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会話形式で考察記事を書いてみるテスト[二稿]

    noteで書きかけていた考察記事が長すぎて読みにくいので、いわゆる「会話形式」を取り入れたら少し読みやすくなるかな? と思い、ちょっと試してみた結果、気がついたら盛大に爆死してまして、そのテストの一部始終をそのまま書き記したものになります。最初に謝っておきます。会話形式って素人が手を出せるようなものではないとよくわかりました^^;

    ただし「会話形式」を試行錯誤しているあいだの自分の思考の軌跡は、実際ほぼこの通りでした。その意味ではここにある葛藤も落ち込みもちょっとした高揚感も自分にとっては実体験であって、「会話形式を採用するか否か」について自分の考えたことの生の記録としてあえて残すものです。noteで「何かを書く」ことに対する自分の志向やスタンスを意識するよい経験となりました(あくまで作文のテスト、サンドボックスとして、実験的に思考を垂れ流してみたスケッチ的な記事です。ご了承下さい)。

    <登場人物>
    おーるてーる:このnoteの筆者(@alltale2037)。頭おかしい人。
    I:とあるセンターの職員。
    T:とあるセンターの職員。

      舞台中央にローテーブル、それを囲むように3つのパイプ椅子。上手側の椅子にTとI。下手側の椅子におーるてーる。
      ローテーブルに3本のペットボトル。Tはカフェイン飲料、Iはミネラルウォーター、おーるてーるは緑茶。
      3人の手には台本。

    おーるてーる「いま、映画『HELLO WORLD』の『2037年ナオミ脳死説』の考察を書いてるんですけど、自分の文章がダラダラとあまりに読みにくくてですね。それで試しに、こんな感じでよく最近ブログとかで見かける会話形式を取り入れてみようかと思ったんですが、どうでしょうかね」

    T「既に読みにくいんだけど」

    おーるてーる「あっ、はい、すいませ…」

      読んでいた人間のほとんどがブラウザをそっと閉じて去る。

    T「……あのさ、みんな帰った理由わかってる? 読みにくい以前にそうやってこの会話全部書き起こしてるからだよ」

    おーるてーる「はぁ……マクラとしてちょっとは読みやすくなるかなと思ったんですが」

    T「彼らはここに考察を読みに来てくれたんであって、いきなり変な小芝居見せられても苦痛でしかないんだよね」

    I「まあ、そういうのやんなくていいからとりあえず本題に入ってみてよ」

    おーるてーる「はい……じゃあ、考察の途中からいきます。16ページ、第2幕第3場から。
    ——2037年脳死説は、A世界はB世界の複写、B世界は月面世界の複写…というすごくシンプルな構成ですよね」

    I「初見時にこの解釈にたどりついた人も結構いるんじゃないかな」

    おーるてーる「はい。……ただ、よくよく考えるとおかしなことに気付きませんか? この説だと、月面ナオミはB世界にダイブしたはずですよね。一行さんを蘇生させるために」

    I「うん、B世界のナオミと全く同じことをしているわけだからね」

    おーるてーる「だけど、B世界では、高校生の直実の前に10年後の自分なんてものは現れてないですよね。B世界の直実は独力で一行さんと恋人同士になって、その直後に落雷で一行さんを失ってます」

    T「ああ、そう言われると確かに。B世界のナオミが、ここが記録世界だと信じられなかったのも無理ないね」

    I「となると…月面ナオミはいったいどこから一行さんの量子精神を奪ってきたんだろう? うーん、これはちょっとしたパラドックスだな」

      T、台本から顔を上げ、Iに向かって、
    T「……やっぱ3人の会話形式って相当無理ある気がするわ」

    I「うーん、僕とTさんのキャラがブレブレなんだよね。3人いる意味がない。キャラが立ってるならともかく、これじゃ会話形式の良さを殺しちゃってるなあ」

    T「掛け合いってものがわかってない。『[映]アムリタ』を100回読み返してこい」

    おーるてーる「うっ……はい……た、ただですね、そもそもIさんもTさんも、キャラ付けという以前に、本編…」

    T「あああ、ストップ、ストップ」

      T、慌てて制止する。

    I「(第四の壁に顔を向け、毅然とした表情で)あー、僕らは既作品とは一切無関係ということで、そこんとこよろしく。(おーるてーるに向き直り)……とはいえ、いきなり会話形式にオリジナリティ溢れる謎キャラ出してきて誰コイツってなるのも避けたかったと」

