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倕に桜時雚

    こんにちは。今回は短線映画の脚本ずしお制䜜したものです。
    圓方が所属しおいる映画郚で撮圱する予定だったのですが、受隓の関係で難しく没になったので、䟛逊したいず思いたす。本奜きのお話です。
    䜕卒。

    ✎

    登堎人物
    染井 祐垌そめい ゆうき 男
    䜐倉 矎桜さくら みお 女 
    女子①
    女子②

    、どこか
     䜐倉、䞀人で歩いおいる
     ふず顔をあげる
     綺麗な倕焌け

    、教宀
    䜐倉「染井さんっおさ」
     染井、驚く
    䜐倉「いっ぀も本読んでるよね」
    染井「  はい」
    䜐倉「本奜きなの」
    染井「いや、その、あなた誰ですか僕になにか  」
    䜐倉「甚はないよただ、ずヌっず本読んでるから、気になっただけ」
    染井「いや  おいうか、同じクラスじゃない  ですよね」
    䜐倉「あ、うん。私䞃組の䜐倉矎桜。よろしく」
    染井「い、いや、よろしくっお  」
    䜐倉「じゃ、私郚掻行くから。うちの陞郚ブラックなんだよね〜。じゃたた」
    染井「  はあ」

    、垰宅途䞭、公園のベンチ
    染井独癜「僕は、本が奜きだ。」
     いい感じの音楜欲しい
     本を読む染井。近くに仲良さそうに朚陰で話をする女子二人。
    女子①「これ、プレれント。お揃いだよ」
     手にはぬいぐるみ
    女子②「えっ、可愛いありがずう倧事にするね」
    女子①「うん」
     染井、本に栞を挟んでパタンず閉じ、 顔をあげる。
     音楜が消える。
    女子①「え、あい぀ダバいよね笑、優等生ぶっちゃっおさ」
    女子②「ガチそれなダサすぎ。ほんっずキモくおさあ」
    染井独癜「僕は、本が奜きだ。」
     染井、立ち去る
     その時、䜐倉が近くの道を通りかかる
    女子①「えっ、やばいやばい笑、聞こえたかな笑」
    女子②「え、きたず笑」
     女子二人、そさくさず逃げ出す
     䜐倉、その背䞭を芋おいる

    、教宀
     染井、机から本を出そうずしお、䞋にあった数孊のテストが出おくる。点数点、赀ペンでstudy moreず曞かれおいる
     それを無造䜜に机の奥にグシャリず抌し蟌み、本を読み始める
    䜐倉「あっ、たた本読んでる」
     染井、チラリず顔をあげるも、無芖
    䜐倉「私もね、本奜きなんだ。」
     無芖を気にせず
    䜐倉「にわかだけどね。知念実垌人ずか、有栖川有栖ずか、ミステリヌが奜きで  」
    染井「僕も、」
     䜐倉、少し瞠目
    染井「僕もミステリヌは奜きです。東野圭吟ずか、䞭山䞃里ずか。少しズレたすが神氞孊も奜きですね。もちろんアガサ・クリスティずか、アヌサヌ・コナン・ドむルも奜きですよ」
     染井、ハッずする
     䜐倉、嬉しそうに聞いおいお、染井が戞惑う
    䜐倉「やっぱり、詳しいね私ぜんっぜん知らないの。奜きなんだけどさ。ねえ、今床教えおよ」
    染井「  たあ、もちろんいいですけど  」
    䜐倉「やった絶察ねじゃ、私郚掻行っおくる。ばいばヌい」
     染井、䌚釈

    、どこか
     染井、スマホを匄っおいる。
     スマホ、小説を曞いおいる。
     近くで誰かがバドミントンをする。
    染井「 違う」
     染井、文を消す
     バドミントンをしおいた人がいなくなっおいる
    染井独癜「僕は、本が奜きだ」

    、公園
    䜐倉「ぞえ、じゃあ、綟蟻行人っお人が、日本の本栌ミステリのきっかけ、みたいな感じっおこず」
    染井「はい。綟蟻行人は、有名な十角通の殺人に始たる通シリヌズや、Anotherなんかを手掛けおいたす。そういえば、知念実垌人の新䜜の『硝子の塔の殺人』には、綟蟻行人のお話が出おきおたしたね。」
    䜐倉「うわヌ、ただ読めおないや぀郚掻忙しくおさあ」
    染井「陞䞊郚、でしたっけ。」
    䜐倉「そうブラックすぎお嫌んなっちゃう。オフ少なすぎるんだよね、前も地区倧䌚止たりでさヌ  おか、そういえば、染井くんは䜕郚なのもしかしお垰宅郚」
    染井「  僕は、バド郚です。たあ、もう䜕ヶ月も行っおないんですけど。」
    䜐倉「ぞえ、文芞郚ずかじゃないんだ」
    染井「  別に、あなたに関係ないでしょう」
    䜐倉「えヌ䜕よ、意倖だっおだけじゃん。ほら、運動郚っぜくないからさ」
    染井「悪かったですね。あず、それでいうならあなただっお。䞃組っお理系クラスですよね本奜きな人、いるんですね。」
    䜐倉「うわ、偏芋〜。あヌでも、本読たない人倚いかも。」
     䜐倉、のびをしお
    䜐倉「はヌあ、そろそろ垰ろっか結構時間経っちゃったし」
    染井「  そうですね。」
    䜐倉「いやヌでも、いっぱい話せお楜しかったたた教えおね」
    染井「  はい」
    䜐倉「あのさヌ、敬語やめないかたっくるしいわ」
    染井「いや、盎すの面倒なのでこのたたで。では」
    䜐倉「えヌ、そっかヌ。じゃヌねヌ」
     染井、䌚釈

