
紅しょうが揚の赤富士そば(練り物そば)【我が干しそば道 精進の179杯目】
【我が干しそば道 精進の179杯目】
●メニュー名:
紅しょうが揚の赤富士そば(練り物そば)

●ご挨拶:
やぁ諸君、ご機嫌いかがかな?
全日本干しそば党 党首の佐奈田堂だ。
一束の干しそばから始まる偉大なるマンネリズム劇場、
我らが全日本干しそば党の党本部 公式noteへようこそ。
本日も、諸君たちの潜在意識に熱く、そして諄く語りかけるマンネリズムでサブリミナルな一杯をお届けしよう。ご覧になったあと、きっと君はどんな麺類より干しそばを欲する筈だ。
それも本日は、蕎麦に紅生姜を富士山のように盛り、
人目もはばからずワシワシズルズルと手繰りたくなるのではないだろうか。
それも無意識にだ!( ・`д・´)キリッ
どうだ冷静に考えるとちょっと怖いだろう
・・引き返すのなら今のうちだぞフフフフフ。
●解説:
今朝は冒頭の一杯、練り物の「紅しょうが揚げ」を使用したそばだ。
さらに今回は、私が牛丼をいただく際の作法‥
紅生姜山盛りの「赤富士丼」仕様を
取り入れたスタイルなのである!
(※以下画像参照 ↓ )

練り物のそば‥、現在では滅多に見る機会が減ったが、このスタイル自体は江戸時代後期に屋台そばにて、それもかけそばや盛りそばぐらいしか出さない屋台の夜鷹蕎麦(夜蕎麦売り)ではなく、所謂タネものも提供するワングレード高い屋台蕎麦「風鈴蕎麦」で提供されたと云われる練り物そばの形態に則っているのだ。
そして今回は数ある練り物の中から、日本海の新鮮な魚で作られた魚肉練り製品を市場に提供してくれる新潟県の伏見蒲鉾株式会社製造の「えび入 紅しょうが揚」を使用した温そばの一杯なのである。
フフフどうだね諸君
とっても旨そうだろう。
江戸時代後期、今から凡そ300年ちかく前から庶民に愛されたであろう練り物そばだが、いまやそばの練り物系トッピングは、精々さつま揚げ、チクワの磯辺揚げ、チクワ天ぷらぐらいしか残ってないのではないか。少し変わり種でおでんそのものの汁とネタを使ったおでんそばぐらいか。
少なくとも今回のような練り物を蕎麦ネタとして置く店には、今まで一度も出会ったことがない。

まぁ話を戻そうか。
夜鷹蕎麦よりグレードが高いとはいえ、風鈴蕎麦が提供する練り物や天ぷらなどのタネものは、屋台蕎麦と同様に、伸びた蕎麦に醤油辛い汁をぶっかけただけの、平たく言えば不味い蕎麦を、少しでも旨く食べやすいようにと工夫・発展したものだ。天ぷらや練り物などを加えることで、その油分で口に流し込みやすくするためのものでもある。
冷蔵庫のない時代だ、そんな時代に魚すり身を揚げて作る練り物は、廃棄寸前の屑野菜再利用のかき揚げ天ぷらと共に、江戸時代後期の蕎麦のトッピングとして人気が高かったようだ。
今回、この「紅しょうが揚」は、電子レンジで破裂したり焦げついたりしないよう、様子を見ながら10秒ずつ数回に分けて過熱しているが、夏場の冷しそばでは、練り物は温めずにそのままトッピングすることで、涼もとれてお勧めだ。


ちなみに今回のような、魚のすり身などを揚げて作る「さつま揚げ(揚げかまぼこ)」を関西では「天ぷら」と呼ぶことが多い。
関東ではこれら数ある練り物を総称気味に「さつま揚げ」と呼ぶのに対し、関西では衣のついた「天ぷら」と同様に、衣をつけずに揚げられるこれらの練り物(さつま揚げ)も「天ぷら」と呼んでいる。
そのためか、お店で陳列される商品にも、練り物に「天ぷら」または「~天」と名がついているものがあるのだ。
呼び名ひとつ取っても、日本の食文化の奥行きは実に深いものがある。
念のため補足するが、今回使用の紅しょうが揚はそのような呼称ではないが、これも間違いなく「魚肉練り製品=練り物」で、さつま揚げと同様に油で揚げて作られた揚げかまぼこだ。