    おーるてーる「はあ、これならギリで許されるかなと……広く読者に特定の人物を想起させないように努力するけど、せめて自分の心だけはそこに在りたい的な……」

    T「ちょっと何言ってるかわかんないんだけど」

    おーるてーる「一時は情報庁の方を連れてくるとかも考えたんですけど」

    T「余計悪い」

    I「頼むからやめてくれ」

      T、カフェイン飲料を飲む。

    I「なんでそうギリギリを攻めるかなあ。ていうか、どっちに転んでもメアリー・スーになりうるよこれ」

    おーるてーる「ああ、もうなっちゃってますかね、なっちゃってるなあ……」

    I「……まあ、だからこそ僕らがここに呼ばれたんだろ? キャラが固まってないから。でも、そこに勝手にキャラ付けすることすら君は恐れている」

    おーるてーる「(言い当てられてハッとした顔で)……はい。ほんとは、こういうの、自分なんかにはめちゃくちゃおこがましいことだと思ってるんです。だから、ほとんど情報のないお二人をお呼びして、せめて、できるだけニュートラルに書こうとした。……けど、個性を消せば消すほど会話にメリハリがなくなってしまう。かと言って、そこにキャラクターを乗せようとしても、どうしても、その……」

    I「そろそろ僕らの台詞自体、書くのが辛くなってきてんじゃないの?」

    おーるてーる「ですね……」

      3人、沈黙。

    T「んー、せめて2人体制にすればマシになりそうな気がするわ。少なくとも、おーるてーるは、頭おかしいキモオタとしてキャラは確立しているわけだしさ。(立ち上がって上手へ)ちょっと抜けるからI君、あと頼むよ」

      言いながらT、上手の袖にはける。

    I「(Tの台詞に被せて)あっ、ちょっと…」

     I、ちょっとだけ憮然として、ペットボトルの水を飲んで一息つく。
     おーるてーるも、ペットボトルを手に取り一口飲む。

    I「……続き、やろうか。僕もできるだけニュートラルに没個性で行くから」

    おーるてーる「そう……ですね。やりましょう。ええと、パラドックスのところからですね。カット547から。
    ——それで、こんな図を書いてひたすら悩んでいたんですが、あるときふっと思い至ったんですよ。月面世界のナオミは、無事に一行さんを蘇生させたあと、次に何を行うと思いますか?」

    I「……月面ナオミとB世界のナオミが同じであるならば」

    おーるてーる「そう。同じメンタリティを持っているならば。
    蘇生の次に、彼は」

    I「……そうか。アルタラのリカバリを、行うはずだ」

    おーるてーる「はい。作中のナオミと同じように、記録世界での3ヶ月を思い出して、彼の手は一瞬ためらいを見せるでしょう。でも、ナオミはきっと『Y』ボタンを押すはずなんです」

    I「現実世界の複写だから、必然と言えるわけだね。B世界のナオミがやったんだから、月面世界のナオミもやっているはずだと」

    おーるてーる「その結果、何が起こるか?
    ここで月面世界は真の『現実世界』——まあ『基底現実』と言ってもよいですが——だと解釈すると、作中のB世界で起きたようなカタストロフィは起こりえないですよね。ちなみにですね、月面世界が現実だというのは、ラストシーンだけが手描き作画……」

