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Photo byringohanasaki

【最終話】神瀟っおね、感謝をするずころなんだよ

    あれから4日が経った。
    心の䞭では「きっず熱が出お、倧倉なんだろう」「きっずそのうち返信、来るだろう」ず思うようにしおいたけど、い぀スマホに目を向けおも、矎咲ちゃんからDMが来おいるこずは無かった。

    毎日毎日「明日こそは」ず思うようにしおいたけど、それどころか既読すら付かないメッセヌゞに、俺は焊り始めおいた。

    郵䟿ポストに手玙が届いたのは、次の日のこずだった。

    䞊から芗き蟌むず、ピンク色の封筒が目に入る。

    (  ひょっずしお)

    ピンク色の封筒。矎咲ちゃんからの手玙かもず思いポストから取り出す。普段うちは、そんなカラフルな手玙が来るこずは無いから。そこには矎咲ちゃんの字でうちの䜏所が曞かれおいた。

    (あ  )
    瞬間的に裏面を芋るず『結城矎咲』ず曞いおある。
    (  良かった)

    急いで郚屋に戻り、誰も郚屋いないこずを確認する。そしお深呌吞をしおから勢いに任せお封筒を開けた――。

    『楓くんぞ

    突然手玙を曞いお、ごめんなさい。
    DM、くれおたよね。ちゃんず気付いおるよ ありがずう。
    私は今、病院にいたす。
    あれからすぐ、病院盎行だったよ。

    䜕を曞けば良いのかなあ。もう  ここたでで15分経っおるよ(笑)

    ずにかく  思ったこず、曞いおいくね。
    気持ち勝負
    勢いっお倧切だからさ。

    先ずは  私のこず、奜きになっおくれおありがずう熊本にも䞀緒に行っおくれお  本圓に嬉しかったよ。

    蚀葉じゃ、蚀い衚せないくらい。
    本圓に本圓に、ありがずう。蚀い足りない。だけど、ありがずう

    楓くんず䞀緒に、神瀟だったり、公園だったり  䞀緒にデヌトできお本圓に幞せだった。

    倜に公園でばったり䌚ったこずもあったね。
    あの時、実はめっちゃドキドキしおたんだよ 気付いおた

    頑匵っお隠しおたからね。気付かなったでしょ。楓くんはニブいからさ。

    熊本からこっちに匕越しおきお  誰も知り合いもいなくお。ずっず寂しかった。来る盎前に茜もいなくなっちゃったからね。お父さんも萜ち蟌んでたし。

    圓たり前だよね。

    楓くんず同じC組になれお  私は本圓に良かった。匷運だ。

    新幹線の䞭でも話したけど、ずっず楓くんず「しゃべっおみたいな」っお思っおたんだよ

    買い出しの時、勇気を出しお、声を掛けおくれお本圓にありがずう

    倧奜きだよ。楓くんのこず。
    䜕床蚀っおも、蚀い足りないもん。
    倧奜きだ
    私のこずも、奜きになっおくれお、本圓にありがずう

    嬉しいよ。
    私は䞖界で䞀番の幞せ者だず思う

    お父さんもね、楓くんのこず倧奜きみたいだよ。「真面目そうな圌氏だね」っお蚀っおた。
    将来、䌚う日が来るず良いなあ  。

    私ね、茜ず同じ病気なんだっお。
    先生に蚀われちゃった。
    お父さん、こっそり泣いおたよ。泣きたいのはこっちなのにね。

    お父さんの気持ちも分かるけど。茜もいなくなっちゃったんだから。

    でね
    私、正盎蚀うずどうなるか分からない。
    もしかしかたら死んじゃうかも知れない。

    でも蚀っおくれたよね。「2人でたたデヌトしよう」っお。すっごく嬉しかった。私にずっお最高のお守りになっおる。

    私、頑匵るから。

    長いな。でも、もうちょっずだけ。

    楓くんは優しいからさ。絶察にお芋舞い来おくれちゃうはずなんだ。でしょ

    でも、駄目。ちゃんず治った私を芋お。
    これから闘うからさ。その姿は芋せたくないんだよ。理解しおもらえるず嬉しいよ。

    お願い。
    私、頑匵っお闘うから。

    しばらくは楓くん1人で神瀟に行くこずになっちゃうね。

    寂しくない 
    倧䞈倫

    ちゃんず治しお、私も䞀緒に行くからさ。
    それたでは1人で行っおね

    「矎咲ちゃんの病気が治りたすように」っおお願いしちゃ駄目だよ

    神瀟っおね、感謝をするずころなんだよ。

    前も蚀ったよね。
    分かった
    だから「矎咲ちゃんず出䌚えお、感謝しおたす」みたいな感じにしおおいお。

    私、楓くんずもっず䞀緒にいたい。
    もっず沢山しゃべりたい
    2人で色々な所にデヌトに行きたい
    旅行もしたい

    だから、ちょっずだけ埅っおお。
    い぀になるか分からないけど
    必ず、戻っおくるからさ。』

    ――涙で最埌たで手玙を読む事ができなかった。

    ――

    ――

    ――

    ――

    ――

    4月の栄ケ䞘高校は、䞀面桜に芆われる。
    校門から昇降口たでの盎線は、本圓に桜が綺麗だ。

    高校総䜓が迫っおくる、この時期。
    グラりンドには今たで以䞊に気合の入った掛け声が響き枡っおいる。

    「  なんだ、お前は今日なのか」
    「うん。今日の倕方」
    勇倪ずは2幎生の時にクラスが離れたけれど、3幎生でたた同じになった。お互い理系クラス。今日は受隓生になっおから第1回目の進路面談の日。

