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【混迷の時代シリーズ】混迷の時代シリーズ 考察レポート③戦火に揺らぐ世界〜世界各地での侵攻や戦争及び内戦の原因や状況及びその影響について〜

    第14回 戦争・紛争による「森林地帯」「農林水産業」への影響(第3章より)

    前回(第13回)は、環境破壊・生態系への影響をお伝えしました。

    今回(第14回)は、戦争・紛争による「森林地帯」「農林水産業」への影響を考察します。最大時に「国土の40%が地雷原になっている」とまで指摘されたウクライナの現実が象徴するように、農地が戦場になることの代償は計り知れません。

    📄 レポート全文(無料・ダウンロード可):https://app.box.com/file/2249385104836

    ■ 第3章(3)① 地雷原拡大による農作地の喪失

    地雷や不発弾の爆発は農作業を直接阻害し、農業機械や作物を破壊する。ウクライナでは戦闘地域で地雷・爆発物の被害が相次ぎ、農業用トラクターが対戦車地雷で大破する事故も報告されている。同国首相は2023年初頭時点で「国土の40%(約25万km²)が地雷原になっている」と指摘していたが、その後の除去活動の進展により、2024年末時点では約23〜25%(約13.9万km²)まで縮小している。それでもなお世界最大の地雷汚染国であり、食品・食料作物の生産地が広範に汚染されている状況に変わりはない。砲撃や爆撃で農地や灌漑施設が破壊されると、植え付け・収穫の機会を失い作付けサイクルが崩れる。世界食糧計画によれば、ウクライナでは2023年末時点で約1,100万人が食料不安に直面しており、地雷汚染が続く農地からの生産低下がその一因となっている。
    地雷・不発弾の除去には莫大なコストと時間がかかる。CSIS(戦略国際問題研究所)はウクライナ全土の完全除去には数十年から百年規模の歳月が必要と推計している。2023年末時点でウクライナ政府は農地470万haを調査対象と定め、2023年中にうち274万haを調査・解除して20万ha超を農家に返還したにとどまる。

    ■ 第3章(3)② 陸上養殖・水産業への波及

    地雷汚染は農業のみならず、養殖・漁業にも波及する。汚染地域では水田の灌漑にも危険が及び、地下水系への不発弾由来の有害物質流入や淡水生態系への悪影響も懸念される。戦闘海域・紛争影響海域では、海洋生物の生息環境が破壊されることで漁業生産が低下する。また、戦争による物流網の遮断や燃料価格の高騰は、漁業の操業コストを押し上げ、零細漁業者の生計を脅かす要因ともなる。陸上養殖においても、電力供給の不安定化・餌料原料の高騰・輸送インフラの破壊などにより、事業継続が困難となる。

    ■ 第3章(3)③ 地域別の被害状況

    ウクライナでは最大時に「国土の約40%が地雷原」とまで指摘された世界最大級の地雷汚染国となっており、除去が進んだ2024年末時点でも国土の約4分の1がいまだ汚染されている。シリアでは内戦による農地・灌漑施設の破壊と地雷汚染が、戦前は中東有数の農業国であった同国の食料生産能力を大きく毀損した。アフガニスタンでは20年以上の地雷除去で1,800万基以上を撤去し、延べ3,000地域の農地・牧草地・集落を再利用可能にするなど生活再建に大きく貢献している。スーダン・イエメン・リビア・ミャンマーなどでも、紛争に伴う地雷敷設や農地破壊が、それぞれの国の食料安全保障を著しく脅かしている。
    人道支援の環境負荷も無視できない。紛争下で避難民や被災者への食料・医療支援が必要となるが、これも多くの燃料を消費する。避難民キャンプでは上下水・廃棄物処理が不十分なため、近隣の森林伐採やゴミ焼却などで周辺環境への負荷が高まる。このように人道上の緊急対応が大量のCO₂を生む一方、資金や労力が支援に振り向けられることで持続可能なエネルギーや食料システムへの投資が後回しになるという負のスパイラルも生じやすい。

    📄 レポート全文(無料・ダウンロード可):https://app.box.com/file/2249385104836

    ■ 2026年5月・現在の視点から

    このセクションは2025年5月に書きました。1年後どう深まったでしょうか。

    ✅ 当時の分析が現実になった点

    「地雷原の百年問題」——ウクライナの農地復旧に数十年規模の時間が必要: 
    停戦交渉が進む2026年5月時点でも、ウクライナの「食の地雷原」問題は解消されていません。「完全除去には数十年から百年規模の歳月が必要」という当時の分析は、停戦後の農地復旧の困難さとして現実の課題になっています。

    ⚠️ 状況が変わった・新たに加わった視点

    イラン戦争——中東農業・水産業への新たな打撃: 
    2026年2月のイラン戦争は、イラク・シリア・レバノンなど周辺国の農業生産にも影響を与えています。ホルムズ海峡の緊張によるエネルギーコスト上昇は農業用燃料・肥料コストにも波及しており、中東全域の食料安全保障を脅かしています。

    ▶ 次回の投稿予定: 【混迷の時代シリーズ・考察レポート③・第15回】第3章(4):SDGsの進捗への影響

    最後まで読んでいただきありがとうございました。

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    #地雷 #農地破壊 #水産業 #食料安全保障 #ウクライナ #農業 #スーダン #混迷の時代 #考察レポート #戦火に揺らぐ世界

    阿南 共樹
    Freelance generative AI researcher/人工知能学会(JSAI)正会員
    心理カウンセラー(anan room)/フリーランスコンサルタント(旧エミリーコンサルタント)
    異能vation 2023企業特別賞受賞 / ペルソナ認証(特許出願済み)

     
     
    Freelance generative AI researcher 人工知能学会(JSAI)正会員。 心理カウンセラー フリーランスコンサルタント 2024年3月「異能vationジェネレーションアワード2023」「企業特別賞」受賞。

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