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かもしれない弁天【毎週ショートショートnote】

    *サムネの七福神イラストと見比べてお楽しみください!


    弁財天は、とにかくモテた。
    何しろ宝船に乗る七福神の紅一点なのだ。モテないわけがない。


    「ほら、君の好きな鯛だよ。今釣ったばかりなんだ」
    「あら、恵比寿様。それは美味しいかもしれないわねえ」

    「弁天殿。我に貴女を守らせてくれぬか」
    「まあ、毘沙門天様。それは心強いかもしれませんねえ」

    「弁天ちゃん、今度二人でクルーズしない?」
    「ええ、大黒様。それも楽しいかもしれないわねえ」


    にっこり笑えど煮え切らない弁財天の態度に、他の六柱の神様はやきもきするばかり。


    「あーあ、男ってめんどい。一人にいい顔すると非難轟々だもん。みんなハゲだしお腹出てるし、そもそもジジイだし。毘沙っちはまだマシだけど、実は意外とモラかもしれないし。ヒゲじいたちの鹿と鶴は可愛いんだけどな……」

    ぶつぶつ愚痴る弁財天のもとへ、六柱連名の手紙が届いた。

    かもしれない弁天殿
    あなたの思わせぶりな態度は非常に怪しからぬと、我々一同……

    「きーーーっ、ガチでウザい! もう二度と愛想笑いなんてするもんかっ!!」

    手紙を破り捨てた弁財天は、以降『男に目もくれない弁天』と呼ばれるようになったと言う。

    (467字)


    【あとがき】
    ご無沙汰しております。そろそろぼちぼちと再開していきたいと思います。
    またお付き合いいただけましたら嬉しいです。
    よろしくお願いいたします!

    *この記事は、以下の企画に参加しております。


     
     
     
    小説を書くわんこ(SS~長編)。創作大賞2025『栗と牡丹』入選。→2026年4月『栗は月色、こがね色』として朝日文庫より刊行。第2回日本おいしい小説大賞最終候補、第31回やまなし文学賞『雨を知るもの』佳作→作品集刊行。餃子とピザとあんこが好物。一人BARと野鳥観察が趣味。

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