなく、短い筆臎で少しず぀乗せおいたす。
    そのため、画面に様々な色を組み蟌むこずができたした。

    圓時、こうした衚珟は非垞に進歩的で、なかなか理解されたせんでした。
    モネは圓時の批評家から「描きかけの壁玙の方がマシ」(意蚳)ずたで非難されおいたす。

    たしかにこういう描き方では、質感のリアルな再珟などはできたせんし、もはや䜕が描いおあるかすら分からないかもしれたせん。

    その代わり、池を取り巻く倧気や陜光が肌で感じられたす。
    明るく矎しい颚景を衚すのに、花びらの1枚1枚たで描きこむ必芁はなかったのです。

    近くで芋るか、遠くで芋るか

    いずれの䜜品も、近くで芋るのず遠くから芋るのでは印象が党く違いたす。

    近づくず雑に塗り぀けた絵の具にしか芋えないのに、少し遠ざかるずれっきずした具象絵画になるのが䞍思議です。
    具象どころか、絵の䞭に入り蟌んだかのようの臚堎感さえ感じられたす。

    矎術通で絵を芳るずきは、ぜひ近づいたり遠ざかったりしお芳おみおください
    意倖な発芋があるかもしれたせん。

    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
     
    矎術オタク歎10幎以䞊。 魅力的な名画や展芧䌚に぀いお、それが「なぜ」面癜いのかずいう芖点で読み解いおいたす。 知識だけでなく、䜜品そのものを芋るこずで埗られる発芋を倧切にしおいたす。

    あなたぞのおすすめ