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第䞉話「気づき」

    「あなたは今日から圚宅勀務犁止です。」

    奥歯に痛みが走る。

    半幎前に「芖芚過敏」ず蚺断されお治療は枈んでいたはずである。

    冷たいもので沁みるのは仕方がないにしおも、枩かいものや甘いものでも奥がキンず沁みる。

    痛みに耐えかねお、かかり぀けずは別の歯医者で蚺おもらったずころ、詰め物の䞭で虫歯は既に深く進行しおいたこずが刀明した。

    「詰め物を倖しお、実際に芋おみないず、わかりたせんが、レントゲンず症状から刀断するず、虫歯は神経たで届いおいるのではないかず思いたす」

    日垞に远われ、䜓の痛みにも鈍感になっおいた。

    ◌倉わった日垞の景色

    昚日たで圚宅勀務だった身は、毎日の通勀ず週䞀の通院に様倉わりした。

    䌚瀟ずの埀埩に歯医者の予玄。
    治療の痛みず心の痛みが重なり、目の前の日垞をこなすこずで粟䞀杯になった。

    職堎は協定管理違反者の察応に远われおいた。

    人事郚や総務郚ぞの状況報告、組合からの事情聎取に職堎懇談䌚の開催。

    今回の出来事で、郚内再線が図られ、自分はサブリヌダヌを䞋りるこずになり、れロから党く新しい仕事に携わるこずになった。

    自分が倖された時、同眪だったもう1人のリヌダヌも同じく圹割から䞋ろされおいた。

    そのリヌダヌは5ヶ月埌、自ら志願し他郚眲ぞず異動しおいった。

    郚内再線時に課長ずしお迎え入れられた䞊叞も半幎で他事業ぞず異動しおいった。

    短期間で職制ずリヌダヌがいなくなるこずに若干の違和感を感じたが、再線前から倧きなプロゞェクトが動き始めおいた。

    職制の優先床も䞻芁メンバヌも必然的にそちらぞず移行しおいた。

    「別に働かなくおも暮らしおいけるじゃん。」

    他人は他人のものさしで盞手を図りたがる。

    それは自分の䟡倀芳ではない。

    今の自分は、今たで信じおきたステむタス将来性をこの先期埅できない、ずいうこずを認めなければならないこずのほうが蟛かった。

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    そんな思いを抱えおいたずある日、東京で暮らす倧孊生の嚘から連絡が入り、久しぶりに䞊京するこずになった。

    ◌嚘ずの再䌚ず新しい出䌚い

    東京の人混みやショッピングは、気持ちを明るくさせおくれる。
    ふず立ち寄った本屋で、塗り絵本が目に止たる。

    「こんなにたくさんの皮類があるんだ」
    気づくず倢䞭でペヌゞをめくっおいた。

    心ず歯に深い痛みを抱えおいた自分に蚪れた新しい出䌚い。

    歯に空いた倧きな穎は「神経に倉わる詰め物」で埋められたが、心に空いた倧きな穎は䜕で埋めたらいいのだろうか、ず思いあぐねおいた。

    「心は埋めるのではなく満たしおいくもの」なのかもしれない、ず気づく。

    塗り絵を䜜品ずしおSNSで共有できるこずも曞かれおいた。

    「今たで知らなかった堎所」

    心を満たしおいける新たな堎所があるのかもしれない。

    瞬間、心が動いた。

    求めおいたのは、これだったのかもしれない。
    隣りで座っおいた嚘に自分のスマホを枡した。

    「SNSを開蚭するための蚭定をしお。」

    操䜜方法を教わり、ずにかく第䞀歩をスタヌトさせるこずにした。

    発芚前には戻れない。
    あの頃の景色は二床ず戻っおこない。

    悔やむ思いを抱え続けるのではなく、笑顔ず心の平穏を取り戻すために䜕ができるかを考えよう。

    圓初、犁止期間は1ヶ月くらいず掚枬しおいたが、実際は誓玄曞が受理され、解陀ずなるのに2ヶ月を芁した。

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    ◌圚宅勀務の再開ぞ

    2ヶ月間、自分は考えおいた。

    「身から出た錆ずは蚀え、䜕故このような状況になっおしたったのか」を。

    タむミングが悪かった、のではない。

    自分の思いが今回の珟象ずしお珟れたのだ。

    「自分はもっずできるはず。仕事で成果を出すためにはプラむベヌトな時間さえ仕事に費やしおも構わない」ずいう独りよがりな考えが芏則違反を匕き起こしたのだ。

    「䌚瀟は性善説で働いおいるずころですから」

    総務課長ずの面談時、そう蚀っおいた蚀葉を今も思い出す。

    䞊叞は信頌しお仕事を任せおくれおいた。
    期埅に応えたい䞀心で、その信頌関係を壊しおしたったのだ。

    そもそも 
    「自分を倧切にしおいなかった」ずいうこずが発端だった。
    それが党おの出来事を匕き寄せおいた、ず蚀っおも過蚀ではない。

    「みんなのためを思っお」
    「みんなに良かれず思っお」

    その考え方が、知らない間に自分を犠牲にしおいたこずに党く気付いおいなかった。

    むしろ、この働き方こそ、瀟䌚から求められる䌚瀟員のあるべき姿なのだず思っおいた。

    実際、そう立ち振る舞うこずで呚囲から頌られ、信頌を埗られおいた、ず、勘違いしおいた。

    本圓は、どんな状況の䞭にあっおも「幞せ」だず思えるこず、自分で自分を倧切にしおいたならば、今回の出来事は起こっおいなかった。

    〜匷い光を攟おば攟぀ほど、圱は濃く深くなる〜

    圚宅勀務犁止ずいう匷制終了が発生したおかげで、気づけたのだ。

    自分を犠牲にするのではなく、自分も呚りも倧切にできる心の状態でいるこず。

    それが本圓の幞せに぀ながる、ずいうこずを。

    冷静に自分を振り返られるようになった頃、ようやく、
    「来週から圚宅勀務を再開しおいいよ」ずいう報告が届いた。

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    第四話に続く。

     
     
     
    🌌塗り絵䜜品を投皿しおいたす。 芋たたたを楜しんでもらえたら嬉しいです。たたに近況も茉せおいたす😌

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