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Photo by264710taiga

合格奇岩【毎週ショートショートnote】

    amanatz

    父は奇岩探しの達人だった。
    有象無象の岩塊の中から、質の違う奇岩を見極め収集し、検査で合格すると、等級に見合った報酬がもらえるのだ。

    流通は『二級』までが主で、『一級』は父でも見つけることは稀だ。
    そして、さらに別格――世界的にも貴重な『特級』に合格するような奇岩を見つけたら、いくらでも望みを叶えられるのだという。

    父を手伝ううちに、高確率で『特級』奇岩がありそうな場所の目星はついている。が、危険だからと父は決して足を踏み入れようとしない。

    ある日、父が怪我をした。

    『特級』を探すなら、今しかない。
    俺は単身、踏み込んだ――高価値なレアアースを含む『一級』奇岩だらけ、しかしその分危険な小惑星帯へと。

    父の手伝いで培った目利きと、陰で練習を重ねてきた操船技術で、俺は見事『特級』を探しあてた。

    そして俺は願った。
    父の怪我が早く治るように、と。

    今まさに夜空に尾を引き、世界中の人々が数多の祈りを向けている、俺が見つけた『特級』奇岩に。





     
     
     
    三児の父です。 子供たちが成長して、ようやく多少の余裕ができたので、しばらくはリハビリがてら、気楽さを忘れずにつらつら綴っていきたいです。

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