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フィルム貼りペア 金メダル逃す、、

     我が家のリビングには、ベランダに続く4枚の窓ガラスがある。
    南向き、目の前には背の高い建物もなく見晴らしも良い。
    朝6時、やわらかな光が降り注ぐその窓のカーテンを
    家族で唯一、私だけが閉めたかった。

    世の中に起床後すぐに顔を洗って、日焼け止め塗れる人はどれだけいるのだろうか。
    お肌のお手入れは好きな方だけど、起きてすぐにはそんな気になれない。
    とはいえ窓ガラス越しの紫外線の影響を耳にするたび、ガラス越しの優しい光さえ遮りたい気持ちに駆られる。

    そうだUVフィルムを貼ろう!
    本格的な窓ガラル用UVフィルムもネットで簡単に買える。便利ないい時代!全て解決!買う前に説明書きは読んだ、ちょっと大変そうだなぁとは思ったけれど、長年の悩みを解決するアイディアが降りてきた高揚感に負け、ポチッと縦200cm×横92cmのハイグレード版を4枚購入してしまった。

    失敗は許されない、何度も貼り方の動画を見る。見れば見るほど、1人で貼るの無理じゃない?!
    そもそも夫は、窓からの景色を気に入っていてUVフィルムを貼ることに消極的だった。ハイグレード版を4枚購入して挑戦もせず、やっぱり止めたとは、、母としてそんな背中を子供たちには見せられない!
    私は謎の使命感にもえ、エプロンのポケットに霧吹き・ヘラ、完全装備で1人窓ガラスへ挑んだ。

    そして格闘の末、生まれて初めて「助けて〜」と叫ぶこととなった、、

    少し折れ曲がるだけで跡がついてしまうほど繊細なUVフィルム。霧吹きをかけ、上部がずれないように固定しながら、真っ直ぐに保護フィルムを剥がす。
    参考動画を思い出し、いざ!
    保護フィルムが思いの外しっかり貼りついており、保護フィルムを引っ張ると窓に貼り付けたフィルム上部が剥がれ、、結局UVフィルムを被るような状態になり、身動きが取れなくなってしまったのだ。。
    その後、助けに来てくれた息子のサポートもあり、なんとか1枚目終了。
    あと3枚か、、

     振り返ってみると、夫は忙しい時が多く、本棚やちょとした家具は1人で組み立ててきた。大きな窓は2人で貼ることが推奨されているUVフィルムを1人で貼れるとどうして思ったのか、、謎の自己肯定感、まさか本棚の組み立てが私の自己肯定感を上げていたのか、、
    今回はやり直しができない!早く貼り終えたい気持ちを抑え、素直に夫のお休みの日まで待つことにした。

    反省の2枚目。
    最初は息が合わず揉めつつも、1時間近くかけなんとか終了。貼り終えた後の水分・空気抜きは親の仇かというくらい力がいる作業だ。
    しっかりと抜かないと窓ガラスの透明感に違いが出る。

    勢いの3枚目。
    2枚目の反省を踏まえ、お互いの動きを再確認。
    気持ちを整え、私が踏み台に上がり、夫が下から保護フィルムを剥がしながら支える。
    りくりゅうペアのリフトってこんな感じ?!と勘違いするほど、スムーズに美しく貼れてゆく。
    成功した時の達成感は疲労さえ吹き消してしまう。
    今日は3枚目で終わりにしようと言っていた夫も、気分をよくし4枚目を貼ることに。

    高揚感の4枚目。
    私たちならできる!という空気感のもと4枚目へ。
    今思ばヘトヘトだった。
    ランナーズハイというものだろうか、想像以上に腕が疲れていることに気が付かずに踏み台に上がりリフト体勢へ!ヘラを持った手が空滑り、グシャ!

    悲願のフィルム貼り。手が滑り痛恨のミス!
    歪んだ3本の筋が爪痕のように窓と心に残り、私たちは引退を決意した、、





    #創作大賞2026 #エッセイ部門

     
     

    anko

     
     
    人生後半戦を自分らしく過ごしたい。でも自分らしくがわからない、、 心を整え健やかに・楽しかった・充実した・挑戦してみた、、なんだかいい人生だったなと思えるように過ごす、寄り道の日々を綴ります

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