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詩「黴びた棺に眠る蛹」

    黴びついたバスタブに花を浮かべて
    ここがあたしの極楽浄土なんだって唄うの

    羽化できなかった蛹みたいに
    あたしの中では少女が燻っていて
    だからバスタブを棺桶にして眠りにつこうね

    ひとりっきり
    朝も夜もなくなったワンルームで
    きれいになれない人生まるごと愛せるような
    そういう一欠片があったなら
    そうならよかったって夢みてた
    そうならよかったって縋ってた

    溺れた蛹はもう夢を見ない
    蝶でも蛾でもなんでもいいから
    せめて空を飛びたかったと
    最期に一言零れ落ちた

     
     
     
    ✦ 小説|エッセイ|日記 ✦ 個人サークル「夜灯舎」 文学フリマ東京43出店予定 【夜を灯す祈り】をコンセプトに活動中。 ✦ 通販 https://store.retro-biz.com/profile_o955.html 無断転載・無断利用・AI学習禁止

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