
よくある定番の親子の風景
親が子にかけるいたずら
「オマエはうちの子じゃないんだよ」
あるいは
「橋の下で拾ってきたんだよ」
皆さんはあるある、とうなずくでしょうか?
私はありますが。
今回はそれにまつわる話です。
で「ものごころついてない」時にそんな話されたら、
「信じちゃうじゃないですか!」
で、その日、確か「遊園地」→「動物園」→「デパート」と、子ども心にもうれしいところオンパレードな小旅行(笑)
に出かけたんですよー。
その帰り、「渋滞に巻き込まれました」
あんまりにも長い渋滞です。
小一時間もその場に停滞。
確か、夏だったらしく、車内はクソ熱い!
あたくし、定番のガキのわがまま起こしました。
「喉乾いたー! ジュース飲みたい!」
で、ゆでられたような室内に、さらにガキの鳴き声という地獄絵図の出来上がりです。
さっきまでの極楽巡りの残滓はどこへやら、見る見るうちに両親の顔が微妙な顔に変わっていきます。
「わがまま言わないの! 麦茶ならあるでしょ!」
私はかたくなにジュースに固執しました。
「悪い子はここに置いてっちゃうぞ!」
それでも、それは親が子に使う殺し文句ナンバーワン!
私のわがままは止まりません。
「しかたないなぁ。確かあそこに自販機あったろ! そこで買ってこい!」
小銭を持たされて、早速向かいました!
出口に転がり落ちるジュースのあせも心地よく。
地獄から極楽へ戻りました!
車がない!
「あんたはね、橋の下で捨てられていたんだよ」
言葉が脳裏によみがえります!
全身の毛穴が縮み、心臓は震え!
とにかく、「世界が壊れる」ということは、こんなことか!?
私は叫びました!
走りました!
おそらく、こんなに必死に走ったのは……
魂が抜け殻になるくらい走ったのは、この時です。
もう、どれがどれだか自分の車さえわかりません。
気が遠くなりました。
気づいたのは、病院のベッドの上でした。
脱水症状やら熱中症やらで、担ぎ込まれたらしいです。
目を覚ました時、父、母は泣いていました。
「大人でも泣くことがあるんだなぁ」と思いました。
結局、種を明かせばこんな具合。
私が出て行ったのと入れ違いで、渋滞が動き始めました。
一車線しかなく、私を待つための開き駐車スペースもないため、仕方なくその場を離れたんでそうです。
ただねー。
その時から、「なんかこの世界は嘘じゃないのか?」という気分がぬぐえません。
「世界から捨て子になっている」というかね……