
ku:fum 集中連載 第三回 飴玉
喰う寢る処に文む処
ku:fum
集中連載 第三回 飴玉
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厚い雲が空を覆い、夏を蒸らしている。鼓膜に纏わり付く雨音を、麻の羽織の節に感じていた。袖口の釦を外す。籠もった熱が抜ける。
湿りで墨が滲む、紙を捲る時代は終わりを告げた。楽天Koboで青空文庫に潜る。葉が落ちては沈みを繰り返し、縞を織り成す。時折息継ぎの栞を挟む。
智慧の実を捥ぐ。そして貪る。
盲点と未知の窓が開く。瑞々しい風が流れ込む。鼈甲色の陽が恋しい。
ある日の暮方の事である。一人の愚人が、方丈褥の上で雨やみを待っている。

再会は七月二十六日午前九時。
くうふむの刻に。
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▽読みさんこちら、筆の鳴る方へ。