    俺は倕方時からの予定になっおいる。

    「で、お前はどこ受けるんだよ」
    「  たあ、内緒。勇倪は」
    「俺は、早皲田」
    「早皲田 私立じゃんか」
    「あぁ。早皲田でやりたい研究宀、芋぀けたから」
    「私立かあ。でも早皲田も難しいだろ」
    「䜕蚀っおんだよ。勝負はこれからだろ。芋おろっお」
    「たあ  それは俺も同じだけどさ」

    「よし、じゃあ、次―」

    教宀内から俺を呌ぶ声が聞こえる。

    「じゃあ、行っおくる」
    「おお。倖で埅っおるわ。䞀緒に垰ろう」
    「分かった」

    「倱瀌したす」
    「おぉ、そこ座れ」
    「はい」
    俺は4぀に䞊べられた面談甚の机に近づいお、ぎこちなく腰を䞋ろす。
    「倱瀌したす」
    「うん」

    「で、今のずころ  どの倧孊を考えおるんだ」
    「垂倧です」
    「垂倧 垂立倧か」
    「はい。暪浜垂立倧孊です」
    「そうか、垂倧ね。  孊郚は」
    「医孊郚です」
    「  医孊郚 垂倧の」
    「はい」
    「お前、レベル分かっおるのか」
    「はい、ちゃんず分かっおたすよ」
    「盞圓勉匷しないず受からんぞ」
    「分かっおたす。死ぬほど勉匷したす。おか、やっおたす」

    先生は「ふぅ」ず䞀息぀いお、たた質問をしおくる。

    「私立ずかは 考えおないのか」
    「はい。私立は流石に孊費が高いんで」
    「  そりゃ、そうだけどな」
    「今幎萜ちたら浪人したす。芚悟はできおるんで」
    「  」
    「で、次の幎にもう䞀床受けたす」
    「そこたで考えおるのか」
    「はい」
    「医孊郚に入っお  医者になりたいんだな」
    「はい。俺、小児がんの研究やりたいんですよ」
    「  小児がん」
    「はい。臚床医でも良いんですけど  」
    「なるほどな。目暙はもうちゃんずあるんだな」
    「ありたすよ。だから、今頑匵っおたすもん」

    「進路垌望調査衚には曞いおおいたのにな」ず思いながら、先生に軜く頭を䞋げる。ドアを開けお廊䞋に出ようず思ったその時だった。

    「頑匵れよ」
    振り向くず、穏やかに力匷く先生が蚀った。

    「  はい」
    「たさかお前がなあ  医孊郚目指すなんおな」
    「  」
    「1幎生の時、窓の倖ばっかりがんやり芋おいたのにな」
    「たあ  」
    「やっず芋るものができたんだな。応揎しおるぞ。倧倉だけど  頑匵れ」

    ――

    ――

    ――

    「楓、どうだったよ。面談」
    「え 別に」
    「䜕だよ、それ」
    「お前も早皲田行くんだろ。勉匷しないずな」
    「  分かっおるっお。垰ろうぜ」
    「俺、今から本屋に行くけど」
    「あ、マゞ   どこ行く」
    「有隣堂に行こうず思っお」
    「関内か。俺も䞀緒に行こうかな。参考曞だろ」
    「そう」

    俺達は孊校を出お、JR関内駅にある倧型曞店に向かうこずにした。昇降口を出お、校門たで続く1本道を勇倪ず歩く。

    「よし、ちょっず急ぐか」
    「おいっお、楓  」
    俺達は山手駅に向かっお、桜䞊朚の䞋を党速力で走った。カバンを脇で抱え蟌みながら。

    本圓に桜が綺麗だ。
    こんなに桜が綺麗だなんお、2幎前に入孊した時は気が付かなかった。

    君のお陰で
    同じ桜のはずなのに、こんなにも色付いお芋える。

    栄ケ䞘高校は、春になるず桜が満開になる。
    入孊しお以来、初めお知った――




    【完】

     
     
    透明感のある䜜品が奜き。 心の移り倉わりや儚さ、揺らぎを倧切にした䜜品を執筆しおいたす。 読んで䞋さる方の日垞に、ちょっずだけ圩りを増やすこずができる䜜家でありたい。 感想など執筆の励みになりたすよろしくお願いいたしたす。 ※アむコンはフリヌペンシルさん。可愛い✚

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