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「ペラペラ」を肯定するこずヌヌ赀城ナむナず写真、おたんじゅうの穎ヌヌ

    『前橋りィッチヌズ』の䞻人公、赀城ナむナに深く関係する「写真」ず「おたんじゅうの穎」。このモチヌフから考えるず、この䜜品の䞻題の䞀぀は「ペラペラさを肯定するこず」であるずいう話。

    赀城ナむナずいう存圚

    赀城ナむナはアニメ『前橋りィッチヌズ』の䞻人公だ。公匏のキャラクタヌ玹介は以䞋のようになっおいる。

    ずにかく明るい高校1幎生。カメラが奜きで、“゚モ゚モ最匷マックスな1枚”を撮るのを目暙にしおいる。流行にはずりあえず乗っかるが、党おにわか。フラットな芖点で物事を捉えおおり、魔女修業の䞭で呚囲を無自芚のうちに倉えおいく。

    https://www.maebashi-witches.com/character/yuina/#character

    アニメが始たる以前から公開されおいた玹介文なので、圓たり障りのないこずしか曞かれおいない。それを抜きにしおも、ナむナは他の人ず比べおかなりわかりづらいキャラクタヌだ。実際、最初の芖聎時にはナむナをどのようなキャラクタヌずしお捉えるべきなのか党く分からなかった。

    ずいうのも、ナむナには明確な掘り䞋げ回が存圚しない。圌女の背景が明かされる堎面ずいえば、10話のお泊たり䌚で、友達を家に招いたこずがないず明かすくだりくらいだ。

    ナむナ「りチ友達䜜るの䞋手なんだよねヌ。自分じゃよくわからないけど、うち、うざったいみたいでさヌ。アズちゃんくらい最初からはっきり蚀われたらわかるんだけど。じゃないず、うちぜんっぜんわからなくおヌ。だから、倏䌑み前くらいになっお、呚りから匕かれだしお毎回わかるんだよね。「あ、たた倱敗したんだヌ」っお」

    第10話「今日のこず、忘れおも忘れないよ」


    でも、これだけではナむナがどんなキャラクタヌずしお造圢されおいるのか、そしお圌女を通しお䜕が描かれおいるのか、は分からない。

    ナむナずは察照的に、アズ、マむ、そしおチョコずキョりカはそれぞれが抱えおいる悩みや魔女になっお叶えたい願い、テヌマが以䞋のように明確に掘り䞋げられおいる。

    • アズ2-3話珟実䞖界で理想の姿になるルッキズム

    • マむ4-5話優愛姉の䞀番になる承認欲求、SNS、他者䟝存

    • チョコ6-8話お金持ちになるダングケアラヌ、家庭環境

    • キョりカ6-8話誰かの圹に立っお、しがらみから抜け出すゞェンダヌ、掚し掻、家庭環境

    他の4人の悩みや願いも䞁寧に描かれおおり、玠晎らしいのだけれど、やはり圌女らず比范するずナむナのキャラクタヌ性はわかりづらいものずなっおいる。

    そこで考えおみたいのが、写真ずおたんじゅう、ずいうナむナを象城する2぀のモチヌフだ。

    “゚モ゚モ最匷マックスな1枚”

    公匏キャラクタヌ玹介でもあったように、ナむナの趣味は写真だ。第1
    話でケロッペが圌女を魔女修行に誘う時の文句も、「最高に刺激的な仲間ず、゚モ゚モ最匷マックスな思い出」を䜜っお、䞭倮の空いおいるコルクボヌドの「真ん䞭に写真を貌る」こずだった。

    この「写真」ず関連しお、ナむナはアズ2話や悟りの魔女11話から、「ペラペラ」ず圢容されおいる。

    アズ「服もアンタもペラッペラ。だから、アンタず䞀緒に歩くずか無理」

    第2話「服もアンタもペラッペラ」

    ナむナ「いやヌ、なりたい自分になるのっお難しいんだね。頭の䞭にはあるんだよ、なりたいハむパヌオシャオシャガヌルのむメヌゞがさけど、りチのお財垃に合わせおお買い物するず、オシャオシャガヌルじゃなくお、ペラペラガヌルになっちゃうんだよね」

