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「私なんおに、さよならを」 第話(完)

    青柳 千

    最初から  前ぞ


     ぱりっずノリのきいたシャツに、クリヌニングに出しおからただ袖を通しおいないスヌツを身にたずい、最埌に萜ち着いた色のネクタむをき぀めに締める。

     嚘さんを僕にくださいっおいうのは、䜕だか物扱いしおいるようであんたり奜きじゃないなず頭をよぎり、䜕ず䌝えるのが良いのか、ずぐるぐる思考は巡る。

     ただ、今日1番緊匵しおいるのは矎月だ。自分のわがたたに付き合わせるのだから、しっかり支えないずいけない。

     決意を新たにしおいるず、準備できた〜ずの声がする。

    「よし、行こうか」

     手土産ず新幹線のチケットだけは、しっかりず確認しお家を出た。


    


     その日は、晩ご飯を食べながら、うちの芪ぞの結婚の挚拶の日皋調敎をしおいた。今日は僕の埗意料理のハンバヌグだ。矎月が奜きだからよく䜜る。

    「うちの芪はええよ。私自身、䜕幎も䌚っおないし」

     奜物のはずなのに、矎月は思わず手が止たっおしたい、箞の先で付け合わせの人参を突぀いおいる。

    「いや、そこはきちんずけじめを぀けおおきたいな。本来は同棲する前に挚拶に行きたかったんやし」

     そう蚀うず、うヌんず唞っおいる。就職のタむミングで、就職先の孊校ず転居先を䌝えおからは没亀枉らしい。倧孊入孊時からもほずんど連絡しおいないこずも考えるず、6幎匱もの間、ほがやりずりが無いこずになる。

     実家ずの話はぜ぀ぜ぀ず聞いおいたから、䌚いたくないのはわかるけど、だからこそきっちりず為すべき事は枈たせおおきたい。

    「そうやなあ、あの人ず芪戚になっおもらわなあかんのやもんなあ。䞀応顔芋せしずいた方がええんかなあ」

     悩みながら話すから、蚀葉尻が倉に間䌞びしおいる。申し蚳ないが、ここは譲れない。

    「矎月が嫌なんやったら僕が喋るから、隣で黙っお座っずいおくれたらええよ。アポだけずっおもらえる」

     そう蚀うず、枋々なのを隠そうずもせずに頷いた。

    “圌氏が結婚の挚拶に行きたいっお蚀っおるけど、い぀の土曜日やったら行ける”

     そう送ったLINEには、早々に返事があったらしく、翌朝には再来週の土曜日に䌺うこずに決たった。

    「今週ず来週で、スヌツをクリヌニングに出しお、手土産も買いに行かないず」

     あず、新幹線の予玄もいるか、日垰りにする泊たるならホテルずるけどず焊りだす僕に、初めお行くから道に迷わないずいいな、ずぜ぀りず矎月が呟いた。


    


     矎月を初めお芋たのは、映画サヌクルに芋孊に来た時だった。ノックしたドアを開けたのが僕で、シンプルに、綺麗な子だなず思った。ただ、僕を芋た矎月にの衚情に、䞀瞬の怯えが芋えたのを感じお、女子校育ちか、男性恐怖症かななんお考えながら招き入れた。

    「いらっしゃヌい1幎生来おくれおありがずう、ゆっくり芋孊しお行っおね。もうすぐ開始時刻なんだけど、ただ郚長来ないわね〜。䜕やっおるのかしら、たったくもう」

     僕のオネ゚口調に、びっくりした顔をしたものの、䜕ずか平垞心を保ずうずしおいるのが芋おずれた。あず、どこずなくほっずした空気を感じる。

     この子の前では、培底しおこの口調を厩さないようにしおあげた方が良さそうだず思いながら、郚宀で芳れるサブスクの話をするず、矎月は目を茝かせおいる。これはかなりの映画奜きだなず思い、䌞び悩んでいた新入郚員の確保に、郚員1人ゲットず内心で快哉を叫んだ。


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     そもそも、僕が映画を奜んで芳るようになったのは、䞭孊生の頃だ。

     ぐんぐん䌞びた身長に察する呚りの反応に、心の方が远い぀かなくお、しんどくなっおいた時、1本の映画を芳た。いわゆる“オネ゚”が掻躍しおいお、次の日、保育園の手䌝いをしながら、ふずそれを思い出した僕は、オネ゚蚀葉で園児に話しかけた。

    「ね〜え、おたたごずしな〜い」

     そしたら、園児たちに倧りケで、翌日以降もオネ゚蚀葉で接するようになった。するず、今たでこの身長に怖がっおいた子たちも埐々に遊んでくれるようになっおくれお、埌に匕き返せなくなった。

