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蟹さんの愛

    akkiy☆

    ホロスコープ第4弾の絵が完成した。


    ゆずさんのものだ。



    ゆずさんは教育関係の本を出版している有名な人。

    そんな彼女がホロ絵を申込んでくれた。


    さてさて、どんな作品ができただろう、か。


    ゆずさんとのやりとりは

    目隠しをして吊り橋を渡るような感じ

    だった。


    一歩間違えばお互い谷底。

    メールを送ったり受け取ったりするたび、ぎゅうううううという音がきこえたり、横から風が吹いてきた。



    ゆずさんは道中何度もボロボロ泣き出した。


    げえええ

    げえええ



    酔ってもいた。

    生きてきた中で押し込めていたものも一生懸命吐き出していた。


    価値観の崩壊。

    他者の考えへの不信感もあったかもしれない。

    自分がこの世に存在している価値とは?



    なんでなんでなんで。

    ぐるぐるぐるぐる。




    ごめんね

    ごめんね

    ごめんね



    何度も思った。


    ゆずさんは蟹さんがきいている人だから…こうするしかなかったんだ。


    甲 羅 割 り し か な か っ た 。



    ワタシは月に蟹があるから蟹人の気持ちはわかる。

    甲羅は硬い。しゃれにならないほどに。




    ごめんね。

    痛いけどごめんね。



    ゆずさんの殻を無理やりこじあけたあと、ワタシの方は自分の殻にこもった。そして、とにかく待った。



    時期が来た。


    ワタシは殻からにょきっと出た。手にはいつものものを持って。



    どぼどぼどぼどぼどぼどぼ。



    更に彼女にめいおう液をかけにいった。


    自分は鬼だとも思ったが、手はゆるめなかった。


    そして、ゆずさんはさらに泣き崩れた。




    しかし、泣き崩れたゆずさんからでてきたのはこの子だった。


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    作品タイトル「視線の先には」




    アセンダントと太陽、月。

    この3つはその人のなりや癖、思考をあらわすと言われている。



    ここに蟹がある人はファミリー思考なんだ。

    家族が大切。誰よりも何よりも。

    自分のことはさておき、家族を考えて行動する場合が多いし、家族に囚われもする。


    ゆずさんはそんな人。



    「ゆずさんも殻から出てきた」

    「優しい子だね」

    「ゆずさんの愛情はご家族がきっちり受け取ってくれるよ。特にお子さんたちはいずれもママからの愛情を欲してる」

    「出していいんだよ」


    最後にそう伝えた。


    これ・・・蟹さんにしかわからないんだろうなともちらっと思った。




    人の愛情や矛先ってそれぞれ。

    皆が皆、同じ方向には向かわない。

    たまにすれ違う。



    母と子の絆もそれぞれ。

    家族の捉え方もそれぞれ。


    深くても良いじゃないか。


    蟹の愛は底なし沼。すごいのである。