町田義人『戦士の休息』聴いてみた(BASS COVER弾いてみた)*「お父さん、怖いよ。何か来るよ…。」
ご覧頂きありがとうございます。
この曲は1978年8月10日発売の自身9枚目のシングル、1979年3月1日発売の5枚目のアルバム
「長距離ランナー」の5曲目に収録されています。
(今回もご紹介頂きました。
いつもありがとうございます!)
角川映画のメディア戦略
何と言っても映画
「野生の証明」
の主題歌としてご存知の方も多いかと思いますが、
コチラはまだ子供だった
ので見た事がありません
でした。
しかし、これ以外にも
「人間の証明」
も含め、テレビCMなどの印象がおぼろげながら
薄っすらではありましたが、
当時から妙に気になって
おり、今回晴れて⁈この
シリーズの中身を覗き見
する事が出来、改めて
"古き良き"
時代の、
底知れぬエネルギー
に感動しきりでござい
ました💧
感動した内容とは…
感動しきり…何に感動したかと申しますと、この
「野生の証明」、
冒頭からスプラッター
さながらの
「血で血を洗うような」
目を覆いたくなるような
グロテスクな
"懐かしい"
シーンが平然と公衆の面前で繰り広げられていた
という、今こそまさに
隔世の感
と言わずして、何と言うのか。
軽い眩暈というか、何とも言えない感慨深い思いが
去来しました。
絢爛豪華な…
そして、もう一つの衝撃は、新年でも記念日
でも、特別でも何でもない
にもかかわらず、この
オールスター感謝祭と
紅白歌合戦、
レコード大賞に
かくし芸大会を
24時間テレビ
「愛は地球を救う」
番組内でレギュラー放送をしたかのような
豪華キャスト…
高倉の健さんに始まり、
中野良子
夏木勲(夏八木勲)
三國連太郎
館ひろし
松方弘樹
リチャード・アンダーソン鈴木瑞穂
丹波哲郎
大滝秀治
芦田伸介
角川春樹
ジョー山中
ハナ肇
可知靖之
中丸忠雄
渡辺文雄
北村和夫
原田大二郎
田村高廣
夏夕介
佐藤オリエ
島かおり
檜よしえ
山本圭
梅宮辰夫
成田三樹夫
きくち英一
阿藤海
寺田農
南城竜也
金子信雄
絵沢萠子
田中邦衛
丹古母鬼馬二
谷村昌彦
倉石功…
エキストラに近いような
農民や商店主の役の
配役名の無い俳優さんで
さえも一応調べてみた所、個人的に見たことのある
名前だけでもこれだけ
ありました。
(中にはしれっと"アノ"映画監督も混じっていました…)
…そして以後、角川映画を
象徴するスーパースター
になる、
"角川三人娘"
の
「長女」
薬師丸ひろ子…
先のちょい役の人達の
"面通し"
をするだけでも一仕事でしたが💧、
懐かしい顔ぶれと名前が
一致した時の心境は、
ちょっとした
スペクタクルワールド。
悦びでした💧
更にこの映画の魅力はまだまだあります。
そこはかとなく不気味な…
検索すれば動画にも
沢山上がっている、
何とも言えない
「読んでから見るか、
見てから読むか」
絶妙な"匠の技"から
生み出された
キャッチコピー以前に、
題名からして何とも得体の知れない、背筋がヒヤッとするような
CMのインパクト…。
あらすじ一つとっても、
集中して沢山の字ヅラを
読む事が久しく無くなってしまったコチラにとっては、苦行以外の何物でも
ない何かを通り越し、
複雑怪奇な物語の中に
次から次へと出てくる豪華絢爛な名前に軽い興奮を覚えつつ、あらすじを何とか理解出来た事で脳味噌が
喜んでいるだろう感覚を
味わえた事に、深い感慨を覚えました。
当時の時代背景
公開された1978年といえば
・「日中平和友好条約」が
調印。日本と中国の国交が正式に回復
・「サンシャイン60」が
開設
・先の24時間テレビ
「愛は地球を救う」
放送が始まる
・キャンディーズが解散
・ディスコブーム到来
・冒険家:植村直己氏が、
世界で初めて単独で北極点に到達
