
職種ではなく、職能で自分を見るという話。
職種で自分を説明するのは、楽やと思う。
営業、デザイナー、エンジニア、プロデューサー。
会社の中では、
役割がはっきりしている方が進めやすいし、
評価もしやすい。
でも一方で、
その説明だけでキャリアを考え続けることに、
ずっと違和感もあった。
仕事をしていると、
職種では説明できない行動を、
誰もが当たり前のようにやっている。
整理している。
間に入っている。
問いを立てている。
方向を整えている。
場をつくっている。
前に進めている。
一見すると、
それは役割や作業、
その場その場の機能のように見える。
でも実際には、
それらはすべて
職能として自分の中に蓄積されていくものだと思っている。
キャリアを考えるとき、
つい
どんな職種になるか
どんな肩書きを得るか
に目が向きがちになる。
でも本当は逆で、
自分がどんな職能を発揮してきたか
どんな場面で自然に力を使ってきたか
を見た方が、よっぽど再現性がある。
職種は変わる。
環境も変わる。
役割も変わる。
でも、
その人が持っている職能は、
案外どこへ行っても変わらない。
自分の人生で、
ずっと意識してきた言葉がある。
「ハミ出していけ」
ハミ出していくというと、
大きくルールを逸脱する異端児になることや、
今あるものをすべて捨てることを
想像されがちやけど、そうではない。
自分が言っているのは、もっと小さな話。
自分の領域内だけで動くのを、
一度やめてみる。違和感を持ってみるだけ。
ちょっとおせっかいに首を突っ込む。
担当じゃない部分に手を出してみる。
やったことのない領域に、半歩だけ踏み込んでみる。
それくらいでいい。
多くの場合、
思っている以上に、無意識に
自分で自分の領域を決めてしまっている。
これは自分の仕事じゃない。
ここから先は私の役割じゃない。
今の立場ではやらない方がいい。
そうやって知らず知らずのうちに、
己を縛っている固定概念がある。
でも、その本当は存在しない境界線を
ほんの少しはみ出すだけで、
驚くほど自由に動ける瞬間がある。
大幅にルールを逸脱する必要はないし、
決められたルールの中でいい、
勝手に自分を縛っている何かを
少し解いてみる、
それくらいの意識で十分。
学校が終わって、
まっすぐ家に帰るのではなく、
ちょっと寄り道する感覚。
その寄り道が、
自分の職能を広げてくれることがある。
はみ出す、という行為は、
基本的に自責でしか成り立たない。
誰かのせいにもできないし、
指示待ちもできない。
だからこそ、
失敗の恥ずかしさや他責を
考えている暇がない。
やってみて、
違ったら引き返せばいい。
はみ出す時点で、
自分で決めて、自分で動く前提になる。
その感覚を一度でも持つと、
仕事の見え方は確実に変わる。
職種で自分を見るのをやめて、
職能で自分を見る。
これ、ホンマにオススメです。
自分は、
どんな場面で、
どんな職能を使ってきたのか。
どんな強みや出来ることがあるのか。
はみ出す前に、
まずは自分の職能を言葉にしてみる。
それが、最初の一歩になる。
そして、職能は今後の人生で持ち運べる資産になる。
その会社、その環境だけの役割に固定せずに、
全部繋げて、自分なりにやってしまえばいい。
はみ出してしまえばいい。