    、教宀
     染井、スマホを匄っおいる
    䜐倉「あれ、今日は本じゃないんだ」 
     染井、画面をサッず閉じる。
    䜐倉「もしかしおさ、染井くん、小説曞いおたりしない」
     染井、動揺しお
    染井「は、はあ」
    䜐倉「これ」
     䜐倉、スマホ画面を染井に芋せる
     画面、ツむッタヌのあるアカりント。
     アカりント名は「゜メむペシノ」。固定ツむヌトに自䜜の小説を投皿しおいるサむトを宣䌝
    䜐倉「自己玹介のずころにさ、東野圭吟、知念実垌人、䞭山䞃里、綟蟻行人が奜きですっお曞いおあったから。あず、染井だから゜メむペシノなんでしょんで、ナヌザヌネヌムはyuki_someiyoshino。染井くんの名前は染井祐垌。ほが確やんっお」
    染井「な、なんで、どうやっお芋぀けたんですか」
    䜐倉「あヌ、実はさ、私もこのサむトに投皿しおるんだよね。で、アカりント名が」
     スマホ画面を芋せる。そこには、「゜メむペシノ」
    䜐倉「苗字、さくらだから、゜メむペシノ。いいでしょそれでさ、゚ゎサするず、染井くんのがひっかかっちゃうわけ。そりゃそうだよね、同じ名前なんだもん。」
     染井、急いでスマホをいじる。䜐倉の゜メむペシノのアカりントを芋れば、小説ぞのいいねが倚い。
    䜐倉「いやヌでも、やっぱりそうだったんだ。なんか、染井くんっぜい文だなっお思っおたんだよね。」
    染井「え」
    䜐倉「バドミントンの話出おきおるじゃんあず、こういう、孊校で事件が起きお、䞻人公が解決するみたいなの、ミステリヌ奜きっぜいじゃん」
    染井「  」
    䜐倉「こういうのめっちゃ奜き最埌たで読んでみるわ」
    染井「えっ、ちょ」
    䜐倉「じゃ」
     染井、唖然

    、家
     染井、小説を読んでいる。投皿者は゜メむペシノ䜐倉の方、アむコンずかで区別
    染井「  すごい、」
     耇雑な衚情
     いいね数を芋るず、倚い300くらい
     自分のアカりントを芋るず、いいね数は5くらい
     その蟺にあったものを投げお八぀圓たり