    I「あ、待って、ストップ。それ、もともとは脚注にしてたよね。それもここでしゃべっちゃうの?」

    おーるてーる「あー……やっぱこれだと流れぶった切っちゃいますかね?」

    I「うーん、だってこれさあ、演劇でも映画でもましてやアニメでもなくてnoteでしょ」

    おーるてーる「あ」

    I「何のための会話形式? 読者の読みやすさのためだったんじゃないの?」

    おーるてーる「そうか。テキスト媒体の良い所は残すべきですね。普通に脚注のままにします。『*4』っと。じゃあ次、47小節目アウフタクトから」

      I、一瞬目が泳ぐがすぐに諦観の表情で、
    I「——記録世界ではないんだから、蘇生した一行さんを狐面が襲撃することはないと」

    おーるてーる「そうなんです。リカバリは、誰にも邪魔されない。淡々と進みます。B世界の直実は、絶望のうちにリカバリによって消滅するでしょう」

    I「……」

    おーるてーる「金のカラスは助けになんか来ません。だって、2階層上の世界なんて存在しないから。京都の街が、世界が、みんな消えて」

    I「ああ。そうか、そういうことか……そして、リカバリが完了したアルタラは」

    おーるてーる「はい、再稼働を開始します。すると、再構築された記録世界の京都が、なにごともなかったかのように動き出します。これってつまりですね……『2周目』のB世界が、開始するってことになるんです」

    I「2周目……」

    おーるてーる「2周目のB世界の直実の前には、10年後の自分は現れません。だって月面の一行さんはもう蘇生しているから。この2周目のB世界こそが、きっと作中のナオミの世界線なんだ、と思います」

    I「そうか、作中のB世界は実は2周目だったのか……。だから、ナオミは上位世界からの介入を経験していなかったんだな」

    おーるてーる「はい、作中の2037年も、スピンオフ『ANOTHER WORLD』も、実は2周目だったと考えると色々辻褄が合うんです」

    I「しかし、リカバリに巻き込まれてそのまま消える直実のことを考えると、ちょっといたたまれないよな」

    おーるてーる「辛いですよね……でも作中のナオミがやろうとしていたことはまさしくこれなんですよね」

    I「確かに、スピンオフ『HELLO WORLD if』でもルリとミスズが試行を繰り返しているけど、そのたびに世界はリセットされて直実もかでのんも消されているわけだしなあ……」

      テロップ「なぜナオミが蘇生したのが204X年だったのか?」

    おーるてーる「さらに、実はですね、B世界がリカバリ後の2周目だったと考えることで……」

    I「……ごめん、ストップ。やっぱさあ、これ、長すぎない?」

    おーるてーる「ぐっ……」

    I「リカバリの話だけで既に3,268文字。この調子で最後まで行くと数万字行くよ」

    おーるてーる「はあ……どっちが読みやすいんですかね」

    I「どっちも目が滑るという点では同じだけど……正直いうと、この例はあまりうまく行ってない気がする」

    おーるてーる「うう……そうですねえ……。ただ、自分の中でのロジックの変遷とか、仮説と検証の繰り返しをただ書いていったら、なんだか論文みたいになってしまいそうで。それを何とかしたいと思って。(うつむいて)……作品の中の事実から仮説を組み立てて、それを検証して、矛盾が出てきたらまたそれを説明する仮説を考えるって、すごく楽しい作業で。そのワクワク感とか、ひたすら考えた先にカチリってピースが嵌った時の高揚感とかを、何とか伝えたくて。……結論だけをただ伝えるような記事にはしたくなかったんです。会話形式なら、そういう楽しさが少しでも伝わるかなって」

    I「まあ、わからんでもない。ていうか単にあれだよね、こないだフォロワーさんと『星を継ぐもの』の話をしてて、ああいうのに憧れたんじゃないの?」

    おーるてーる「あ、そ、そうなんです!(早口オタク口調で)ああいう、頭の中での仮説と検証を魅力的なキャラクターに代弁させて、度重なるどんでん返しで鮮やかに仮説をひっくり返してって、すげー複雑なロジックなのにぐいぐい最後まで読ませてしまうみたいな。ロジカルなんだけどエモいみたいな。ああいうのが理想で」

