
ジークフリード・キルヒアイスに想う:あの日感じた未来への追憶:銀河英雄伝説
はじめに
こんにちは。少し夏バテ気味ですので、正確さを求めない、私が40数年前に読んだSFの話をしようかと思います。
『銀河英雄伝説』という壮大な物語には、数多の英雄たちが登場します。アニメにもなって人気もあるようです。その登場人物の中で、私は、ジークフリード・キルヒアイスという主役に、当時から心惹かれていました。
昨年、実家の本棚にあった14巻を持ち帰り、アニメを視聴して、並行して読みました。
やはり、若い頃に感じたのと同じように、彼の生き様、その夢も、希望も、憧れも、私の目には、なぜか全てが、言いようのない悲しみの色を帯びていました。
なぜ、彼の全てが悲しみに映るのか
彼の人生は、常に、ただ一人の親友のためにありました。ラインハルト・フォン・ローエングラムという、銀河の歴史が生んだ、最も眩い光。キルヒアイスは、その光の、最も近くにいた「影」でした。 しかし、彼は決して、闇のような影ではなかった。むしろ、その光が輝きすぎるあまり、全てを焼き尽くしてしまわぬよう、優しく寄り添う、薄暮の空のような存在だったのかもしれません。
彼の夢は、ラインハルトの夢でした。 彼の希望は、ラインハルトの野望の先にありました。 彼の憧れは、ラインハルトの姉、アンネローゼの幸福でした。
そこに、彼自身の個人的な欲望は、ほとんど見当たりません。彼の全ては、愛する二人のために捧げられていた。そこが、どうしようもなく悲しいのです。 彼は、自らが礎石となって築き上げる、新しい宇宙の夜明けを、見ることなく逝ってしまった。彼が最も望んだであろう、平和な世界で、親友とその姉が微笑み合う姿を、彼は知らない。その事実が、若き日の私の胸を締め付けました。
後世の歴史家への、ささやかな願い
だからこそ、私は願わずにはいられません。 後世の歴史家たちが、ローエングラム王朝の歴史を編纂する時、どうか、ジークフリード・キルヒアイスという存在を、正当に評価してほしい、と。
ラインハルト・フォン・ローエングラムは、間違いなく天才でした。彼の輝きは、歴史上、誰にも劣らない。しかし、その輝きは、あまりにも強く、あまりにも純粋すぎた。 キルヒアイスは、その天才の、唯一の「半身」であり、「良心」でした。彼は、ラインハルトという鋭すぎる剣の「鞘」であり、燃え盛りすぎる炎を制御する、唯一の「水」だったのです。
歴史は、常に勝者であり、最も輝いた者の物語を紡ぎがちです。しかし、どうか、その眩い光に目を眩まされることなく、その光を真の「英雄の光」たらしめていた、もう一人の存在に、光を当ててほしい。
彼は、単なる忠実な部下ではない。
彼は、ローエングラム王朝の、もう一人の「建国者」だったのだと、私は信じています。
これからのこと
ジークフリー-ド・キルヒアイスの物語は、私に、静かに問いかけます。 真の偉大さとは何か。歴史に残るべき功績とは何か、と。
彼の短い人生は、一つの完璧な、しかし、悲劇的なまでに不完全な、芸術作品のようです。
そして、その不完全さこそが、いつまでも私の心を捉えて離さない、最大の理由なのかもしれません。
後記
画像生成は1年前の始めた頃の方が、いい絵を生成できたような気がしますが、気のせいでしょうか???


