隣に渡した銀テープ
好きな歌手がいる
ライブツアーが開催されたら必ず観に行く
ライブの終盤
盛り上がりどころでいつもメッセージ入りの銀テープが客席に飛んでくる
毎回必死になって拾って実家のタンスの引き出しに入れてある
最後に行ったライブというか直近のライブでは
ファンクラブ会員に入ってない時期だったので
席は3階席の後方
会場が狭いのでかろうじて見えたが
なんというか同じ空間にいるだけで感謝という席
それでも新旧織り交ぜて歌ってくれるので
昔の歌や定番の歌になると周りが新参だろうが関係なく1人でノリノリで手挙げて掛け声なんてしちゃったり最高に楽しかった
そしていつものように銀テープが発射された
さすがに後方過ぎたのかダイレクトで落ちてくることはなくて会場スタッフがそれぞれの列の端の人に銀テープを数本手渡して隣に回すように伝えていた
私は真ん中付近にいたので待つだけだった
左側から回ってきた
まず一つ
右隣に渡して隣の人もさらに隣の人に渡す
左端と右端両方から銀テープを配っていて右半分は行き渡ったようだ
そして左からまた銀テープが渡された
当然右隣の人に渡す
さらに左から銀テープのリレーが始まっている
左隣の人が銀テープを手にした
流れが止まった
回ってこない
受け取ろうとした私の両手は行き場を失い
とりあえずマフラータオルを掴んで汗を拭う
ふむ
どうやら私の分の銀テープはないようだ
右隣の人が公演終了後に声をかけてくれた
「あの…あなたはきっと私よりもファンだと思うんです、だから銀テープはあなたが持って帰ってください」
なんて優しいんだっっっ!!!!
だがしかし辞退した
いえいえ大丈夫ですいらないです。
持って帰って思い出にしてください。ニコリ
そう言ってササッと帰った
自分はもう何枚も持っているし何回もライブに来ているけど
右隣の人は初めてのライブに見えたから銀テープを見ていつかこのライブを思い出してほしいなぁと心から思った
そして帰り道余韻に浸りながらふと思った
銀テープってあんまり見返さない気がする
家にある銀テープを最後に見たのいつだろう
正直いらないかもしれない
なくなっても気づいてないかも
ライブってあの瞬間の臨場感が大切で価値があるわけで銀テープってただの事実証明だと思う
小学生の頃朝のラジオ体操に参加してスタンプを押してもらったあの感じ
私はあの日のあの歌手の歌声やパフォーマンスに圧倒されて感動した
銀テープが手元にあろうがなかろうが
内容に大満足でめちゃくちゃいいライブだった
近年で1番良かった
良い記憶しかない
でも…
このライブを思い出すとき…
銀テープがずっとチラついてるのは何故だろう
ライブ後に友達にその話をして銀テープなんていらないって思えた!って言ってる自分の記憶が鮮明なのは何故だろう
……。
これを読んでる人は思ってることだろう
本当は銀テープ滅茶苦茶欲しかったんだろう!!
って
その通りめちゃくちゃ欲しかった!笑
でも右隣に渡さず自分で止めるなんて有り得ない美学に反する
左隣が我慢して自分に渡してくるのも無し
それなら本当にいらない押し返す
じゃあやっぱり自分が我慢するのが
1番ベターだったわけなんだけど
そんなのなんかちょっとあれだ(なんだ)
えーということですいません。関係者の皆様。
万が一この声が届きましたら、次回のライブツアーは銀テープ気持ち多めでお願いします。
今年はコラボライブ、ファンクラブ限定ライブが開催予定のため去年に続きライブツアーは無さそうですので来年になるかと思いますが、しっかりとついていきますので
どうか私の左隣と右隣そして私自身が持ち帰れるほどの銀テープを降らせてください。
お願いします。
んーまぁでもやっぱり無くてもいいか
思い出はいつも綺麗だし