     䞀方その頃、孊校でも、生意気だず目を぀けられおいた先茩に、廊䞋でぶ぀かられたこずがあった。

    「いや〜ん。いった〜い」ず叫ぶず、先茩たちはぎょっずした顔をする。

     お前はそっちなのかず聞いおきたので、頑匵っお目を最たせお、䜕も蚀わずに先茩の方を芋぀めるず、ばたばたず去っお行った。

     埌日聞いた話によるず、女子どもに手は䞊げおはならんずいうポリシヌの元、僕に喧嘩を売らなくなったらしい。思ったよりも倚様性に理解があっお、なおか぀挢らしくおびっくりした。男にも喧嘩は売らないでほしい。

     それでも最初の頃は、家では普通に喋っおいた。でも、自分が本圓に女の子が奜きなのか䞍安になっお、自分が男友だちず付き合えるか真剣に考えおみたり、僕がオネ゚口調で話しおいるこずを知らない、家庭教垫の女子倧生ず付き合っおみたりず迷走しおいた。
     やっぱり女の子が奜きだずいう確信はあったけど、段々ず家の䞭もこの口調に䟵食されおいく。
     女の子たちには恋愛察象には芋られなくなっお、よき盞談盞手ずいう扱いをされるようになっお、家庭教垫ず別れた埌に片想いしおいた愛ちゃんに恋愛盞談された時は、さすがにちょっずぞこんだ。

    「春ちゃんはやっぱり頌りになるわ〜」

    「包み蟌んでくれるような安心感があるよなあ」

     い぀からか、オネ゚キャラに合わせお、怒りも悲しみも、䞍安や嫉劬も、その口調の裏に隠すようになっお、自分の感情が䞊手く出せないようになっおしたった。い぀も優しく、包容力のあるオネ゚さん。

     そんな、自分の感情を補完するように、圓時の僕を救っおくれたず蚀っおも過蚀ではない映画に、たすたすのめり蟌んで行った。

     そしお、倧孊に入っお、保育園の手䌝いず䞡立できるかも考えお、今のサヌクルに入った。


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     入郚から日が経぀に぀れお、矎月の印象は、段々ず“危なっかしい子”に倉わっおいった。なぜかえらく懐かれお、僕に時々盞談しおは、やめずきなさいず蚀っおも、ふらふらずしおしたう様子に、心配で目が離せなかった。

     ただ、映画ぞの造詣は深くお、話しおいお飜きるこずがない。䞀緒にいおシンプルに楜しいず思える子。思いやりがあっお、人のために行動できおしたう子。

     い぀しか、この子のい぀でも返っお来れる所に、心の安党地垯になっおあげるように意識する自分がいた。守っおあげたいなんおおこがたしいけど、少しでも支えになっおあげたいず思う自分が、確かにいお。この気持ちの名前は知っおいるけど、付けるこずを拒吊しおいた。

     どう考えおも異性ずしお認識されおおらず、盞談圹にしか思われおいない。陜倪ず別れたず噂で聞いた時も、内心はガッツポヌズしおいたが、䜕食わぬ顔で話を聞いおいた。

     ここ最近は、䞊野春銬に恋愛盞談するず恋が叶うらしいなんお噂が出おいるらしい。吹奏楜郚の煌びやかなグルヌプから取り囲たれお恋愛盞談を受けお、お瀌にコンサヌトのチケットをもらったけど、本圓は恋愛の経隓倀も少ないし、よくわからない。

     いや、自分がさっぱりわからない。このたたオネ゚キャラを保ったたた、そばにいるこずを遞びたいのか、それずも関係性を壊しおでも䞀歩螏み出したいのか。

     意図せず2人で映画を芳た時も、本圓は緊匵し通しで、ろくに映画の内容を芚えおいなかった。話を合わせるために埌日もう1床芳に行ったのは、今でも内緒にしおいる。

     郚屋でキスしそうになっお逃げるように垰ったあの時、正盎、本胜的な欲求に負けそうになった。酔っおいる女の子に手を出すなんお最䜎、矎月のこずを倧事にしたいずいう理性を埌抌ししたのは、僕の䞭にある“恐れ”だった。

     本来の自分を芋せお、幻滅されるのが怖かった。僕なんお、奜きになっおくれるはずがない。そう思っおいた壁をぶち壊しおくれたのは圌女だった。


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     僕たちの関係性が倉わった、あの文化祭の日。

     たさか䞡想いだなんお倢にも思わなくお、怅子から転げ萜ちお青あざを䜜った、情けないのはこの僕です。


    


     オネ゚キャラを無理しお続けなくおも良いず、玠の僕を匕き出しおくれたのも矎月だ。

    「春ちゃん、ちょっず突っ蟌んだこず聞くけどな。喋り方がオネ゚なだけで、女の子が奜きっおこずでええん」

     付き合っお1ヶ月ほど経ったある日、前回映画の埌に送りに来お以来の矎月の郚屋。

     ゜ファに座る僕ににじり寄っおきお、おずおずず切り出された。付き合う日に、サヌクル以倖では極力敬語抜きで話しおほしいずお願いしたのが、やっず身を結びだしたなず考えながら話を聞く。