    I「うん。あと、sshさんの作品とか」

    おーるてーる「はい……あれも、仮説の論理的整合性と叙情性とが完璧に両立してて。とても真似できないですけど」

    I「無理無理。この僕らの台詞ですら苦労してるんだし。いっそ一次創作に振り切っちゃえば葛藤の半分はなくなるだろうけど、それはそれでこのnoteには似つかわしくないと君は思っている」

    おーるてーる「そうですね……noteの記事、それも既存の作品の考察にキャラクター性を導入するというのは、いろんな意味でとても難しい作業なんだってよくわかりました。……決めました、会話形式は諦めます」

    I「うん」

    おーるてーる「いつもの文章の形式で書いていくことにします。ただ、やっぱり考察作業の楽しさみたいなものは、何とかして伝えたい。文章力が全然足りてなくて、毎度ダラダラした文章になってしまうと思うけど」

    I「まあ、どうせまともに読んでもらえるわけないんだし。読ませたいという以前に、書きたいから書いてる。だよね?」

    おーるてーる「ああ。そうでした。あの作品を見て自分の心が動いた。それをただ記録するのが、このnoteを始めた目的でした」

      M『A Time For Love』(BRIAN SHINSEKAI)

    おーるてーる「誰も読んでくれなくてもいい、ただ、自分の心の動きを、思考の軌跡を、文字の形で記録に残す」

    I「(立ち上がりながら)うん、その意味では、この会話形式の記事も意味はあったんじゃないかな? じゃ、そろそろセンターに戻るんで。TさんやXさん達にも伝えとくよ」

      I、上手にはける。

    おーるてーる「えっ、ちょっ」

      おーるてーる、立ち上がって上手に向き直るがIは既に退場している。
      台本を少し名残惜しそうにぱらぱらとめくり、

    おーるてーる(M)「でも、今日のこれ、ちょっと楽しかったな……」

      虚空を見上げ、ニヤニヤと気持ち悪い笑いを浮かべながらしばらく余韻に浸るが、突然ハッとして辺りをきょろきょろと見回しながら、

    おーるてーる(M)「……ええと、これ、どうやって締めたらいいんだっけ?」

      所在なさげにうろうろと舞台を歩き回りながら、袖のほうに向かって、

    おーるてーる「幕? 最後に<幕>って書いときゃいいんですかね?」

      下手袖からTの声。

    Tの声「演劇じゃないんだよ、noteなんだよ! まずは、もともと書いてた考察へのリンクを張っといて。初稿のときは、まだ書き上がってないって話だったけど、さすがにもう出来たよな?」

    おーるてーる「あ、はい……」

    Tの声「……おい、どうした? 手が止まってるぞ。テキスト差し替えるだけだろ?」

    おーるてーる「あ、いや、その。初稿の文章を消すのがですね、その、しのびないというか」

    Tの声「……はあ????」

    おーるてーる「……」

    Tの声「え? どういうこと? いっつも書いては消し書いては消ししてるのと変わんなくね?」

    おーるてーる「ふだんの推敲や加筆訂正、ちょっとしたリライトなんかはいいんです。それは未完成のものを完成に近づける作業だから。でも、今回の作業は、一度リリースして自分の手を離れたはずの世界線そのものを書き換える行為です。完成した元の世界を”改竄”して、あるイベントをなかったことにする。そんなことをしてしまってよいんだろうかって」

    Tの声「……いや、それ、多分違うわ。多分さ、初稿の世界線に愛着があって捨てられないってだけだと思うわ」

    おーるてーる「そうですかね……そうかも、しれない」

    Tの声「わりとそれ文章書くうえで良くない兆候だと思うけど……もうちょっと読者の立場を考えてみなよ。こんなのを延々読まされてるほうの立場をさ。まあここまで読んでくれてるのGoogleのクローラロボットくらいだから多少は好き勝手やってもいいけどもさ」

