
初めての恋は、観覧車のてっぺんで、ふわふわした。
高校一年生の冬。初めて彼女ができた。
今となっては、ちょっと恥ずかしいくらい、純粋でまっすぐな恋だった。
彼女は元気いっぱいで、笑顔が眩しかった。
何よりも、僕のことを尊重してくれるところが、すごく嬉しかった。
それまで、女の子と話すことすら苦手だった僕にとって、彼女との出会いは奇跡みたいだった。
初めて会った瞬間、心臓がバクバクしたのを今でも覚えてる。
付き合うことになってからも、毎日が新鮮だった。
初めての手をつなぐ感覚、初めて二人だけで歩いた街路樹の並木道、初めて食べた二人分のカップラーメン…
全部が、初めての体験で、胸がいっぱいになった。
特に忘れられないのは、初めてのキス。
観覧車のてっぺんだった。
冬の夜空にキラキラ輝く星々を眺めながら、ゆっくりと回転する観覧車。
頂上に着いた瞬間、彼女が僕の方を見て、照れくさそうに微笑んだ。
その笑顔に、言葉じゃ表現できないほどの感動が押し寄せた。
そして、初めてのキス。
…正直、緊張しすぎて、どんな感じだったかほとんど覚えていない。
ただ、彼女の温かさ、柔らかな唇、そして、その瞬間の幸せだけが、鮮明に脳裏に焼き付いている。
あの時の高揚感、ドキドキ感は、言葉にできない。魔法みたいだった。
付き合っている間、部活が忙しくて、毎週末デート!なんてことはできなかった。
それでも、二人で映画を見に行ったり、近所のカフェで勉強したり、公園でただおしゃべりしたり…そんな些細な時間の一つ一つが、宝物のように大切だった。
初めて女の子と二人で出かける。その経験は、俺にとって自信になった。
それまで、自分なんて…と卑屈に思っていたけど、彼女と付き合っている間は、不思議と前向きになれた。
彼女のおかげで、僕は自分の可能性を信じることができた。
もちろん、喧嘩だってした。些細なことで言い争ったり、お互いに誤解したり… そんな時は、いつも彼女が先に謝ってくれた。
その優しさに、何度も救われた。
あの頃の恋は、きっと、一生忘れられない大切な思い出になった。
淡い、純粋な、少しだけ甘酸っぱい、そして、すごく幸せな時間だった。
あの頃の自分に、もう一度会いたいな。そして、彼女に、改めて感謝を伝えたい。
初めての恋。それは、観覧車のてっぺんで、ふわふわと舞い上がった、かけがえのない時間だった。
あの頃のあの感覚、もう一度味わいたいな…なんて、大人になっても、時々思う。きっと、誰しも、そんな気持ちを抱えているんじゃないだろうか。
そして、もし今、初めての恋をしている君がいたら。
その気持ちを大切にして、後悔のないように、精一杯楽しんでほしい。
あの時の僕みたいに。
▼ おすすめのnote