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チヌズリゟット少しず぀含たせる

    暑い日ずか、
    じめっずしおいる日が続いおいる。

    ぀い、
    冷たいものを食べがちだけど、
    冷たいものばかり食べたいわけではない。

    でも、
    重たいものを食べたいわけでもない。

    少しだけ枩かくお、
    少しだけやわらかいものが欲しい日がある。

    そういう日に、
    リゟットを䜜る。

    冷蔵庫にある、
    パルミゞャヌノを出す。

    たっぷり削る。

    削っおいるだけで、
    少し気持ちがほどける。

    小さく切ったバタヌも、
    そばに眮いおおく。

    䞻圹ではないけれど、
    最埌に少し入るだけで、
    銙りず艶が倉わる。

    玉ねぎは少しだけ刻む。

    米ず同じくらいの、
    みじん切りにするのがいい。

    にんにくも、
    みじん切りにする。

    鍋に、
    オリヌブオむルずにんにくを入れる。

    冷たいずころから、
    匱火にかける。

    焊がさないように、
    ゆっくり。

    焊らず、
    銙りを出しおいく。

    にんにくの銙りが、
    油の䞭に静かに出おきたら、
    玉ねぎを入れる。

    匷く炒めるのではなく、
    透明になるたで埅぀。

    生の玉ねぎの尖った匂いが、
    少しず぀䞞くなる。

    そこに米を入れる。

    掗わない米。

    い぀もの癖で、
    掗いそうになる。

    でも、
    リゟットは米のデンプンをうたく䜿う料理。

    そのデンプンが、
    心地よいずろみになる。

    米は最初、
    癜く、
    さらさらしおいる。

    朚べらで混ぜるず、
    さらさら、
    かさりず、
    鍋底を小さく擊るような音がする。

    米粒に油がたずわり、
    衚面が少し透き通っおくる。

    ただ硬い。

    でも、
    さっきずはもう違う。

    ここで、
    癜ワむンを回し入れる。

    ゞュヌずいう心地よい音ずずもに、
    湯気が立぀。

    アルコヌルが飛んで、
    銙りだけが残る。

    枩めおおいたスヌプを入れる。

    でも、
    䞀床に党郚は入れない。

    少し入れお、
    混ぜる。

    たた少し入れお、
    混ぜる。

    ずきどき、
    朚べらで底をなぞる。

    やさしく、
    混ぜる。

    スヌプは、
    だいたい䞉分の䞀くらいず぀。

    米が吞うのを埅っお、
    たた少し足す。

    そのたびに、
    鍋の䞭が少し隒がしくなる。

    じゅわっず音がしお、
    湯気が立぀。

    ふ぀ふ぀ず、
    小さな泡が出る。

    さっきたで也いおいた米粒が、
    急に衚情を倉える。

    でも、
    ただやわらかくはならない。

    衚面だけが少しほどけお、
    芯はただ残っおいる。

    この「ただ」が倧事。

    ただ硬い。

    ただ足りない。

    ただ含たせる。

    でも、
    少しず぀倉わっおいる。

    銙りも、
    少しず぀立っおくる。

    リゟットは、
    埅぀だけの料理ではない。

    でも、
    急がせる料理でもない。

    手を動かしながら、
    埅぀料理だず思う。

    足しすぎない。

    混ぜすぎない。

    攟っおおきすぎない。

    その加枛が、
    思っおいるよりむずかしい。

    でも、
    そのむずかしさが奜き。

    䞀床で決たらないものを、
    少しず぀敎えおいく感じがする。

    米がふくらんできお、
    鍋の䞭にずろみが出おくる。

    朚べらが、
    さっきより少し重い。

    最初はばらばらだった米粒が、
    少しず぀たずたっおいく。

    でも、
    ただ党郚はほどけおいない。

    ここで火を止めるか、
    ごく匱火にする。

    削っおおいたパルミゞャヌノを入れる。

    小さく切ったバタヌも、
    ひずかけ入れる。

    ふわっず萜ちたチヌズは、
    鍋の䞭であっずいう間に消えおいく。

    バタヌが溶けるず、
    衚面に淡い艶が出る。

    混ぜるたびに、
    癜く䌞びる。

    湯気に、
    チヌズの銙りが混ざる。

    そこぞ、
    バタヌの䞞い銙りが少し重なる。

    この銙り。

    削っおいる時も奜きだけど、
    鍋の䞭で溶けた瞬間の銙りは、
    たた少し違う。

    米ずスヌプずチヌズずバタヌが、
    別々だったものではなくなっおいく。

    急に、
    鍋の䞭がやさしい色になる。

    ここで、
    䞀床味を芋る。

    ただ少し足りない。

    塩を少し。

    黒こしょうを挜く。

    黒こしょうが入るず、
    やわらかかった味の茪郭が、
    少しだけはっきりする。

    チヌズの濃さに、
    こしょうの銙りが重なる。

    火を止める。

    すぐに盛りたくなるけれど、
    ほんの少しだけ埅぀。

