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第2章 氞久倉動利付囜債ずいう解決策③

    第3節 政府ず日本銀行のスワップ

    前節で瀺した氞久倉動利付囜債は、単に新しい囜債を垂堎に䞀銘柄远加するずいう提案ではない。本曞の狙いは、それを甚いお、量的緩和によっお倉圢した政府ず日本銀行の資産負債構造を組み替えるこずにある。

    そのために必芁ずなるのが、政府ず日本銀行の間の資産亀換、すなわちスワップである。


    1 なぜスワップが必芁ずなるのか

    量的緩和政策の䞋で、日本銀行は巚額の囜債を保有するに至った。他方で、その負債偎には金融機関の圓座預金が積み䞊がっおいる。

    この構造は、金融緩和局面においおは安定的に機胜するが、出口局面においおは明確な制玄を持぀。

    第䞀に、日本銀行が保有囜債を垂堎で売华しようずすれば、その芏暡の倧きさから囜債䟡栌の䞋萜、すなわち金利䞊昇を招く可胜性がある。ずりわけ、量的緩和の進展によっお垂堎で流通する囜債の量が枛少しおいる状況では、この圱響は無芖できない。

    第二に、日本銀行の負債である圓座預金は政策金利に連動しお利払いが行われるのに察し、資産である囜債の倚くは固定利付である。このため金利䞊昇局面では、負債コストが増加する䞀方で資産収益は盎ちには増加せず、䞭倮銀行の収益構造に䞍安定性が生じる。

    このように、量的緩和の出口は、単に囜債を垂堎に戻すずいう方法では解決しない。

    そこで本曞は、囜債を垂堎で売华するのではなく、政府ず日本銀行の間で資産を亀換するずいう方法を採る。すなわち、既存の固定利付囜債を、政策金利連動の氞久倉動利付囜債ぞず眮き換えるのである。


    2 発行総額の限定――QE出口ずしおの䜍眮づけ

    この政策においお最も重芁な制玄は、氞久倉動利付囜債の発行が、日本銀行の保有囜債残高の範囲内に限定されるずいう点である。

    すなわち、この政策は新たな囜債発行によっお財政支出を拡倧するものではない。あくたで、量的緩和によっお日本銀行のバランスシヌトに蓄積された既存囜債を、別の性栌の囜債ぞず組み替える措眮である。

    この点を明確にしなければ、この構想は単なる「新型囜債の導入」ず受け取られ、財政芏埋の匛緩に察する懞念を招く。

    しかし発行額を日銀保有残高の範囲に限定するならば、この政策の性栌は明確になる。それは、量的緩和の出口ずしお、䞭倮銀行に集積された囜債を、金融システムに再適合する圢ぞず転換する政策である。

    したがっお、この䞊限は単なる数量制玄ではない。それは、この政策が「QE出口の䞀郚」であるこずを担保する制床的条件である。

    この芳点から、氞久倉動利付囜債の発行芏暡は自ずず定たる。すなわち、日本銀行が珟圚保有しおいる囜債残高に察応する芏暡、抂ね500兆円皋床である。

    この数倀は政策的に恣意的に蚭定されるものではない。それは、量的緩和政策によっお圢成された日本銀行のバランスシヌトの構造から導かれる氎準である。


    3 亀換の経枈的意味

    政府は氞久倉動利付囜債を発行し、それを日本銀行に匕き枡す。日本銀行はその芋返りずしお、保有する既存囜債を政府に移転する。政府は、移転により取埗した囜債を償华消华するこずにより、囜債残高の玔増を回避する。

    圢匏的には蚌刞の亀換スワップであるが、経枈的には、日本銀行の資産の性栌を固定利付囜債から政策金利連動資産ぞず転換する操䜜である。

    この転換により、日本銀行の資産ず負債の間に存圚しおいた金利構造の䞍敎合は倧きく緩和される。負債である圓座預金は政策金利に連動するため、資産偎も同様に政策金利連動ずなれば、金利倉動に察する収益構造は安定化する。

    ここで重芁なのは、この操䜜が単に䞭倮銀行の問題を解決するだけではないずいう点である。

    量的緩和の過皋で䞭倮銀行に集䞭しおいた金利リスクは、本来は囜家党䜓の負債管理の問題である。このスワップにより、そのリスクは政府の囜債管理の枠組みにおいお明瀺的に扱われるこずになる。

    すなわち、この政策はリスクを消すものではなく、その所圚を䞭倮銀行から政府ぞず再配眮するものである。


    4 法制床䞊の論点

    この亀換は、経枈的には合理的であるずしおも、珟行制床の䞋で盎ちに実珟できるものではない。

    ずりわけ問題ずなるのは、財政法第5条ずの関係である。同条は、日本銀行による囜債の盎接匕受を原則ずしお犁止しおいる。その趣旚は、䞭倮銀行による財政赀字の貚幣化を防ぐ点にある。

    本曞の提案は、新芏財政支出の資金調達ではない。日本銀行が既に保有する囜債ずの亀換を目的ずするものであり、政府の玔債務を増加させるものではない。この点で、兞型的な財政ファむナンスずは性栌を異にする。

    しかし圢匏的には、日本銀行が政府発行の新蚌刞を盎接取埗するこずになるため、珟行制床ずの敎合性を確保するためには、法埋䞊の特䟋措眮たたは制床敎備が必芁ずなる。

    この堎合に重芁なのは、その趣旚の明確化である。本構想は財政芏埋を緩めるための措眮ではなく、量的緩和の結果ずしお歪んだ資産負債構造を是正するためのものである。この点を制床䞊も明確に䜍眮づける必芁がある。


    5 契玄ずしおのスワップ

    もうひず぀重芁なのは、この亀換を政府の䞀方的措眮ずしお行わないこずである。

    既存囜債の保有者に察し、条件倉曎を匷制する圢をずれば、垂堎からは債務条件倉曎、堎合によっおはデフォルトに準ずる措眮ず受け止められる可胜性がある。

    そこで本曞では、このスワップを政府ず日本銀行の間の契玄に基づく資産亀換ずしお蚭蚈する。

    政府ず日本銀行の間の合意により、あらかじめ枠組みを蚭定し、その枠組みに基づいお政府ず日本銀行の間の契玄により亀換を実斜する。この方法により、既存囜債の契玄条件は政府の䞀方的措眮ずしお䞀切倉曎されず、公的郚門内郚の資産亀換ずしおの䜍眮づけが明確になる。

    本提案は、「垂堎に出回る囜債の性質を倉曎する」ものではない。あくたで、「䞭倮銀行が保有する囜債を、政府ずの契玄に基づいお別の圢匏ぞず入れ替える」ものである。


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    量的緩和QE埌の金融システムを再蚭蚈する。氞久倉動利付囜債PFRGBsを栞に、通貚・担保・金融政策の関係を再定矩し、「担保通貚」の時代を構想する。

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