
探していたもの
「学校だけじゃないよ。」
子どもが学校へ行きづらくなって、そんな言葉をかけてもらうこともありました。
その言葉は、本当にその通りだと今も思っています。
でも、あの頃の私は、必死に探していました。
社会と、細くてもつながり続けられる場所。
子どもが家以外に安心して過ごせる場所。
そんなところはどこかにあるのかな…と。
病院。
教育センター。
支援機関。
フリースクール。
思いつくものを調べては、
「ここならどうかな。」
と考える。
子どもに
「行ってみる?」と投げては、
「無理。」と即答。
次の場所。
また即答。「ヤダ。」
探しているのは、私だけ。
一人で空気を思いっきり切り続けているような感覚でした。
あの頃、一番苦しかったのは、その繰り返しだったのだと思います。
「学校だけじゃない。」
そう声をかけてもらうたびに、少しだけモヤモヤ。
見えている景色が違うんだろうな…って。
私が探していた「学校だけじゃない」は、勉強をするための場所ではありませんでした。
細くても、社会とつながり続けられる場所。
それを、どうしても見つけたくて…。
静かに沈んでいく船に乗っているような気持ちで、
必死に見回していましたが、
なかなか見つからなくて…。
相談行って、なんの意味があるの?
夫に、何度言われたことか…
でも、私自身が一番そう思っていたのかもしれません。
相談したところで、子どもが動くわけではなく、
現実は、ほとんど変わりません。
それでも今振り返ると…
学校の相談員さん。
オンラインのおしゃべり会。
整形外科の運動療法。
どの場所でも私は人と話し、少しずつ外の世界とつながっていました。
子どもは、今でも
「無理。」と言う日が多いです。
何かが解決したわけではありません。
でも今は、
「どこなら行けるだろう。」と焦るより、
「ここでは何を相談してみよう。」
と考えられるようになってきました。
子どもの居場所は、まだまだ探している途中です。
それでも最近は、もう必死に焦らなくてもいいかも…。
そんなふうに思える日が、少しずつ増えてきました。
ふと、思うことがあります。
あの頃、「子どものために」と思いながら必死に探していたのは、
「居場所」じゃなくて、「所属」だったのかも…って。