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mak_e42
【エッセイ】秋の匂い
静かな朝には、
不思議と心の声がよく聞こえる。
カフェの窓から差し込む朝の光。
少しだけ冷たくなった秋の風がここちよい
店内には、コーヒーの香りと
カップを置く小さな音。
街はもう動き始めているのに、
ここだけ時間が少しゆっくり流れているような気がする。
こういう朝が、わたしは好きだ。
何かを急いで決める必要もない。
誰かに認めてもらう必要もない。
ただ、温かいコーヒーを飲みながら、
静かな時間の中にいる。
秋の風は、夏の熱を少しずつ連れ去りながら、
心の中にあった余計なものまで
一緒に運んでいってくれるようだ。
穏やかな心というのは、
何も悩みがないことではないのかもしれない。
いろいろなことを抱えながらも、
それでも今この瞬間を
静かに受け入れられること。
そんな朝があるだけで、
今日という一日も
少し優しく始められる気がする。
さて、もう一杯。
秋の朝は、少しだけ長く味わいたい。
高原 あまね