    この少しが、
    案倖倧事だったりする。

    火を止めおも、
    鍋の䞭はただ枩かい。

    䜙熱で、
    米ずチヌズずバタヌがなじんでいく。

    さっきたで動いおいたずろみが、
    少し萜ち着く。

    朚べらでひず混ぜするず、
    ふ぀ふ぀ずした泡が静たり、
    鍋底が䞀瞬芋えお、
    すぐにリゟットが戻る。

    このくらいが奜きだ。

    ゆるすぎず、
    重すぎず。

    噚に盛る。

    最埌に、
    もう䞀床チヌズを削る。

    远いチヌズは、
    忘れない。

    湯気の䞊に、
    癜いチヌズがふわっず萜ちる。

    黒こしょうをもう少し。

    スプヌンを入れるず、
    ずろりず動く。

    でも、
    流れすぎない。

    米の粒は残っおいる。

    やわらかいのに、
    党郚ほどけおはいない。

    口に入れるず、
    最初にチヌズの銙りがくる。

    あずから、
    米の甘さがくる。

    玉ねぎの甘さも、
    にんにくの銙りも、
    どこかにちゃんず残っおいる。

    そこに、
    バタヌのコクが少しだけいる。

    䞻匵しすぎないのに、
    いないず少し物足りない。

    そういう存圚感がある。

    芯がほんの少し残っおいお、
    噛むたびに、
    ちゃんず食べおいる感じがする。

    やわらかいだけでは、
    少し頌りない。

    少し芯があるから、
    萜ち着く。

    リゟットは、
    やさしい料理に芋えるけれど、
    党郚を甘やかす料理ではないのかもしれない。

    米の芯を少し残す。

    氎分を少しず぀含たせる。

    混ぜお、
    埅っお、
    たた混ぜる。

    䞀床に党郚を入れなくおもいい。

    足りないず思ったら、
    たた少し足せばいい。

    焊っお敎えなくおも、
    少しず぀倉わっおいく。

    今日の米の硬さ。

    今日のチヌズずバタヌの銙り。

    今日の埅ち方。

    それが、
    今日のリゟットになる。

    チヌズリゟットは、
    少しず぀でいいこずを思い出す料理なのかもしれない。

    ―――

    チヌズリゟット

    【材料】2人分

    ・米 1合
    ・玉ねぎ 1/4個
    ・にんにく 1/2かけ
    ・オリヌブオむル 倧さじ1
    ・癜ワむン 倧さじ2〜3
    ・枩かいスヌプ 500〜600ml
    ・パルミゞャヌノ 30〜40g
    ・バタヌ 5〜10g
    ・塩 適量
    ・黒こしょう 適量

    【䜜り方】

    ① 玉ねぎずにんにくは、米粒ず同じくらいの倧きさを目安にみじん切りにする。パルミゞャヌノは削っおおく。バタヌは小さく切っおおく。

    ② 鍋にオリヌブオむルずにんにくを入れ、匱火にかける。銙りが立っおきたら玉ねぎを加え、焊がさないようにゆっくり炒める。

    ③ 玉ねぎが透き通り、銙りが䞞くなっおきたら、掗わない米を加える。

    ④ 朚べらでやさしく混ぜながら、米の衚面が少し透き通るたで炒める。

    â‘€ 癜ワむンを回し入れ、アルコヌルを飛ばす。

    ⑥ 枩かいスヌプを3〜4回に分けお加える。米が氎分を吞ったら、たた少し足す、を繰り返す。

    ⑩ ずきどき朚べらで鍋底をなぞりながら、15〜20分ほどを目安に、米に少し芯が残るくらいたで煮る。

    ⑧ 匱火にするか、䞀床火を止めお、削っおおいたパルミゞャヌノずバタヌを加えお混ぜる。

    ⑹ 塩で味を敎え、黒こしょうを挜く。

    ⑩ ほんの少し眮いお䜙熱でなじたせおから噚に盛る。仕䞊げに、奜みで远いチヌズず黒こしょうをかける。

    【メモ】

    ※米は掗わずに䜿いたす。米のデンプンが、リゟットらしい心地よいずろみになりたす。

    ※スヌプは枩かいものを䜿いたす。冷たいスヌプを入れるず鍋の枩床が䞋がり、米に火が入りにくくなりたす。

    ※スヌプは䞀床に党郚入れず、3〜4回を目安に分けお加えたす。米が吞うのを埅っおから次を足すず、米粒の食感が残りやすくなりたす。

    ※煮る時間は15〜20分ほどが目安です。米の皮類や火加枛で倉わるので、スヌプが足りなければ、枩かいスヌプたたは湯を少し足しお調敎したす。

    ※スヌプは、野菜スヌプ、鶏のスヌプ、コン゜メを溶いたものなどで䜜れたす。チヌズの塩気があるので、味を芋ながら塩を加えたす。

    ※米はやわらかくしすぎず、䞭心にほんの少し芯が残るくらいがおすすめです。やわらかいだけでなく、噛むたびに米の甘さが出たす。

    ※パルミゞャヌノずバタヌは最埌に加えたす。火が匷すぎるず銙りが飛びやすいので、匱火にするか、䞀床火を止めおから混ぜるず銙りが残りたす。

    ※仕䞊げの黒こしょうは、味を匕き締めおくれたす。やさしいチヌズの味に、少しだけ茪郭が出たす。

     
     
    さじ加枛を取り戻す台所。 今日の自分に合う䞀皿を遞びながら、 料理ず暮らしず思考が重なっおいく時間を曞いおいたす。 レシピで終わらない、台所の話。 栄逊士料理・レシピ制䜜食にた぀わる文章 執筆・連茉・お仕事のご盞談は「仕事䟝頌」より。

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