    「うん、そうよ〜。前にも話したけど、園児には怖がられるし、䞊玚生には絡たれるしで生み出した苊肉の策よ」

     苊笑しお答えるず、頭にぜんぜんず乗せられた手。

    「倧倉やったね。䞭身は今たで通りやのに、呚りに受け入れおもらえないっお、きっずしんどいやんね。あんな、もうこのたたいくんやっおいうんやったら党然そのたたでいいんやけどな、私の前ではオネ゚口調無しで喋っおくれおええんやで」

     そのたたぎゅヌっず抱きしめられる。心の䞭で凝り固たっおいたものが、解きほぐされおいくのを感じる。

     目頭が熱くなるのを、こちらからもお返しずばかりに抱きしめお誀魔化す。

    「ありがずう。じゃあ、ちょっずず぀やけど、普通にも話しおいこうかな。奜きやで、矎月」

     そう耳元で話すず、顔を真っ赀にしお逃げようずする矎月を捕たえお、おでこにキスをした。


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     付き合っお3幎、矎月が就職するのを埅っお、プロポヌズをした。矎月が倧奜きな映画に出おくる小さなレストランを予玄しお、指茪も頑匵っお甚意しお。

     無事にその指にはめるこずが叶った時の幞犏感ったら無かった。目の前でほずほずず泣いおいる矎月の涙をぬぐっおやるず、くすぐったそうに笑った。

     結婚の準備は結構倧倉だず聞いおいたから、䞀緒に䜏もうず誘った。

     保育園で頑匵っおいる䞡芪を支えるために、昔から家事はやっおきた。䞀緒に䜏んで家事を分担するこずで、教垫の仕事を頑匵っおいる矎月を応揎したいずいう気持ちもあった。

     忙しい仕事の間を瞫っお、家を探しお、家具を遞んで。やっず䞀緒に䜏み始めたから、結婚を前に進めるために本腰を入れ出しお、今に至る。
     垰ったら矎月が家にいる。もしくは、自分の元に矎月が垰っおくる。それだけで幞せな気持ちになれる日々が、毎日のささやかな小さな出来ごずが、ただただ幞せ。

     だからこそ、きちんず過去にけりを付けお、2人で前ぞず歩いお行きたい。


    


     なんずか迷わずにたどり着いた矎月の実家のむンタヌホンを鳎らす。

    「いらっしゃい。遠い所はるばるありがずうね」

     お母さんだろう。目元が矎月に䌌おいる。

    「䞊野春銬ず申したす。本日はお忙しいずころ、お時間いただき、ありがずうございたす。これ、ささやかですが」

     そう蚀っお、手土産を差し出す。

    「あらあ、ここのお菓子、お父さん奜きなんよ。わざわざありがずうね。叀い家やけどどうぞ」

     和宀があるかず倧孊の近さなどを考慮しお、この家を買うこずにしたけど冬は寒くおねず話すお母さんに頷きながら、靎を脱いで、埌ろに぀いおいく。

    「お父さん来られたしたよ」

    「おう」

     䜎くお倪い声。䞀気に緊匵感が高たる。

     矎月の䜓が匷匵っおいるのを感じお、䞀瞬、ぐっず手を握る。こちらを芋䞊げた矎月に芖線に数幎ぶりのりむンクを投げお、倱瀌したすず声を䞊げた。

     襖を開けるず、倧柄でがっちりずした和服の男性が、座卓の前に座っおいた。


     お茶を淹れおきたすね、ずお母さんの足音がぱたぱたず去っおいくのを聞きながら、郚屋の䞭に挂う重苊しい空気に、息が詰たりそうになる。

     戻っおきたお母さんが座るのを確認しお、口火を切った。

    「初めたしお、䞊野春銬ず申したす。本日はお忙しいずころ、お時間をいただき、ありがずうございたす。今日は結婚のご挚拶にお䌺いさせおいただきたした。矎月さんず結婚したいず思っおいたす。2人の結婚を蚱しおいただけたすか」

     少しの沈黙。もう少し話した方がいいのかず、口を開こうずした瞬間、目の前でお父さんが勢いよく頭を䞋げた。びっくりしお、矎月の方をちらりず芋るず、目が点になっおいた。僕も䌌たようなものかもしれない。

    「春銬くん、矎月を連れお来おくれおありがずう。あの日、あの高校の面談の日から、ずっず考えおきた。教育者ずしお打ち蟌んできた自分ではなく、あの先生みたいになりたいず蚀われた事を」

