
時代の先を行く男?
それは、夏休みの出来事だった。
その日の昼食はカップ麺。
家の電気ケトルだと息子と私、2人分のお湯は一気に沸かせない。
先に息子に作ってもらうことにし、電気ケトルのスイッチを入れてから息子に声をかける。
いそいそとカップ麺を選び、準備をし始める息子。
私は近くのソファーでポチポチとスマホをいじる。
少ししてベリベリベリベリッと、聞き慣れない音がする。
息子を見ると、勢いよくカップ麺のふたを全部はがしたところだった。
えっ!!
あー、そうだった、前も同じことやってたの見て、驚いたんだった。
その時に、全部はがさないことを伝えたけど、”お湯が入れにくくてこぼれそうだから怖い”って、全部はがしてたんだったね。
私はスマホに意識を戻す。
少しして息子がスマホでタイマーをセットするのを見て意外に思う。
確か前は適当に時間をはかって食べていたと思うんだけどな。
今回はきっちりはかるんだね。
少しして私も自分のカップ麺を作り始めることにした。
食卓の上には、全部はがしてしまったふたを、お箸をハの字にして押さえつけているカップ麺。

そうだよね。こうしないとめくれちゃうもんね。
息子なりに色々工夫してるんだなぁ、とちょっとほっこり。
私も自分のカップ麺を選び、お湯を沸かそうと電気ケトルにお湯を足……
ん?何か違和感が........................…
あれ????
お湯減ってなくない???
まさかねと思いつつ息子に
「お湯入れた?」
『……あ!!』
ちょっと待って!そんなことある?!
あんなにきっちりお箸でふた押さえてたじゃん!!
「いやいや、タイマーかけてたよね??」
タイマー残り20秒…。
爆笑。
お湯の入ってないカップ麺のふたをお箸で押さえているあの光景、シュールだ。

お湯入れてないのにふたをして3分待つって、どういうシステムでカップ麺ができると思ってたんだろう??とかって考えちゃって、更におかしくなった。
まぁ、ただ単に忘れただけではあるんだけどね。
ハッ!!
もしかして!!
近い将来、お湯なしでカップ麺が作れる時代が来るのかも。
息子は時代を先取りしているに違いない!!
多分…きっと…
誰か発明してくれないかな。
ある夏の日の、驚いた話でした。
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