さて、続いては今回使用の干しそばについても説明をさせていただきたい。今回使用の干しそば、霧しな製の木曽路御岳そばは、かけそばや盛りそば、そして氷水そばなどのプレーンな一杯でいただくことがお勧めの、旨さひときわ輝く干しそばであり、私の大好きな駄そば / 大衆そばとは違うが、これがまた素晴らしいのである。木曽路御岳そばは、トッピングなしで素蕎麦でいただくことが非常に旨いご馳走そばなのだ。
干しそばとしては、3割そばの所謂「標準品」だが、元来蕎麦 or 蕎麦切とは、江戸時代のその誕生時より、繋ぎに小麦などを混ぜて麺状に加工したもので、小麦粉を加えることは当たり前、その上で旨いかどうかだ。
私が知る限り、そば粉の割合が多い干しそば、例えば十割、二八などと声高にパッケージに記載された干しそばほど、味でこの霧しな製「木曽路御岳そば」赤ラベルの足元にも及ばないものが多い。
世の自称・他称「そば通」達よ、干しそばを語るなら、まずはこの木曽路御岳そば(赤ラベル)を手繰ってからにしてほしい!
‥それほどまでに木曽路御岳そばは素晴らしいのだ。
この太く平たい蕎麦に、霧しな秘伝の「元祖 乱れづくり製法」、もはやこれは単なる干しそばではなく「木曽路御岳そば」という日本そばのひとつのジャンルなのではなかろうか?
そう、あの世界の伝説カップヌードルが単なるカップラーメンではなく、一つの確立された麺ジャンルであることと非常によく似ているのである。
●干しそば:
霧しな 木曽路御岳そば(赤ラベル)
蕎麦粉3割の最もプレーンなもの。×100g使用
木曽路御岳そばにはこの「赤ラベル」と、国内産そば粉を使用した「黒ラベル」が存在する。

●つゆ:
キッコーマン濃いだし本つゆ
ヤマサしょうゆ
(つゆ50cc しょうゆ10cc 熱湯280cc)

●練り物:
えび入 紅しょうが揚
製造 伏見蒲鉾(株)


●紅しょうが:
イオン ベストプライス
製造 河本食品株式会社


●長ネギ:
茨城県産

●七味唐辛子:
エスビー(5振り)

●コメント:
江戸時代に、かき揚げ天ぷらと競うほどに人気だったという練り物の蕎麦が、なぜ最近あまり見ないのか?
それは冷蔵庫の普及と昭和以降の食の豊かさ、洋食化の広がりに伴い、蕎麦のトッピングに使える様々な天ぷらや揚げ物(フライ)が登場したことが大きな原因だろう。反面、練り物は、天ぷらやフライに比べると単品当たりの製造コストが高いことと、味がそれらより淡泊なので、どうしてもインパクトが弱かったのではないか。寂しい話ではある。
そんななか、私は江戸時代に思いをはせ、今後も練り物をタネにした蕎麦を点てていきたい。この21世紀だからこそ魚の栄養たっぷり、そして腹持ちがよい練り物そばが注目されるよう、微力ながら応援したいと思っているのだ。
そうだ、いい機会だ。序に練り物についての定義も解説しておこうか。
練り物は大きく分けるとかまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、はんぺんと色々とあるが、その製造方法によって呼称が違う。今回使用した練り物は魚のすり身を揚げたもので、大カテゴリ的には「さつま揚げ」に分類される。
参考までにもう少し分かりやすく練り物を分類すると、
同じ練り物でも「かまぼこ」は魚のすり身の形を整えて蒸したものであり、「ちくわ」は魚のすり身を筒状にして焼いたものだ。そして前出の通り「さつまあげ」は、魚のすり身を揚げたものである。
その他「はんぺん」は、魚のすり身に山芋などを加えてよくすって気泡を作り上げ、さらに卵白などを加えて、熱湯に浮かせて茹でて作るものだ。
●諸注意:
特になし、今の時代でもなかなか風情ある旨い一杯だ。
●全日本干しそば党 党首より:
干しそばの神様そば神様のお導きにより、江戸後期の屋台蕎麦に勝るとも劣らない一杯を点てられました。
ちなみに紅生姜は異様に日本蕎麦に合います!この先いつの日か、紅生姜を富士山盛りにした一杯でぜひキメてみたいと決心いたしました。
蕎麦神様、本日もお導きを本当にありがとうございます!
蕎麦神様は偉大なり!
蕎麦神様は偉大なり!
蕎麦神様は偉大なり!
諸君、干しそばの光に( ゚д゚ )クワッ!!
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●追伸:
全日本干しそば党の歴史は、Instagramから始まった。
https://www.instagram.com/sanada_do/
※本稿は、Instagram 2026年2月2日のPOSTを元に加筆
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