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Photo bykuchan2021

よくある定番の親子の風景

    親が子にかけるいたずら
    「オマエはうちの子じゃないんだよ」
    あるいは
    「橋の下で拾ってきたんだよ」

    皆さんはあるある、とうなずくでしょうか?
    私はありますが。

    今回はそれにまつわる話です。



    で「ものごころついてない」時にそんな話されたら、
    「信じちゃうじゃないですか!」

    で、その日、確か「遊園地」→「動物園」→「デパート」と、子ども心にもうれしいところオンパレードな小旅行(笑)
    に出かけたんですよー。

    その帰り、「渋滞に巻き込まれました」
    あんまりにも長い渋滞です。
    小一時間もその場に停滞。
    確か、夏だったらしく、車内はクソ熱い!
    あたくし、定番のガキのわがまま起こしました。

    「喉乾いたー! ジュース飲みたい!」
    で、ゆでられたような室内に、さらにガキの鳴き声という地獄絵図の出来上がりです。
    さっきまでの極楽巡りの残滓はどこへやら、見る見るうちに両親の顔が微妙な顔に変わっていきます。

    「わがまま言わないの! 麦茶ならあるでしょ!」
    私はかたくなにジュースに固執しました。
    「悪い子はここに置いてっちゃうぞ!」

    それでも、それは親が子に使う殺し文句ナンバーワン!
    私のわがままは止まりません。
    「しかたないなぁ。確かあそこに自販機あったろ! そこで買ってこい!」
    小銭を持たされて、早速向かいました!

    出口に転がり落ちるジュースのあせも心地よく。
    地獄から極楽へ戻りました!

    車がない!

    「あんたはね、橋の下で捨てられていたんだよ」
    言葉が脳裏によみがえります!

    全身の毛穴が縮み、心臓は震え!
    とにかく、「世界が壊れる」ということは、こんなことか!?
    私は叫びました!
    走りました!

    おそらく、こんなに必死に走ったのは……
    魂が抜け殻になるくらい走ったのは、この時です。
    もう、どれがどれだか自分の車さえわかりません。
    気が遠くなりました。

    気づいたのは、病院のベッドの上でした。
    脱水症状やら熱中症やらで、担ぎ込まれたらしいです。

    目を覚ました時、父、母は泣いていました。
    「大人でも泣くことがあるんだなぁ」と思いました。

    結局、種を明かせばこんな具合。
    私が出て行ったのと入れ違いで、渋滞が動き始めました。
    一車線しかなく、私を待つための開き駐車スペースもないため、仕方なくその場を離れたんでそうです。

    ただねー。
    その時から、「なんかこの世界は嘘じゃないのか?」という気分がぬぐえません。
    「世界から捨て子になっている」というかね……

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