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家にお花を飾りたくなる理由は「癒し」だけじゃない

    ときどき、無性にお花を飾りたくなることがある。

    しかも、そういうときに限って、実際にお花屋さんに出向いて買い物をするだけの気持ちの余裕がなかったりする。

    ほかのお店と違って、お花屋さんでは自然と店員さんとの会話が多くなる気がする。私はお花をじっくり眺めて感覚で選びたいのに、「プレゼント用ですか?」とか「ブーケの大きさはどれにしますか?」とか、いろいろ聞かれて相づちを打たないといけないなんて。

    想像しただけで「うわぁ~」となって家にこもっていたくなる。

    お花を買うのが億劫だと感じてしまうのは、私はお花にリラクゼーション効果を期待しているからなのかもしれない。

    ただ「きれいだから」でお花を欲しているなら、店員さんと「いいですよね~」って盛り上がれるんだけど。美しいものに癒しを求めているときは、お花を一本ずつ選ぶプロセスにだってこだわりたくなる。

    海や山に出かけて大自然に圧倒される機会が少ない分、身近な自然に触れられる瞬間は自分との対話ができるディープな時間にしたい。

    お花が家の中にあるだけで空間が華やぐ。

    それってステキなことだけど、私がお花に惹かれる理由はほかにもある。

    お花を飾ると、その周りの時間がゆっくり流れているように感じるのは私だけだろうか。

    その空気に触れるだけで「あ、自分ちょっと焦っちゃってるなぁ」という気づきがあったり、「ちょっと落ち着こう」と意識することで自分にとって心地よいペースに戻ることができたり。

    だから、そんなことを思い出させてくれる存在として、そばにお花を置いておきたい。パソコンの画面を見すぎて疲れた目の保養にもなってくれるし。

    お花を飾らなくたって、私たちは生きていける。

    でも、生活には必要ない、いわゆるムダなものが、効率化を追い求めて疲弊しちゃっている身を癒してくれるんじゃないかな。

    わざわざ手間暇とお金をかけなくたってリラックスする方法はたくさんあると思うんだけど、お花は特別。フレッシュな状態では家に新鮮なムードを呼び込んでくれるお花たち。少しずつ枯れていく様に自分の姿を重ねることで「生きている時間を大切にしよう」と本質的なことも思い出せる。

    そんなことを考えていると、余計にお花に触れたくなる。欲を言えば、毎週お花を飾りたい。なんだけど、やっぱりお店にいくのがちょっとめんどくさい自分もいて。とほほ。

    次に行くときは、いっそのことドライフラワーにしちゃう?

    長持ちしそう。

     
     
    セーヌ川のほとりで暮らす28歳。部屋づくり・余白づくり・暮らしづくりについて書いています。だれもが「おうちが一番好き」と言える世界を見たいから、研究職をやめてインテリアデザイナーになりました。

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