「私、牛乳飲まないんだけど?」から始まった、我が家の家事改革〜黙って引き受けるのをやめたら夫と娘が「牛乳調達システム」を作り始めた
我が家に、新しい「牛乳調達システム」が誕生した。
しかも今回、これを考えたのは夫である。
仕組みはものすごく簡単。
冷蔵庫の牛乳が最後の1本になったら、娘が夫にLINEする。
「パパ、牛乳最後の1本だよ」
その連絡を受けた夫は、仕事帰りにスーパーに寄って牛乳を買って帰宅する。
以上。
たったこれだけなのだが、私はこれ、かなり画期的な出来事だと思っている。
なぜなら私は、そもそも牛乳が嫌いだからだ。
全く飲まない。
それなのに今まで、なぜか我が家の牛乳を調達するのは私の仕事だった。
しかも牛乳は重い。
1本1kg近いものを、だいたい2本。
ちなみに、我が家の牛乳をすべてスーパーで調達しているわけではない。
基本は生協で注文している。
ただし、我が家の冷蔵庫のキャパを考えると、一度に注文できるのは4本まで。
ところが、我が家の1週間の牛乳消費量はそれでは足りない。
週の後半になると、さらに2本ほど必要になる。
つまり、生協で4本+週後半にスーパーで2本。
この「追加の2本」を買い足す仕事を、これまで私がずっと担当していたのである。
自分では一滴も飲まないものを、私はスーパーで買い、2本抱えて家まで運んでいた。
そして長いこと、それを「そういうものだ」と思っていた節がある。
家に必要なものだから私が買う。
なくなりそうだから私が補充する。
特に深く考えず、それが家事なのだと思っていた。
ところが、ここ半年くらいで私自身の「自宅の家事」に対する認識がかなり変わってきた。
私は家事代行の仕事では、よそのお宅の家事を観察して、動線を考えて、効率を考えて、何が負担になっているのかを考える。
だったら、自分の家の家事だって同じように見ればいいじゃないか。
そう思うようになった。
そして最近は、自宅の家事について感じたことを、どんどん家族にアウトプットするようになった。
「私はこれで困っている」
「これは負担になっている」
「このやり方はおかしいと思う」
黙ってやるのをやめた。
牛乳についても、はっきり言った。
私は牛乳を飲まない。
なのに、なんで私がこんな重たいものを、しかも2本も運ばなきゃならないの?
別に「誰かが悪い」と責めたいわけではない。
ただ、今まで当たり前になっていた家事を一度分解して、
「誰が使っているのか」
「誰が管理しているのか」
「誰が実際に負担しているのか」
を見直したかった。
すると面白いことが起きた。
私が変わったら、家族のほうも少しずつ変わり始めたのである。
そして今回、ついに夫から新しい仕組みが提案された。
娘が牛乳の最後の1本を確認したら、夫にLINEする。
夫はその連絡を受けて、仕事帰りに牛乳を買う。
娘=在庫センサー。
夫=調達担当。
そして私は、牛乳調達業務から離脱。
実に合理的である。
しかも私は、このシステムを考えていない。
「こうしなさい」と夫と娘に役割分担を命じたわけでもない。
夫が自分で考えた。
ここが一番うれしい。
家事分担というと、妻が家庭内の仕事を全部把握したうえで、
「あなたはこれをやって」
「次はこれを買って」
「なくなったからお願い」
と指示を出す形になりがちだ。
それでは作業する人が増えただけで、管理者はずっと妻のままである。
私はそこから降りたかったのだと思う。
だからまず、
「私は困っている」
と伝えるようにした。
すると少しずつ、家族自身が考えるようになってきた。
これって、結構大きな変化だと思う。
家事は、黙っている人のところに集まる。
「私がやったほうが早い」
「これくらい私がやればいい」
そうやって引き受け続けていると、それがいつの間にか家庭内の「当たり前」になる。
でも、その当たり前は変更していい。
「私はこれを負担に感じています」
と家族に伝えていい。
そして、どうすれば家庭全体が回るのかを家族みんなで考えればいい。
牛乳一本の話だけれど、我が家では家庭内の情報の流れそのものが少し変わった。
「ママ、牛乳ないよ」
ではなく、
「最後の1本になったらパパにLINEする」。
私はもう、牛乳の残量を気にしなくていい。
飲まない牛乳を2本抱えて帰らなくてもいい。
そして何より、私が全部考えなくても家族が自分たちで仕組みを作り始めた。
ここ半年、自宅の家事について私が言葉にしてきたことが、ようやく家庭の中で形になり始めたのかもしれない。
さて、この新しい牛乳調達システム。
本当にうまく稼働するのか。
しばらく観察してみようと思う。
我が家の家事改革、まだまだ実験中である。
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