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【呪い】蔓延する丁寧な暮らしと枯れた水道路

     自家製野菜、自家製ドレッシングで腸活!
     朝にヨガ、ご近所さんから頂いたチャイでチルタイムを過ごしてからお仕事! もちろん在宅ワーク!
     我が偽りの皮膚を剥げば、やがて真実の肉と骨が見えるでしょう。

    ◇

     私の愛する、儀式臨む者達――丁寧な暮らしの実践者どもだ。
     電子の海の船着場では、光度が高く白めな画像とともにシャバシャバとした野菜が映し出されている。

     野菜なぞ――鰯🐟のおまけだ。
     くだらん。

     それと、最後のはノイズだ、気にしないでくれ🦀

     それはさておき、だ。

     儀式はやがては枯れてゆくものではないか?
     ……と私は思っている。

     天空より続く、やがて枯れゆく水道路。

     単純な話だ。

     儀式とやらは、大地をほじくり返しては種を植え付ける行為に近しい。
     言い換えれば、生きる中での作業量が増えるのだ。
     物によっては大幅に。

     それを毎日、必然性が無いのに続ける。
     人の世は便利だ。

     鰯を求めれば新鮮な物が海底にまで届く。
     海藻を求めれば、子持ち昆布が届く。
     鮮度や味も、私の額脚で違いは分からなんだ。

     ふとある時――錆びついた、と儀式に臨む者たちは気づくのだろう。

     無論、儀式を行い続ける者はいるだろう。
     毎日儀式を行い、毎日電子の海へその様子を垂れ流し、時折小銭を稼ぎ、脳内に快楽物質を循環させる。

     少なくともそれは今は、電気羊に代替不可能。
     そう言った意味では、穢れなのかもな。

     穢れ?

     そうか――逆かも知れぬ。

     私は報告官として働く、その傍で分析官としての任も帯びている。

     よく聞く話ではあるが、
     報告官としての任務は続き、
     分析官としての任務は電気羊へ取って代わられる。

     草臥れた背広共の動きを見ていると――少なくとも、私の仕事は無くなりそうにないがな。
     早く奪ってみせろ。

     ここで言いたいことはこうだ。
     穢れは電気羊で代替不可能。
     故に儀式は残る。

     近い未来、私たちは電気羊に使われ、儀式を皆でしているのやもしれないな。

     天空より降りてきた枯れた水道路に皆で水を流し込み、丁寧な暮らしをせざる得なくなるやもしれぬ。

     そうなった時も、私は海底から報告し続けよう。
     私には、それしか出来ないのだ🦀

     
     
    万人によって白く塗り潰されていく時代に、私は生を受けた。 時は移ろいゆくもの。 やがては反転し、灰色に収束するのだろう。 私のやることは変わらない。 海底や満員電車、星々の世界から物語を報告書にする。 小さな共同体を守るために、そうする。 それ以外、道はないのだ。

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