・プロ野球界では、江川卓投手の巨人軍への入団を巡る「空白の一日」が話題に
・第1回日本アカデミー賞
が開催
当時の日本の経済状況
省エネ投資と合理化・省力化の進展により国際競争力が高まり、史上空前の貿易黒字を記録
実質成長率5.5%で堅調な回復を示した
とありました。
堅調な経済成長の元で
今回の主題歌になった映画
「野生の証明」。
興行収入は22億円。
(現在のレートで45億円。
1978年度映画収入
ランキング1位。
)
とありました。
先の豪華なキャスト陣の
ギャラも相当なモノだったと想像つきますが、
この映画の見せ場のひとつであった自衛隊との
戦闘シーン。
その自衛隊員として登場
する名もなき兵士達。
彼らは
「野生軍団」
と呼ばれ、一般公募されました。
合格の条件は厳しく、
100メートルのウサギ跳びやフィールドアスレチック競技などによる過酷な選考が行われ、全国の
応募者から選ばれたのは200人。
何より驚いたのは、その
名もなき「野生軍団」の
ギャラ。
なんとロケ地である
アメリカへの旅費とお小遣い10万円が全員に支給された
といいます。
選ばれし者とはいえ、所謂
"一般人"にこの厚遇。
その後俳優になったりタレントになった人がいるか調べてみましたが、そういう情報は見つかりませんでした。
過酷なオーディションではあったかと思いますが、
国内の自衛隊で「体験入隊」風の訓練を受け、頭を
五分刈りにするだけ⁈で、
映画に出て有名人を間近に目にし、しまいには
アメリカまでタダで行ってお小遣い10万円。
最高の思い出じゃないでしょうか…💧
戦車やヘリコプターなどは当時の世相の関係もあってか自衛隊
からの協力を得られず(悪感情を抱く地域が多かったとありました。)
その為、実はアメリカ軍
から借り受け、
カリフォルニアでロケが行われたとありました。
(クライマックスのトロッコに乗っての銃撃戦撮影は、コロラド州で行われたようです。)
そして、先の「野生軍団」にまつわる話で、心温まるエピソードがございましたので、そちらを少々…
あの名優ともう一つの物語
これは味沢(高倉健)を逮捕すべく捜査をしていた宮野署、捜査課の刑事北野隆正役だった
夏八木勲
(当時・夏木勲)氏の話
です。
彼はアメリカロケの際、長い待ち時間などで出番がない時、疲弊していたエキストラ達に何かと声をかけたり、他の役者やスタッフにも色んな気配りをしていたといいます。
そして自身の撮影中は、毎朝
ランニングと筋トレを欠かさないルーティンを続け、コンディション調整を怠る事がなかったといいます。
そんな夏木氏の"背中"を、
主演の健さんは眩しそうに見つめていたそうです。
そして、そんなストイックな
夏木氏を見ていた製作者の角川氏は(自衛隊隊長役で出演)、
『白昼の死角』
という映画の 主演に抜擢されたという逸話が残って
いました。
不条理と静寂のあいだ
…正に"スクリーン"以外
にも、様々な物語を
生み出してきた
「野生の証明」。
そもそもの理不尽な物語に
やるせない結末、激しい
銃撃戦のあとに訪れる、
ほんのひとときの静寂と、
生きる意味を問いかける
切なさ。
そんな不条理さ、無常さの絶望的な気持ちにそっと寄り添ってくれるような今回の
『戦士の休息』。
…どうぞお聴きください。
作詞・山川啓介
作曲・大野雄二
ありがとう ぬくもりを
ありがとう 愛を
かわりに 俺の命を
おいて ゆけたなら
男は 誰も皆
無口な兵士
笑って死ねる人生
それさえあればいい
ああ瞼を開くな
ああ 美しい人よ
無理に向ける
この背中を
見られたくは ないから
生まれて 初めて つらい
こんなにも 別れが
ああ 夢から覚めるな
ああ 美しい 人よ
ほほに落ちた熱い涙
知られたくはないから
この世を 去るとき きっと
その名前 呼ぶだろう
