
嫌われ者のラブバグ
韓国では数年ほど前から害虫扱いされている昆虫で、6月ごろから大量発生し、都会にも出現する、ラブバグをご存じだろうか。
“2匹が交尾をしながら飛ぶ”という特徴を持つことから、この名前がつけられたそうだ。
2匹はいつでもゆったり舞うように飛んでいる。
それはそれは、気持ちよさそうに。
人々はそれを見て悲鳴をあげながら逃げたり、踏みつぶすのに懸命だ。
ラブバグは逃げもせず、踏まれてしまえば一瞬で尽きる。
それはそれは、あっけないほどに。
羽化して何の疑いもなく2匹が寄り添い、本能のままに交わり続け、数日~1週間ほどの命を終える(またはそれ以内に殺められて)。
足元には、愛し合いながらつぶされ逝った無数のラブバグたちの死骸がある。
私はその重なりを、これ以上踏みつけないようにして家路についた。