
【エッセイ】 優しくない優しさ
優しい人は本当に優しいのだろうか。
優しさを押し付けてるだけではないのだろうか。
最近ものすごく思う。
彼は優しい人と言われてる。共通の知人からもそう沢山聞かされてきたから、そのレッテルが彼には貼られている。
けど最近思う。彼は優しい人ではない。彼はセールスマンであり、エゴイストだ。
例えば、
今日学校帰りお迎え行くね。
―――ありがとう。
だから明後日のデートなしでもいい、?
―――、いいよ。
みたいな会話。
断れないよねーそういうこと言われたら。
それって優しさじゃないじゃん。勝手に都合いいように作って交渉してるだけやん。
自分のことしか考えてないよね?
このあざとい交渉術を、周りは「気遣い」と呼ぶ。けれど私には、彼が自分の利益を守るために張った、逃げ場のない罠にしか見えない。
彼の【優しさ】に振り回されるのは疲れた。
このあふれ出しそうな違和感を、私はいつまで「彼が優しいから」という理由で飲み込み続けなければならないのだろうか。