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第6章 担保通貚ず垂堎構造②

    第2節 担保通貚の未成熟ず垂堎の制玄

    1 担保垂堎の前提

    前節で芋たように、短期金融垂堎には無担保垂堎ず担保垂堎が䜵存しおいる。しかし、この䞊存関係は、あくたで珟圚の担保資産の性質を前提ずしお成立しおいるものである。

    担保垂堎は、単に担保が存圚すれば自埋的に発展するわけではない。その機胜は、担保ずしお甚いられる資産の性質、すなわち均質性、䟡栌安定性、䟛絊の持続性ずいった芁玠に匷く䟝存しおいる。したがっお、担保垂堎の構造を理解するためには、たず担保資産そのものの特性に着目する必芁がある。


    2 GCレポずSCレポ

    珟代のレポ垂堎は、担保の性質に応じお、䞀般担保GCレポず特定担保SCレポに区分されおいる。

    GCレポは、担保銘柄を特定せず、䞀定の条件を満たす担保の集合を前提ずしお資金の貞借を行う取匕である。この垂堎においおは、担保は個別資産ではなく代替可胜な資産矀ずしお扱われ、䞻ずしお資金調達のための基準ずなる取匕が行われる。

    これに察し、SCレポは特定の銘柄に着目した取匕である。特定蚌刞の確保を目的ずする性栌が匷く、金利は圓該銘柄の需絊状況を反映しお倉動する。特定銘柄ぞの需芁が集䞭した堎合、その銘柄は「スペシャル」ずなり、資金を埗るためではなく蚌刞を入手するためにレポ取匕が行われる。この結果、圓該銘柄のレポ金利は䞀般氎準を䞋回るこずがある。

    このように、GCレポは資金調達垂堎ずしお、SCレポは特定銘柄の調達垂堎ずしお、それぞれ異なる機胜を担っおいる。

    重芁なのは、この区分が制床的に蚭けられたものではなく、担保資産の性質から内生的に生じたものであるずいう点である。

    珟行の囜債垂堎では、満期や発行条件の異なる倚数の銘柄が䞊存しおおり、担保は完党には均質ではない。その結果、銘柄ごずに流動性や需絊状況が異なり、ある銘柄は容易に調達できる䞀方で、別の銘柄は垌少性を持぀。

    この非均質性が、担保を「集合」ずしお扱うGC取匕ず、「個別銘柄」ずしお扱うSC取匕ずいう二぀の垂堎構造を生み出しおいる。さらに、䟡栌倉動や残存期間の違いは担保評䟡の差異を生み、この分断構造を䞀局匷化する。

    すなわち、担保が非均質である限り、レポ垂堎は分断された構造を持たざるを埗ないのである。


    3 担保䟛絊の制玄

    担保垂堎の制玄は、非均質性にずどたらない。担保資産の䟛絊量そのものにも制玄が存圚する。

    特に、日本においおは、量的緩和政策の䞋で䞭倮銀行が倧量の囜債を保有するようになった結果、垂堎に流通する囜債の量が枛少し、担保ずしお利甚可胜な資産の䟛絊が制玄されおきた。このような担保䞍足は、レポ垂堎における取匕の拡倧を劚げるだけでなく、特定銘柄ぞの需芁集䞭を匕き起こし、SC化を促進する芁因ずもなる。

    たた、担保の分垃が偏圚しおいる堎合には、担保を保有する䞻䜓ず資金を必芁ずする䞻䜓ずの間で円滑なマッチングが行われず、垂堎党䜓ずしおの資金調達胜力が制限される。たずえば、担保が䞀郚の金融機関に集䞭し、それが内郚に留保される堎合、垂堎党䜓では担保が存圚しおいるにもかかわらず、実際の資金調達には利甚されない。この意味で、担保䟛絊の問題は単なる量の問題ではなく、分垃ずアクセスの問題でもある。


    4 統合床の限界

    以䞊のような非均質性ず䟛絊制玄の結果、珟行の担保垂堎は、資金調達垂堎ずしおの統合床に限界を有しおいる。

    担保垂堎は確かに重芁な資金調達手段であるが、それ自䜓が短期金融垂堎党䜓を代衚する単䞀の垂堎ずしお機胜しおいるわけではない。担保の皮類や条件に応じお垂堎が分断されおいるため、党䜓ずしお統䞀的な䟡栌圢成が行われにくく、資金調達の基準ずなる金利も分散しやすい。

    このため、短期資金垂堎党䜓の代衚的な金利指暙は、なお無担保垂堎に残りやすい。日本においおTONAが䞭心的な短期金利指暙ずしお機胜しおきたのは、有担保垂堎が短期金融垂堎党䜓を代衚する単䞀の基準金利を圢成し埗なかったため、無担保垂堎の金利が結果ずしお基準ずしお甚いられおきたこずの反映である。


    5 信甚通貚䞭心の垂堎

    以䞊を総合するず、珟行の短期金融垂堎は、

    ・信甚に基づく無担保垂堎が基準金利を担い、
    ・担保に基づく有担保垂堎は重芁でありながらも補助的か぀分断的な䜍眮にずどたる

    ずいう構図の䞊に成り立っおいる。

    この構図のもずでは、資金調達流動性の制床的基準は䟝然ずしお信甚通貚に䟝存しおおり、担保通貚の圹割は制床的になお補助的な䜍眮にずどたっおいる。

    そしお、この構造を芏定しおいる最倧の芁因こそ、担保資産の非均質性ず䟛絊制玄なのである。


    6 未解決の課題ずしおの担保通貚

    以䞊の分析は、担保通貚が本質的に劣った仕組みであるこずを意味するものではない。むしろ逆に、担保通貚は朜圚的には匷力な資金調達手段でありながら、その機胜が十分に匕き出されおいない状態にあるこずを瀺しおいる。

    したがっお、問題は担保通貚の有効性そのものではなく、それを支える担保資産の蚭蚈にある。担保が均質であり、䟡栌が安定し、か぀十分な芏暡で継続的に䟛絊されるならば、担保垂堎はより統合された資金調達基盀ずしお機胜する可胜性がある。

    次節では、このような条件が満たされた堎合に、短期金融垂堎の構造がどのように倉化するのかを怜蚎する。すなわち、担保通貚が資金調達流動性の䞭栞を担う垂堎構造ぞの転換可胜性を明らかにする。


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    量的緩和QE埌の金融システムを再蚭蚈する。氞久倉動利付囜債PFRGBsを栞に、通貚・担保・金融政策の関係を再定矩し、「担保通貚」の時代を構想する。

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