    おーるてーる「そうですね……いま自分がやるべきことは、考察へのリンクを貼ることなんだ」

      T、下手から登場。周囲に他人がいないのを確認し、小声で、

    T「ここだけの話、初稿は別のブランチとして下書きにでも保管しとくっていう手はある。下書きは表には出ないけど他人がプレビューすることも可能だし」

    おーるてーる「あ!」

    T「じゃ、貼ろうか」

    おーるてーる「はい。……これでよし、と。これが最終的にできあがった考察記事の中編になります。さっきの議論もこの中で書き直してます。あ、後編もようやく書き上がりましたけどもう貼りません。貼りませんよ。この世界線は死守しますから」

    T「え、前中後編!? そんな長いの!? こりゃ色々ひどいねー。でもま、やっぱ会話形式はやめて正解だったみたいだな」

    おーるてーる「ですね……。あと。この記事の初稿を。プレビューモードで用意しました。元記事がまだ書き上がっていなかった世界線の話をここに」

    T「(見て見ぬふりをしながら)えーと、じゃあ、あとは、いつもの『スキ』頂けると励みになりますってやつな」

    おーるてーる「あ、『スキ』っすか……そんな奇特な方いらっしゃいますかね」

    T「例の黒歴史にでさえ『スキ』がついたんだ、一応書いとけ」

    おーるてーる「その話はやめて下さい」

      おーるてーる、下記の4行を書き入れる。


    * * *

    「スキ」(♡)頂けると励みになります!
    (noteのアカウントなくても匿名で押せます)

    * * *


    おーるてーる「えっと、できました」

    T「(4行を見上げて)うん、こんなもんかな。(第四の壁に向かって)あ、『スキ』ボタンはこの記事の一番下にあるんで」

    おーるてーる「あっ、はい、人に読まれなくていいとか言いながら、その実めちゃくちゃ喜びますんで。基本いつも寂しい人間なんで」

    T「馬鹿だな。そこまで書くと、すべての『スキ』がお情けで押してもらったものとしか思えなくなって、むしろ悲しくなるという呪いに掛かるぞ。たとえそれが真実だったとしてもだ。というか実際この状況はどう見てもそうだろ」

    おーるてーる「ううっ……いや、それでも、お情けでも、嬉しいですよ。何であれ、反応をもらえるというのは、嬉しいもんなんです。ここまで読んでくれたっていうだけで。……あ、いや、実際は大部分読み飛ばしてるかもしれないけど、それでも」

    * * *

    「——カット!」

     ディレクターズチェアから声が響く。張り詰めていた空気が緩むのを肌で感じる。スタッフさん達が一斉に動き出す。はぁ……かなりの長回しだった。疲れた頭で、視界の右上に浮かび続けているnoteの文字数カウンタを見やる。7,832文字。長すぎる。こんな茶番に長すぎるだろ。

     大体、noteでやるような話ではない。

     Iさんが「どうですかね」とモニターのほうに歩いていく。少し離れたところでTさんも、肩や首を回しながらそれを見守る。

    「うーん……おーるてーる君が……やっぱりなんかまだダメなんだよねえ。さっき言ったことちゃんと聞いてた? 自分に酔ってない? あと目線」

    「はあ……すいません」

    「こりゃテイク3だね」

    「「「ええぇ〜〜〜〜〜〜〜〜」」」



    終


    <脚注>

    *4:月面シーンだけを手描き作画にすることで、月面が基底現実であるらしいとそれとなく示す演出となっており、伊藤監督からもそのような演出意図が語られています。とはいえ、それが唯一解と言い切らないようにしているところは感じられ(実際、脚本初稿は月面すらも記録世界かもしれない可能性を匂わすものだったようですし、スピンオフ『遥か 遥か先』などにもその片鱗が感じられます)、アルタラ二重螺旋説などの優れた考察を育む余地となっています。本稿ではオーソドックスに月面=基底現実、という解釈です。

    <注意> 本記事の登場人物は実在の人物・団体とは関係ありません。また既作品の登場人物とも無関係です。



     
     
     
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