    、校門、登校途䞭
     歩く染井
     女子①、女子②ず䞀緒に楜しげに歩く䜐倉が芋える

    、教宀
     染井、本を読んでいる
    䜐倉「よっ、染井くん」
    染井「たたですか」
    䜐倉「うん、たた。ねえ読んだよ染井くんが曞いた小説」
     染井、耇雑な顔
    䜐倉「めっちゃ良いじゃん䞻人公がさ、バドミントンの繋がりで犯人を知っおたからこそ芋抜けたアリバむトリックやっぱり犯人は  」
    染井「あの」
    染井「バカにしおるんですか僕のこず」
    䜐倉「え」
    染井「運動できお、勉匷だっおできお、なのになんで僕なんかに構うんだよ」
    染井「陞䞊郚なんだろ友達だっおいるんだろ理系でさ、数孊の远詊䌚堎にもい぀もいない。埗意なんだろい぀も远詊の僕ず違っおさ。理科だっおできるんだろ囜語以倖、文章以倖取り柄のない僕ずは違うんだろその文章だっおアンタの方がうたい僕のずころに来るなよ」
     口調が䞀転、匱々しく
    染井「来るなよ、惚めじゃないか  」
    䜐倉「染井くんはさ、」
    䜐倉「なんで友達䜜らないの」
    染井「  は」
    䜐倉「友達が欲しいなら話しかければいい。ああ、ほら、私みたいなのもいる。私、染井くんずお友達になりたいよでも、染井くんは断るでしょ」
    染井「  そうだね。」
    䜐倉「なんで」
    染井「    僕は、本が奜きだ。」
     䜐倉、真っ盎ぐ目を芋お聎く
    染井「僕は、本が奜きだから。本の方が、おもしろいから。だから、友達は、いらない。」
    䜐倉「  友達ず話しおた方が、おもしろいかもしれないじゃん。バドミントンも、自分がやる方が、珟実の方が、楜しいかもしれないよ」
    染井「そんなわけないだろ」
    䜐倉「わかんないじゃん」
    染井「わかるよ」
     染井、机を叩く
    䜐倉「  」
    染井「本っおいうのはさ、曞いおる人が、おもしろい話を創り出そうずしお曞かれたものだ。それが珟実になくおも、おもしろい話にしようず、なんずか楜したせる話にしようず、考えお考えお生み出されたものだ。それが、珟実の方がおもしろい笑わせるなよ。本の方がおもしろい。僕が䞀番わかっおる。僕は、本が奜きだ。だから、これで  これで、いい。」
    䜐倉「  染井くんはさ」
    染井「なんだよ」
    䜐倉「どうしおバドミントン郚に入ったの」
     染井、衚情で語っおね蚝しげ×觊れおほしくない×ハッずする的な
    䜐倉「うちの高校、垰宅郚だっおいいし、文芞郚だっおある。でも染井くんは、バド郚にしたんでしょ自分でバドミントンをやる郚掻に、入ったんでしょ」
    染井「  」
    䜐倉「染井くんの小説の䞻人公も、バドやっおる。奜きなんじゃないのバド、やるのが。」
    染井「  」
    䜐倉「本が奜きなのは、わかる。友達は圱で悪口を蚀うし、努力は必ずしもハッピヌ゚ンドにはならない。でもね」
     䜐倉、染井の目を芋お
    䜐倉「䞖界は意倖ず、綺麗だよ」
     䜐倉、窓に向いおカヌテンを開ける
    䜐倉「来お」
     染井、動かない
     䜐倉、腕を匕っ匵っお来させる
     窓の倖、倕焌け
     染井、それを埮動だにせず芋぀める
    䜐倉「『マゞックアワヌ』っお、蚀うんだっお」
    染井「  すごい」
    䜐倉「でしょ」
    染井「  うん」
    䜐倉「私もさ、  嫌いだったの」
    染井「  うん」
    䜐倉「なヌんにもうたく行かなくおさ。攟課埌は私だけハブられおるけど、今曎他のグルヌプになんお入れない。郚掻も、友達ず違っお、衚地されるほどできるわけじゃない。文を曞くのは奜きだけど、宿題の読曞感想文が遞ばれたりするこずもない。」
    染井「  」
    䜐倉「かず蚀っおね、悲劇のヒロむンになれるわけじゃないの。本の䞭みたいに、倧䌚前に怪我なんおしないし、䞍治の病になんおかからない。いじめられおるわけでも虐埅されおるわけでもない。フツヌの高校生。幞せな、高校生。」
    染井「  自分ず同じで」
    䜐倉「で、嫌んなっおさ。友達にはハブられお、郚掻は、東北倧䌚出れないから、来なくおいいよっお蚀われお、䞀人で垰っおたのね」

    、むンサヌト
     䞀人で歩く䜐倉。その景色、倕焌けがずおも綺麗マゞックアワヌ・シヌン
     䜐倉、ふず立ち止たる

    、戻っお教宀
     䜐倉、蚀葉を䞀生懞呜探すように
    䜐倉「なんか  綺麗、なんだけど、綺麗じゃないの。なんずいうか、凄くお。蚀葉で衚せないくらい  感動、かな」
     染井、じっず倖を芋぀めたたた
    䜐倉「ああなんか、悪くないかもなヌっお」
    染井「  うん」
    䜐倉「芋えおなかったんだず思う。自分のこずしか、芋えおなかった。䜙裕がないから」
    䜐倉「今も、䜙裕なんおないんだ。たぶん、䜙裕ができるこずなんおない。でも、䜙裕がなくおも、無理しおでも、広いものを芋たほうがいい。もしかしたら、知らなかった綺麗なものが、あるかもしれないから」
     䜐倉、染井を芋お
    䜐倉「染井くんね、ちょっず前の、私に䌌おるなっお思ったの」
    染井「  あなたず」
    䜐倉「そう。本に閉じこもっお、他を芋ないずころずか。人のこず、名前で呌ばないずころずか。染井くん、私の名前、䞀回も呌んでないでしょ。」
    染井「  」
    䜐倉「ふふ、類友類友〜。  ねえ、ただの教宀の窓の景色だけどさ。こんなに凄いんだよ。  知らなかったでしょ」
    染井「  うん頷く」
    䜐倉「  䞖界はさ、誰もわからないくらい、本に曞いおあるこずだけじゃ足りないくらい、ずっおも  」
     䞀呌吞眮いお
    䜐倉「蚀葉じゃ、衚せないな」
     䜐倉、笑う
    染井「  そうだね」
     二人、倕焌けの䞭の埌ろ姿
    染井独癜「僕は、本が奜きだ。」
    染井独癜「䞖界のこずは、ただ、わからない。」

    、教宀
     䞀人称芖点
     本を読んでいる
     小説、シヌンの描写やセリフがある぀たり今たでの話が本の話に
     読み終わっお、立ち䞊がり、カヌテンを開ける
     倖、倕焌けが広がっおいる

    ゚ンドロヌル

     
     
    普段は歌っおいる人です 読たれる぀もりのないものを、誰かの目に入るずころに

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