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#創作大賞2026読むぞ宣言② 『妻に煽られ、女子大生に刺され、美容部員に救われる』 ヤスシさん

    確信犯的にはずしてズレた会話が身に染みる

    爆笑してしまいました。中年の悲哀を笑いに昇華しているのが素晴らしいです。納得感と説得力のある自虐がこれでもかと刺さりまくり、楽しい数分間でした。

    妻に煽られ、女子大生に刺され、美容部員に救われる ヤスシ◆放課後ライティング倶楽部さん

    短いエッセイなので本文を読んでほしいのですが、一文だけ引用しておきます。

    私はもう少しマシな言い方ができないのか。
    noteで鍛えた語彙力は、なす術もなく迷子だ。

    マシな言い方は、いくらでもできるのに、あえて確信犯的にはずしてズレたセリフを選んでいるのでしょう。
    きっとこのエッセイで語っている話は、実体験も交ざっているでしょう。
    だからネタも良いのですが、作者の言葉選びとストーリーセンスがネタを面白く料理しています。

    連作短編になるのでは?

    奥さんとの会話
    女子大生バイトとの会話
    美容部員との会話
    奥さんとの会話

    構成がしっかりしています。登場人物は魅力的です。オチがまた粋です。
    奥さんとの会話から、最後また奥さんとの会話に戻って見事なオチになりました。ただの爆笑エッセイではなく、オチでちょっとほのぼの系に振ったのも落差があります。

    この展開を使って短編をいくつも書けそうだと思いました。私は創作大賞のタグで見つけたタイトルに引かれて読んでみたのですが、きっとネタはたくさんお持ちなのではないでしょうか? 読んでみたいです。

    こんな話も面白そう

    勝手な感想というか空想なのですが

    美容部員の視点で書いたらどうなるのでしょう? 
    百貨店のコスメ売り場でお客を待っている美容部員。そこに近づいてくるヤスさん。来るな来るなと念じていたが「だめだ、来てしまった……」

    あるいはAIに「若返りたいんです」と相談したらどうなるのでしょう?
    AIがこの美容部員さんのように答えたら、それだけで面白いな、と思いました。

    こんな想像をしてしまうほど、楽しい作品でした。
    最後のオチは、ヤスシさんがいろんな引き出しをお持ちなのだろうと感じさせました。
    他の作品も読んでみたいです。


    読むぞ宣言の第二回でした。先週から応募作を探し始めたのですが、もうすごい数の作品が並んでいて、面白そうな作品もたくさんあります。
    選ぶのが大変で嬉しい悲鳴です。お祭りですね。


     
     
    福山ミステリー文学新人賞、かつしか文学賞優秀賞。既刊は『幻の彼女』・『幻のオリンピアン』・『ロスト・ドッグ』(光文社)。『ひとつ屋根の下の殺人』・『ひとつ屋根の下の誘拐』(原書房)。 お酒と本と散歩が好きなので酒本歩。noteで『小説を書きたい人へ』マガジン、創作掲示板を運営。

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