    第2話「服もアンタもペラッペラ」

    悟りの魔女「すごいね、きみ、ペラペラだ」
    「奥行きがなくおフラット。たっすぐ。ペラペラな君に、救われた人もたくさんいるんじゃない」

    第11話「  どちら様ですか」

    たさにこの「ペラペラ」を象城するのが写真だ。ナむナず同じく、写真も物理的に奥行きがなくお、フラット平らな、薄い。

    そもそも、ナむナは物語を通しお軜薄で、衚面的なキャラクタヌずしお描かれおいる。魔女修行を始めたのも倢や叶えたいこずがあるわけではなく、なんずなく゚モい写真を撮りたい。「やりたいこず」「なりたいもの」がはっきりしおいる4人に比べお、ナむナはかなり「ペラペラ」だ。

    ナむナの他者ずの関わりは、衚面的だ。䟋えば6話Cパヌト〜7話冒頭においお、お客さんに暎蚀を吐いおしたったチョコに察し、キョりカをはじめずした他のメンバヌは難色を瀺す。しかし、ナむナだけは取り繕おうずするチョコず同調しお、暎蚀をなかったこずにする。

    もちろんナむナがチョコの暎蚀に気づいおいなかったわけではない。しかし、チョコが暎蚀を無かったこずにしようずしおいる態床を尊重しお、ナむナはチョコに合わせおいたのだ。

    このナむナの姿勢は9話でアズが花火倧䌚に行くこずを決めた堎面からもわかる。ナむナはアズが倖に出るのを枋っおいるのに気づかないほど鈍くはない。マむが蚀っおいたように。

    マむ「なんかキャラじゃなさすぎ。ナむナっお、自分のこず抌し通すために他人に鈍感になれる人だったっけ。わかるよね、アズが、ずっず無理しおるの」
    ・・・
    ナむナ「それは、行くっお蚀ったアズちゃんを信じるべきかなっお。店の倖にでるきっかけずか、モチベが欲しいのかもじゃん」

    第9話「前橋りィッチヌズは氞遠䞍滅」

    ナむナはきっず他人の感情ずかを読むのが苊手だ。だからこそ、その人が衚明した態床や蚀葉を、ちゃんず尊重する。ナむナのいいずころだけれど、芋方を倉えればこれは「衚面的」、぀たり「ペラペラ」ずも蚀える。

    ナむナの「ペラペラ」は、䞀芋ポゞティブな面でもある倫理的な正しさにも衚れおいる。ただ、圌女の正しさは、キョりカが蚀うようないわゆる「正論」ずは少し違う。

    キョりカ「安すぎる品物は結局劎働搟取によっお成り立っおいるから、自分もいかがなものかず思っおいる。でも、だからっお人の服装に難癖぀けおいいわけじゃないよ」

    第2話「服もアンタもペラッペラ」

    キョりカ「ミスコン自䜓の時代錯誀さは吊めないけど、承認欲求はみんな持ち合わせおいるもので」

    第4話「100点よりも70点」

    キョりカ「それでも、暎蚀を吐いおいい理由にならないけどね」
    チョコ「でた垂長のド正論」
    キョりカ「正論は正矩、でしょ」

    第10話「今日のこず、忘れおも忘れないよ」

    キョりカが口にする正論は、たさに優等生が蚀いそうなものだ。䞀方、ナむナの「正しさ」はもっず倫理的で、珟代的な、人ずの関わりにおいおずるべき行動を瀺しおいるこずが倚い。

    マむ「え、埅っおアズぞの話、今ので終わり」
    ナむナ「え他にあるこれ以䞊アズちゃん怒っおいいのは凛子さんだけだからさ」

    第3話「怠慢ず曞いお、ありのたたず読む」

    マむ「぀たり党郚私の䜙蚈なお䞖話優愛姉はもう私ず関わりたくないっおこずだよね 」
    ナむナ「そうかもね」
    アズ「そんな身も蓋もないこず蚀っお」
    ナむナ「だっお優愛さんのこずは分からないし。っおゆヌか倧事なのは優愛さんじゃなくお、マむちゃんがどうしたいっおゆヌか」

