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小説四぀葉みたいにならない恋 第䞉章埌線 砎られた玄束

     明日に向けおそろえおいた足䞊みは、䞀人だけズレお倖れおしたった。

     文化祭を週間埌に控えお、劇の緎習も、朝から倜たで、少しでも時間があれば、䞻挔や脇圹を䞭心に皜叀を続けおいた。䞀方で、誰がやるか決たっおいないキャストもあり、脚本を曞き盎そうずいう意芋が出お揉めたりしお、毎日のように䜕か問題が起きおいた。
     文化祭の成功を目指しおいる幎組は、文化祭の週間埌に行われる䜓育祭のメむン競技の、クラス察抗ムカデ競争の優勝も本気で目指しおいた。そのため、毎朝時限目の時間前に集たっお朝緎が始たった。
    「、、ピッ、ピッ、、、ピッ、ピッ」
     毎幎、幎生は、幎生や幎生の朝緎の光景を初めお芋お床肝を抜かれる。クラス人䞭人の男女が混合で瞊䞀列に䞊んで、党員の右足だけず、党員の巊足だけを、それぞれ本の瞄で結んでいる。正確には、本の瞄に䜜ったの茪に各自の足を入れおいる。タむミングを合わせるために、党員が、ず蚀っお右足、巊足を暪に䞊げ、倖にいる指瀺圹の笛の合図の、に合わせお右足、巊足を䞊げる。朝緎は、足䞊げの緎習だけだが、足䞊げが揃っおいないず走れない。そう、歩くのではなく、走るのだ。しかも、男女党員が完党に密着しお、぀の塊になっお走る。幎生は、最初は、男女で密着するこずに、ためらったり、恥ずかしがったりするが、密着しないず到底走れないし勝おない。走力は明らかに男子が高いので、男子だけ、女子だけを前埌に固めるず均䞀の速さにならないので、男女亀互に前埌で䞊ぶ。そしお、女子は前埌の男子に挟たれお、浮いおいるかのように足を䞊げるずスピヌドが出せる。さらに、人の埌ろには、足を固定しない抌し担圓が䞀人いお、塊がバラけないように、最埌尟の背䞭を抌しお走る。
     スタヌトラむンから、メヌトル走っおコヌンを曲がりながら折り返し、さらにメヌトルを人で走る。党員が密着しお巊右の足を同じタむミングで䞊げなければ、走れないしケガに぀ながる。特に難しいのが、スタヌトず折り返し。スタヌトで党員が同じタむミングで同じスピヌドで走り始めないず、すぐに誰かが倒れおしたう。なので倖の指瀺圹の掛け声が重芁になる。さらに、折り返しのカヌブでは、少しスピヌドを萜ずしおコヌンを呚り、最埌尟の抌し担圓が曲がり切ったら、䞀気にトップスピヌドで走っお、最埌尟がゎヌルラむンを越えるたで走り抜ける。
     この競技は、党員が本気で党力で぀になれるかが詊されるのだ。朝緎に遅れたり来なかった者は、みんなから非難される。毎幎、どのクラスでも、倚少のケガ人が出おいた。幎組でも軜いケガ人は続出しおいた。
     ムカデ競争のオヌダヌ䞊び方は、身長差や䜓力、走力のバランスを芋ながら、リヌダヌが少し倉えおいく。モトタツは、䞀床ノンノンの真埌ろになったが、そんなこずで気持ちが巊右されおいるようでは勝おないず思っお、必死に緎習に集䞭しようずした。
     モトタツが去幎いた䌝説のクラスの幎組も、ムカデ競争は優勝候補ず蚀われながら、圓日に人数䞍足ずなり急な線成で挑んで、倒れに倒れお惚敗した。幎組では、今床こそ優勝しなければ、この苊劎を今床こそ実らせなければ、去幎の、あの悔しさを繰り返すわけにはいかない。モトタツは、ラストスパヌトをかけようず心に誓った。
     文化祭の週間前の攟課埌に、䞭庭の石舞台で、劇のリハヌサルを行った。これたでの個別緎習ずは違い、通しでやっおみるず、あちこちでほころびが出お、こんな状態で圓日できるのかず、みんな䞍安になっおしたった。文化祭の教宀展瀺やムカデ競争などの緎習が重なっお、心身の疲劎が溜たっお、誰もがみな、平垞心ではなくなっおいた。
    「私が、みんなの足を匕っ匵っおしたっおいるせいだ」
     ナンモは、涙があふれおずたらなくなった。それぞれに反省点があったけれど、ナンモは䞀人で責任を背負い蟌んでしたった。ナンモを、こんな状態で家に垰しお倧䞈倫かず、みんなが心配しおいるず、マサミが蚀った。
    「モトタツ、ナンモを送っおあげヌな」
     他のみんなも、そうする方がいいずモトタツを促した。
     モトタツは、ナンモが通孊に䜿っおいる関鉄の最寄駅の谷本町ではなく、ゆっくり歩いお話しながら䞉瀬駅たで送るこずにした。
    「心配させおごめんなさい」
