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ほんくん|青ブラ文学部

    私は「ほんくん」に恋している。

    ほんくんは、四角い顔。
    黒丸二つの目。
    口は、いつもニコッと笑った形。

    ハンサムではないけれど、気になって仕方がない。

    色はベージュ色。
    手足が生えていて、時々ぴょこぴょこ跳ねる。

    地元の図書館のマスコットキャラクター。
    本の形をした、ゆるキャラ。

    初めてほんくんを見たのは、図書館のポスターだった。
    「読書週間」のキャンペーン。
    本を抱えて微笑むほんくん。

    「可愛い」
    一目惚れだった。

    それから、図書館に行くたびに、ほんくんを探すようになった。

    入口のパネル。
    貸し出しカウンターのぬいぐるみ。
    しおりに印刷されたほんくんの顔。

    ほんくんグッズも、少しずつ集めた。
    トートバッグ、ボールペン、マグカップ。
    部屋には、ほんくんのぬいぐるみが並んだ。

    友人に笑われた。
    「ゆるキャラが恋人なの?」
    「うん」
    ちっとも恥ずかしくはない。

    ちょっと考えてみた。
    私は、ほんくんの何が好きなのだろう?

    可愛い?
    それもある。
    でも、それだけじゃない。

    ほんくんは、いつも笑っている。
    それが、私を安心させる。

    図書館は、私にとって特別な場所だ。

    学生の頃、よく通った。
    試験勉強、レポート、卒論。
    一人になりたい時も、図書館にいた。

    社会人になった今も、図書館に通う。
    ささやかな隠れ家。
    静かな空間。
    本の匂い。

    ほんくんは、何も言わない。
    ただニコッと笑っている。

    ある日、ほんくんの着ぐるみイベントがあった。

    「写真、一緒に撮りませんか?」
    スタッフが声をかけてくれた。

    ほんくんの隣で写真を撮ってもらった。
    写真に残る私は、ほんくんと同じように笑っている。
    それを見たとき合点がいった。

    今日も、これから図書館に行く。
    ほんくんの笑顔を見に。
    そして、私も笑顔になるために。





    山根あきらさんの企画に参加させて頂きます。



    #青ブラ文学部 #私が恋したゆるキャラ
    #共創 #ショートショート #私の作品紹介 #静かな恋愛小説
    #AI小説

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