
24歳、苦手な食べものが見つかり始めた。
最近になって、苦手な食べものが見つかり始めた。
小さい頃は苦手な食べものが多かったものの(白米・蕎麦・キャベツ・ブロッコリーなど)、高校生あたりから急激に何でも食べられるようになり、20歳を迎える頃、ついに苦手なものがなくなった。と思っていた。
「苦手な食べものある?」と聞かれても「ないです!何でも食べられます」と元気いっぱい答えることを誇りにしていたけど、どうやら、そうでもなかったようで、今は苦手な食べものがあることが何だか嬉しい。
苦手なものを発表するなんて、その食べものが好きな人のことを思えばぜったいしないほうがいいと分かりつつ、でも、苦手なものの話をしてみたいと思う。
この食べものが好きな人のことは大好きなので、怒らずに読んでみてくださいね。
苦手なもの①
・ぬか漬け
小川糸さんの小説の影響で、ずっと『自分のぬか床』というものに憧れていた。
定期的にかき混ぜて、色んなものを漬けて、自分だけのぬか床をいつか作るのだ!と張り切って、24歳にしてついにぬか床を買ってみた。
ひとまず、無印で見つけた千円のぬか床で、ぬかライフをスタートさせてみた。
すでに発酵しているので、買ったその日からでも始められるんだとか。
どきどきしながら、きゅうりをやわらかいぬか床に沈めて、目安である12時間漬けた。
朝、家を出る前に漬けたので、お仕事の間も(帰ったらぬか漬け…!)とついに始まったぬかライフに心を躍らせていた。
そして、待ちわびた夜ごはんの時間。
ぐにゅりとしたぬか床に手を入れてきゅうりを取り出し、独特の香りを水洗いで流し、スライス。
炊き立ての白米も用意し、少ししんなりしたきゅうりを、ぽりり。
白米を一口食べて、もう一度きゅうりをぽりり。
(あ、わたしぬか漬け食べるの初めてや)
全く覚えのない味に混乱し、認められずに追加で2切れ食べて、諦めた。
ぬか漬けの味、苦手や……。
丸々一本漬けてしまったきゅうりは家族に食べてもらい、我が家の冷蔵庫では、次の出番を待つぬか床がまあまあの場所を取ってどんと待機している。
さすがに一度だけは申し訳ないので、数日に一度かき混ぜて、いつでも漬けられる準備だけしている。漬けているうちに味が変わるかもしれないし、しばらくは家族の分を漬けて、わたしの準備が整うまで待っていてもらおうと思う。
ぬか床への憧ればかりが膨らんで、肝心のぬか漬けを食べたことがないとは盲点だった。
苦手なもの②
・ぶあついお刺身
居酒屋でたまに出会う、サービス精神にあふれたぶあついお刺身。
見栄えも良くて、毎度(すごい!!)とテンションが上がって写真を撮るけれど、わたしはもう、向こうが見えるくらいうす〜いお刺身でじゅうぶんみたいで。
同じ理由で、スーパーなんかで売っているサクも買うのを諦めるようになってしまった。
お得だけど、自分でうす〜く切るのは難しいし、できるだけ色んな工程をプロにやってもらえたらとても助かる。
苦手なもの③
・高菜
おにぎりが大好きで、あれば何でも食べるけど、高菜はお腹が空いててもそんなに手が伸びないことに気がついた。
そもそもこの苦手に気がついたのは
「嫌い、ってよく言うね」と人に指摘されたのがきっかけだった。
それまで、自分はあんまり嫌いや苦手を表明しないほうだと思っていたので、ショックだった。
それで(なんで嫌いって言ってしまっているんだろう)と考えて、
嫌いって、自分の輪郭をはっきりさせるために言ってるのかもしれないと思った。
好きなものがたくさんの方が素敵と思いつつも、嫌いって強くて攻撃力も高くて、簡単に自分を表明できる言葉だなあと。
SNSであちこち全方位に批判コメントをしまくる人は、もしかしたら自分が嫌いなものを発信することで、自分を形作ってるんじゃないかな、とか、知らんけど。
とはいえ、嫌いなものでコミュニケーションを取るよりも、好きなもので話すほうがなんだか平和で良さそうなので、できるだけ気をつけたいとは思う。
でも誰かを傷つけるつもりのない嫌いは少しだけ許してやって、自分の中では大事に取り扱ってみてもいいのかもしれない。
ぬか漬けだけは、いつか好きになりたいなあ。