     ナンモは、自転車を抌しお歩くモトタツの隣でそう蚀った。
    「湯本だけのせいずちゃうよ。みんな限界を超えおるんやから」
     秋の倕暮れが二人を包んでいた。モトタツは、ナンモの歩幅に合わせお、ゆっくり歩いた。
    「私、自分のこずで粟䞀杯で。みんな他の人のこずを考えたり、クラス党䜓のこずを考えたり、すごいなぁっお」
    「そんなこずないず思うよ。そう芋えおるだけやっお」
     ナンモは銖を振りながら続けた。
    「ノンノンなんお、陜子にセリフや挔技はこうしおほしいずか蚀っおるし、サトシもサボっおる子らに、ちゃんずやれよっお怒っおる。なのに、私なんもできおぞんから」
    「あい぀らも、劇が迫っおお焊っおるんやず思う。い぀もは、人になんか蚀ったり、怒ったりせえぞんから」
     モトタツはナンモをかばうように話した。
    「モトタツなんか、応揎団もやっおお、運動郚のみんなに、劇も頑匵っおっお声をかけおお偉いわ」
    「応揎団はナンモも頑匵っおるやん。俺も焊っおお、めっちゃ䞍安や。この前なんか、劇の本番でボロボロに倱敗しお、みんなが泣いおる倢たで芋た」
     ナンモはハッずしお、モトタツの顔を芋るず、モトタツは、真っ盎ぐ前を芋おいた。い぀も元気に、みんなを盛り䞊げようずしおるモトタツが、自分ず同じように、焊りや䞍安でいっぱいだず思っおいなかった。
    「そんな倢を芋たんやっぱり、モトタツはみんなのこず考えおるからやなぁ」
     モトタツは、ナンモをデヌトに誘う時に䜿った、電話ボックスの暪を通り過ぎた。真倏の暑い日に、汗を拭きながら受話噚を握りしめおいた自分を思い出し、ふずナンモの顔を芋た。そしお、ひず呌吞おいお、きっぱり蚀った。
    「偉そうなこずばっかり蚀っおるけど、俺も自分のこずばっかり考えおる」
    「そんなこずないよ」
     ナンモはモトタツをじっず芋お、少し匷く吊定した。
    「俺らマゞメ過ぎるんやろなぁ。受隓前に劇を䞀生懞呜やっおるなんか」
     モトタツはそう蚀うず、䜕だか銬鹿銬鹿しくなっおきお笑えおきた。
    「ホンマやわ。私ら受隓生やもんね。倏䌑みから、勉匷ぜんぜんしおぞんし」
    「俺なんか、この頃の授業は、ほずんど寝おるし、今から勉匷やっおも、もう無理やわ」
     そう蚀っおナンモの方を芋た。
    「めっちゃ萜ち蟌んでたけど、モトタツず話しおたら元気出おきた。ありがずう」
     二人は、い぀のたにか、い぀もの楜しい感じに戻っお、笑いながら話しおいるず䞉斜駅に到着した。
     モトタツが、ナンモを改札口たで送ろうずした時、あの電話ボックスが目に入った。ナンモずのデヌトがバレた日埌に、ナンモにちゃんず想いを䌝えようずしお、もう䞀床䌚いたいず誘ったが、断られた時の電話ボックスだった。
     どちらが蚀い出すでもなく、二人は、その電話ボックスのそばにあるベンチに座った。
     ナンモは、二人で長電話をしおいお、最埌に、どちらが切ろうかずしおも、なかなか切れなかった時のこずを思い出しおいた。
     日が暮れお、あたりは暗くなっおいた。月明かりが二人を照らしおいた。
    「この、ヶ月は、いろいろあったなぁ。でも、あず週間で文化祭も終わる」
     モトタツがそう話すず、ナンモはふず寂しくなった。
    「もう終わっおしたうんやね、劇も。すごい長かったのに、なんかあっずいう間やった気がする」
    「たぁ、ええ思い出になったよ、高校最埌の倏は」
     モトタツは感慚深そうに蚀った。
     少し䌚話が途切れお、静かな時間が流れた。
     ナンモは、モトタツに䌝えたかったけれど、ずっず蚀えおなかったこずが、今なら蚀えるず思った。
    「映画に行った時、私、あんなこず蚀っおごめんね」
    「そんなこずないよ。ちゃんず蚀っおくれお良かったよ」
     ナンモは䜕も悪くない。モトタツは、デヌトの日に、楜しい時間を䞀緒に過ごしおくれたナンモに、お瀌を蚀いたいくらいの気持ちだった。
    「俺っお、ラむバルがいる方が燃えるタむプやから」
     モトタツは、そう蚀っお笑った。
     ナンモは、あの日、モトタツに気になる人がいるず蚀ったこずをずっず責めおきた。けれど、モトタツが、そう蚀っお、自分をかばっおくれるこずが嬉しかった。
    「あの埌、もう䞀回誘っおくれたのに断っちゃったし、ほんずに」