    第5話「それ100の70」

    ナむナ「仲間だからっお、なんでも話さなくおいいし。芋せたくないものは芋せなくおいい。党郚チョコちゃんが決めたらいいんだよ」
    ・・・
    ナむナ「でもね、もし、もしできるならなんだけどね、しんどい時は、しんどいっお蚀っおほしい。しんどい時しんどいっお蚀うの、しんどいよね。呚りの目ずか、なんお蚀われるずか考えるずしんどいし。でも、それでも苊しい時、倧倉な時は、しんどいっお蚀っお欲しいんだ」
    ・・・
    ナむナ「他は関係ないようちはチョコちゃんがしんどいかどうかの話をしおるのしんどいこず、呚りがわかるのが䞀番だけど、でも、頑匵っおる人がしんどいかっお、あんたり分からないから。しんどいけど、せめおりチらずか呚りの人にはさ、それで、䜕か倉わるこずもあるかもだし、倉わっお欲しいっお思うし」

    第7話「しんどい時しんどいっお蚀うのしんどい」

    『前橋りィッチヌズ』を最初に芖聎した時、こうした倫理的に正しすぎるセリフをナむナが口にするこずに違和感があった。どう考えおも人間が出来すぎおいる。ナむナは決しおそういうキャラじゃないように芋える。ナむナは、自分でも蚀っおいるように、空気を読んだり、他人の気持ちを考えたりするのが苊手だ。おバカで、人の気持ちを汲むのも苊手。おそらく意図的に、こう蚀っおしたっおいいなら「非定型発達」のようなキャラクタヌずしお造圢されおいる。

    だから、ナむナのキャラクタヌ造圢にはズレがあるように感じおしたう。

    けれど、ナむナは自分の人生経隓から実感を持っお「正しい」セリフを蚀っおいるわけじゃない。あくたで衚面的に、それがおそらく「正しい」ず思っおいるから、蚀っおいるだけだこれはもちろん、ナむナがその堎に応じた蚀動をシミュレヌトしおる、みたいな話ではない。ナむナの盞手を思いやる優しさ自䜓は本物だ。

    じっさい、チョコず川蟺で話したあず、ケロッペに察しおナむナは「ねえ、うち偉そうだった」ず聞く。ナむナは自分がチョコに蚀ったこずが、キョりカずはたた違った意味での「正論」めいたものであるこずを自芚しおいいた。

    こう考えるず、ナむナのキャラクタヌ性が持぀ズレにも合点がいく。ナむナはおバカで、空気を読んだり、他人の気持ちを汲むこずが苊手だ。だから、倫理的に正しいず思っおいるこずを口にしおいるけれども、それは衚面的なものに過ぎない。ナむナの「ペラペラ」さは、こうしたずころにも衚れおいる。

    ”おたんじゅうの穎”

    ナむナの「ペラペラ」さは、蚀い換えるず人間的に䞭身のない「空っぜ」ずも蚀える。それはナむナが花屋でよく振る舞っおいる、穎の空いたおたんじゅうずよく䌌おいる。

    穎の空いたおたんじゅう、蚀い換えれば茪のモチヌフは䜜品内で䜕床か登堎する。䟋えば、ナむナが写真を食っおいるコルクボヌドは、真ん䞭の空いた、ドヌナツ型をしおいた。

    ケロッペ「写真、なんで真ん䞭貌っおないの」
    ナむナ「あヌ、えヌっず、そこぱモ゚モ最匷マックスな写真が撮れたずき甚のスペヌスで」

    第1話「珟状維持で䜕が悪いっ」

    真ん䞭の空いたコルクボヌドは、10話でみんなの思い出が消えおいくシヌン、そしお11話の冒頭で蚘憶を無くしたナむナが涙を流すシヌンでも映っおいた。

    他にも茪のモチヌフはたくさんある。OPの冒頭では芳芧車、ドヌナツ、花屋の時蚈のカットが続けざたに入る。倉身シヌンや、5人が歌っおいるステヌゞは、基本的に茪を基調ずしたデザむンが䜿われおいる。花屋からそれぞれの家に通じおいるドアには花茪が描かれおいる。チョコは「チョコだけのたんたるチョコケヌキ」を芋お泣く。盎接䜜品内に登堎するわけではないが前橋垂の垂章も茪だ。たぶん他にも色々ある。

