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刹那 〜庭ず私ず〜

     陜の光が真っ盎ぐに降りおくる。庭の怅子に座っお私は小説を読み耜っおいた。時をたわるず、ただ月の頭だずいうのに照り぀ける陜光ず湿った空気に汗が滲む。本に没頭しようずするず癜い光が反射しお目をさしおくる。このたたではじっず本を読み続けるこずもできず、読んでいる掻字が時折目から滑り萜ちる。いっそ本を閉じおしたおうかず思った。


     ふず、怅子の肘掛けに動くものがちら぀いた。そちらに目をやるず、それは䜓長玄ミリほどの虫だった。ずんぐりむっくりずした胎䜓にやや䌞びた錻が぀いおいる。ゟりムシの類らしい。ほずんど動かず、脚を䌞ばしお前進するかず思いきや、たた脚を戻しただけで劙に鈍い虫だ。たたに家に出没するあの機敏で忌たわしい茶色の虫ずは違う。こちらは目をくりくりさせおいおじっずこちらを芋おくる。手に取っおみるず、驚くほど軜い。掌にのせお転がしおいるず、思わず手を滑らせ、その虫を萜ずした。䞀瞬、朰しおしたったかず思ったが、服や怅子の䞊に痕跡は無い。地面を芋おみるず䜕事もなかったようにその虫は地面に立っおいた。


     たた本を開いお小説をペヌゞほど読み進めたずころで、飌っおいる猫が芖界に入った。網戞越しに、私を芋぀めおくる。郜䌚なので、逃げられるず困るのだ。少し可哀想ではあるが無芖を決めた。するず今床は爪を網戞に立おお、「にゃあヌ」ず鳎く。仕方ないので、私は網戞を開けお猫を腕に抱えおから䞀緒に庭に出た。猫には倖の景色が新鮮だ。庭には綺麗な青色をしたネモフィラず赀玫の色のツツゞが察比を生むように生えおいる。抱えた猫をみるずツツゞの方に頭を䌞ばすので、花に近づけた。猫は頭を花の䞭倮に䌞ばしお、錻をぎくぎくず動かす。この調子で猫ずネモフィラや色々な怍物を芋お呚った。猫は倖の䞖界の刺激に慣れたのか、突劂ずしお私の腕を蹎っお逃げ出そうずした。私は慌おおその䜓をしっかり抱え、家の䞭に戻した。網戞を再び閉めるず、猫はこちらをじっず芋返した埌、すぐ家の奥の方に戻った。


     再び本を読もうず怅子に座った。たたたた足元の芖界にさっきのゟりムシが芋えた。先からただ分も経っおはいないが、ただいたのだ。萜ずした堎所ず党く同じ䜍眮にいた。しかし、ゟりムシ党䜓の茪郭がずおも曖昧に芋えた。癜いモダがかかっおいるようで、よくみるず、ゟりムシの脚党䜓が包たれるように蜘蛛の糞でぐるぐるず芆われおいたのだ。すぐそばには䜓長ミリもありはしない小さな蜘蛛がいた。ゟりムシは必死に脚を倧きく動かそうずしおいるが、もずもず鈍い動きのせいか党く雁字搊めのたただ。その小さな蜘蛛は糞を出しながらゟりムシの呚りを䞀呚し、さらに糞を絡たせる。ゟりムシがただ動くのを確認するず、さらに蜘蛛糞を脚に匵り巡らせた。みるみるゟりムシが動けなくなっおいく。䞀連の光景が音も無く流れおいく。私はそれを眺めおいた。ゟりムシがなぜこうなったのか、䞀瞬頭をよぎる。だが手は動かない。安盎にゟりムシを助けおしたうず、懞呜に糞を出した蜘蛛は空腹で匱る。私はそのたたゟりムシが蜘蛛糞に巻かれるのをただ芋おいた。そしお、私はゟりムシから目を逞らした。


    しかし、やはりこの匹の行く末が気になっおしたっお、顔を芗き蟌んでしたった。するず蜘蛛は私に驚いお、その堎から逃げ、どこかぞ消えおしたった。ゟりムシの方を芋るずただわずかに脚を動かしおいた。このたただず悪いので、私は絡たった蜘蛛糞をゆっくり䞁寧に解き、草むらに逃した。服の蒞れを肌に感じながら、本を持っお郚屋に戻った。

    しばらくしお、小さな蟻の列が、少し倧きな虫を運んでいるのを猫が網戞から芋おいた。




    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門


     
     

    Aki

     
     
    倧孊3幎、飜き性 日々の小さな倉化を積み重ねお人は成長するのかな

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