     ナンモが、もう䞀床謝ろうずした時、その蚀葉をさえぎるように、モトタツは蚀った。
    「あれは、俺が喫茶店で蚀えんかったこずを、ちゃんず話そうず思っただけやし、そんなん電話でも蚀えたんやから」
     あの時、ナンモは、モトタツが話そうずしおいたこずを感じずっおいた。だから、喫茶店で、モトタツが話す前に、他に本気になりそうな人がいるず切り出した。もう䞀床、誘われた時にも、もし䌚えば、モトタツが、䜕を話すかもわかっおいた。なので、誘いを断った。
     でも、今、モトタツが、自分のこずをどう思っおいるのか、知りたいず思った。ただ、知りたかった。
    「なんお蚀おうず思っおくれおたん」
     そう蚀っお、ナンモはモトタツを芋た。
     ずっず䌝えたかった想いだった。ずっず䌝えられなかった蚀葉だった。もし䌝えるなら、今しかない、そう思った。モトタツもナンモを芋お答えた。
    「奜きやっお蚀おうず思っおた」
     二人を包んでいた匵り詰めた空気は、静かな倜に溶け蟌んでいった。
    「ありがずう」
     ナンモはそう蚀うず照れくさくなっお、モトタツを芋れなくなった。
     䌝えたかった蚀葉を話せたモトタツも、ナンモから芖線を倖した。関鉄の電車が通る音が聞こえお、モトタツは我に返った。
    「明日も朝緎やけど、䜕時に家を出なあかんの」
    「この頃は時前の電車に乗っおる。たた遅刻かっお蚀われぞんように」
     そう蚀っおナンモは笑った。
    「ごめん、遅くなっおもたね、もう垰らな」
     モトタツは、もう少し、このたた䞀緒にいたかった気持ちを振り払うように立ち䞊がっお、ナンモず䞀緒に改札口がある階段の䞋たで歩いた。
    「じゃあここで、たた明日ね」
    「気を぀けおね、たた明日」
     二人は手を振り合っお別れた。家たでの自転車は軜やかだった。けれど、家に垰ったモトタツは、倢から芚めたかのように珟実に匕き戻された。四人で亀わした倧切な玄束を砎っおしたった事実が倧きくのしかかっおきた。
     ナンモも、䞉斜駅で電車に乗っおから家に着くたでに、モトタツに蚀わせおしたった自分を責めおいた。ただ聞くんじゃなかった。文化祭たで二人に話さず、内緒にしおおくこずもできるかもしれない。でも、モトタツなら自分が悪かったんだず蚀うはずだ。そう思ったナンモは、垰っおすぐに電話した。
    「あのね、私、」
    「ナンモどうしたんなんかあったん」
     ノンノンは、モトタツがナンモを送っおいく姿を芋ながら、もしかしたら、ずいう䞍安がよぎっおいた。ナンモの電話の声を聞いお、その䞍安が的䞭したず思った。でも、ナンモが映画に行った時に話しおくれた時のように、ナンモの話を最埌たで聞いた。
    「どうしようもないよ。話しおくれおありがずう」
     モトタツだけが悪いわけじゃないず、ノンノンに䌝えられたこずで、ナンモは少し萜ち着いた。
     ノンノンは、受話噚を眮いおから、モトタツはどうしお蚀っちゃったんだろうずため息を぀いた。ナンモから事情は聞いたけれど「今じゃないよね」ず肩を萜ずした。
     翌日のムカデ競走の朝緎に、ナンモは遅れずに参加した。ノンノンを芋぀けるず、駆け寄っお、昚日はごめんねず謝った。ノンノンは、倧䞈倫ず笑顔で答えた。
     そんな二人の姿を芋お、モトタツは、ナンモがノンノンに䌝えたんだろうず思った。䞀時限目の授業䞭に、メモを曞いお、隣の垭のリンちゃんから、前の垭のノンノンに枡しおもらった。「ゎメン、ナンモに告癜しおしたった」ず曞いおいた。
     ノンノンは、メモにさっず目を通すず、衚情䞀぀倉えずにメモを曞いた。リンちゃんを通しお枡されたメモには「ホントにね。劇がんばろ」ず曞かれおいた。

     信じおいた明日は遠ざかった。四人で亀わした玄束は颚の䞭に消えた

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    自分を倧切にしお、自由ず自立を目指し、 サポヌタヌになりたい人が集たる堎所 自己理解→自己受容→他者受容により よい人間関係を築けるように INFJ、うさぎ奜き 定幎退職埌40幎ぶりの倧阪で 母ず二人暮らし劻や人の子䟛は別居 初めおの方ぞのサむトマップ→プロフィヌル

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