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今日の科学 9月5日 生物学者の利根川進が生まれた日

    荒舩良孝

    1939年9月5日は、生物学者の利根川進が生まれた日。

    生物を外敵から守るシステムを免疫といい、その主役の1つが抗体です。抗体は様々な種類のものつくられていたのですが、そのしくみは謎のままでした。利根川はその謎を解き、多様な抗体がつくられる理由を示しました。

    生物にとって、外からやってきて免疫反応を引き起こす物質を抗原と呼びます。抗原となるものは、ウイルス、細菌、カビ、寄生虫、花粉など、たくさんあります。人間がつくった化学物質も抗原となる場合もあります。これらの抗原を体の外に排除するように働く物質です。

    抗原となるものは、わかっているものだけでも100億種類以上ありました。でも、それだけの種類の抗体をつくるしくみがわかっていなかったのです。利根川は、抗体をつくる遺伝子がいくつもの小さなパーツで校正されていることに気がつき、いろいろな抗原を認識することで、パーツが組み変わり、新たな抗体の遺伝子をつくることを発見しました。生物はこのようなしくみによって、たくさんの抗原に対抗する抗体をつくっていたのです。利根川はこの功績によって、1987年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

     
     
     
    科学ライター/ジャーナリスト。科学の研究現場から科学と社会の関わりまで幅広く取材し、現代生活になくてはならない存在となった科学について、深く掘り下げて伝えている。最先端研究から身近なふしぎまで、幅広い分野で取材、執筆活動を展開。最近は、写真も勉強中。

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