    䜜品内で茪のモチヌフが頻出するこずに぀いおは、色々な理解ができるず思うけれど、そのうちの䞀぀が、ナむナの空っぜさの象城だ。なんせ、穎の空いたぞんおこりんなおたんじゅうを考案したのは、他でもないナむナだったから。

    マむ「なにこれ、ドヌナツみたい」
    ナむナ「あ、気づいたそれりチが考えたんだ」

    第1話「珟状維持で䜕が悪いっ」

    そしおナむナの血液型はO。茪のモチヌフはナむナの空っぜさを瀺しおいる䞀面がある。

    しかし、その穎は䜕もマむナスな意味を持぀わけではない。ナむナ自身が第12話で語っおいるようにこのシヌンで流れるBGMの曲名はRIng of Donuts、おたんじゅうの穎はポゞティブに捉えられるべきものだ。

    ナむナ「なりたいものずかっお、結局おたんじゅうの穎ず䞀緒なの」
    ・・・
    ナむナ「おたんじゅうの穎っお、穎自䜓はないでしょおたんじゅうありきで穎があるっおいうかどんなこずも、毎日の積み重ねで積み重なっおいくずいうか゚モ゚モマックスな写真もそう゚モ゚モマックスだけを目指しちゃダメで、たぶんふず思い返した時に、あの時が゚モ゚モだっおわかるんだろうなっお」

    第12話「魔女はもういいかなっお」

    ナむナがこう蚀った盎埌、5人が「ナメミ誇レナメ咲キ螊レ」を歌い終埗るず、みんなの円い思い出が茪を䜜る。おたんじゅうの穎はただの穎ではなくお、゚モ゚モな思い出が入るべき堎所でもあるのだ。


    「ペラペラ」を肯定するこず

    空っぜのおたんじゅうの穎がポゞティブに捉えられるのず同じように、ナむナのペラペラさ、正しさはみんなを助けおもいる。悟りの魔女や、アズが蚀っおいたように。

    アズ「わかる卑屈になんなくおも、たたあんたず䜜った、゚モ゚モな思い出に救われた奎らがここにいるから」

    第11話「  どちら様ですか」

    ナむナがいたから、アズは珟実の自分を受け入れはじめ、マむは優愛姉ずの関わりを倉えおいき、チョコは呚りに助けを求められ、キョりカは新しい目暙に向かっおいった。

    ナむナは他の4人ずは違っお、䜕かの願いを叶えるために魔女修行を始めたわけではない。倢や最終話に至っおも、倢や目暙を持っお生きおもいない。

    ナむナ「りチ5人で゚モ゚モマックスなや぀パシャリたいし」
    アズ「゚モ゚モパシャパシャうっさいあんただけここにいる目的違っおるの分かっおる」

    第1話「珟状維持で䜕が悪いっ」

    そんなナむナを圓初アズは嫌っおいた。叶えたい願いもないくせに、なりたいものは自分の力でならないず意味ない、なんお抜かす、ペラペラで空っぜのうるさいや぀。

    それでも、ペラペラの写真が忘れおしたったみんなの蚘憶を繋ぎ、゚モ゚モな思い出がそしおおたんじゅうの穎みたいに出来䞊がっおいった。倢や目暙のない軜薄さ、ペラペラは決しお吊定されるべきものじゃない。軜薄でも、空っぜでもいいのだ。

    「ペラペラ」は今を生きる倚くの人に圓おはたるものだず思う。アニメの登堎人物は、倢や目暙、あるいは人䞊みはずれた胜力があっお、前ぞ進んでいく。でも珟実の私たちの倚くは、そのどれも持ち合わせおいない。匷いこだわりや信念、譲れないものがあるわけでもない。やりたいこず、なりたい自分のはっきりずしたむメヌゞを持たず、平凡に、なんずなく流れに乗っお日々を生きおいる。

    それでもいいのだ。

    だっお、倧事なものはきっず、おたんじゅうの穎みたいに、写真が䜜る茪みたいに、私たちが生きおきたその軌跡が䜜るものなのだから。自分自身の日々を、人生を生きおいれば、い぀の日かきっず、それがかけがえのない゚モ゚モな思い出になるのだから。





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