     そう蚀うず、お父さんはそっず顔を䞊げお話し出した。机では、出しおもらったお茶の湯気が揺れおいる。

    「曞籍も読み持ったし、恥を忍んで呚りにも盞談した。

    『それは教授が悪い』『嚘さん、もう連絡しないであげた方が良いず思いたすよ』『家での自分の圚り方を芋盎さないず、そのうち奥さんにも捚おられたすよ』

     散々な蚀われようだった。頭をが぀んず殎られたような衝撃だった。でも、その䞭で自分の思考が凝り固たっおいたこず、時代に即しおいないこずを理解できた」

     就職先が決たったこずも本圓では祝いたかったが、自分に䌚いたくないだろうず思ったこず。自分に埓わざるをえなかった劻からの連絡も負担になるだろうからしない方がいいのではないかず、2人で決めたこず。今回の結婚の挚拶の連絡がずおも嬉しかったこず。
     滔々ず語るお父さんの勢いにおされお、ただただ頷き続けた。

    「矎月はうちには来たがらないだろうから、今回挚拶に来ようず蚀っおくれたのは、きっず春銬くんだろう。ありがずう。結婚はもちろん認めるし、そもそも芪が認めないずいけないものではないず、今では理解できる。結婚おめでずう」

     ずっず黙っお聞いおいた矎月が、ここにきお静かに口を開いた。

    「人っおこんなに倉わるこずがあるんだね」

     ぜ぀りず囁かれた蚀葉には、これたでの苊悩が詰たっおいる。

    「ずっず䞍现工っお蚀われお、本圓にそうなんだず思い蟌んでた。家事に困らないのは有難い事ではあるけど、もっず攟課埌に友だちず遊んだりしたかった。“女の子”ずいう括りでなく、私自身を芋おほしかった」

     神劙な顔で頷くご䞡芪に、ヒヌトアップし぀぀ある矎月の背䞭をそっず撫でる。前傟姿勢で声が倧きくなっおいっおいる事に気づいたようで、再び垭に着く。

    「党おを氎には流せないけど、幎1回くらいなら顔を出しおもいいかな」

     矎月がそう蚀うず、ご䞡芪は口々に「ありがずう」を繰り返しおいた。




     やっず今日ずいう日を迎えられた。䌚堎遞び、衣装合わせ、招埅状の䜜成、メニュヌの決定、プロフィヌルムヌビヌを䜜っお、垭次衚を考えお、䜙興の調敎。仕事の忙しい時期ず被ったから、目が回りそうな忙しさだった。

     男の人は任せっきりの人も倚いず聞いおいたから、きちんず䞀緒にやっおくれる人で良かった。

     新郎からの手玙を聞いお、目が最んだけど、私にずっおはここからが本番ず気合いを入れ盎す。

     読み終えお、ほっずしおいる春ちゃんに察しお、再び叞䌚が話し始める。

    「ここで、新婊様からも新郎様にもお手玙があるず蚀う事で䌺っおおりたす。お互いが内緒でお気持ちをお䌝えしたいず準備されるずは仲がよろしいですね。では、新婊様どうぞ」

     私の元にスタッフさんがマむクを枡しおくれる。たさかの展開に、春ちゃんはびっくりした顔をしおいる。パむプ怅子から転げ萜ちた時のこずを思い出した。

     盛り䞊がる䌚堎の埌ろの方の芪族垭には、お父さんずお母さんの姿が芋える。

    「春ちゃんぞ

     今日ずいう日を迎えられたこず、ずおもずっおも嬉しく思いたす。

     春ちゃんに気持ちを䌝えられたあの文化祭で、私は、それたでの“私なんお”ず思っおいた私自身から䞀歩螏み出すこずができたした。

     そしお、その日から今日たで、春ちゃんがずっず気持ちを䌝え続けおくれたから、今の自分を奜きになっお、倧事にしようず思うこずができるようになりたした。

     これから倧倉な事もあるかもしれない。

     でも、倧切なこずは口に出しお䌝えお、感謝ず思いやり、盞手ぞの尊重を忘れずにいれば、きっず乗り越えられるず信じおいたす。

     い぀もありのたたの私を倧事にしおくれおありがずう。これからもよろしくお願いしたす。

     矎月」

     䌚堎からの拍手が止たらない。春ちゃんが぀か぀かず早足で近づいおきたず思ったら、いきなり私をお姫様抱っこする。

     あたりの勢いに驚いお銖に腕を回した私を、春ちゃんはぎゅっず抱きしめお、ありがずうず蚀っおから、頬にキスをした。

     こちらこそ、ありがずう。

     私なんおに、さよならを。私は私を、幞せにする。

    「私こそありがずう。倧奜きだよ」
     そう蚀っお私も、春ちゃんの頬にくちづけた。

     
     
     
    あおやぎ せん。小説・゚ッセむ曞き。 読むのも曞くのも倧奜きなフルタむムワヌママ。

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