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分相応の美肌を目指して



性格以上に、肌がナイーブすぎで困っている。

"私"という中身が好きになったものを、私の肌は受け入れてくれるとは限らない。
上手くいかなかった場合は、拒絶に拒絶を重ね、見事に荒れた肌が出来上がる。


幼い頃から、かなりの敏感肌を抱えて過ごしている。

軽くアトピーもあるせいで、少しの摩擦で痒くなるし、肌がどこかしら荒れている状態がデフォルトになっている。

春は花粉、夏は紫外線や汗、秋と冬は乾燥。その他にも、食材や衣類の素材、化粧品の成分など、一年中様々な要素で肌が荒れていく。

酷い時は瞼が腫れて"お岩さん"のようになるし、肌荒れにより首の色が暗くなり、夜道で出会ったら顔だけ浮いているようにも見えるかもしれない。

そんなことで頭を抱えながら、この繊細な肌と向き合って過ごしている。
モデルやグラビアなど、肌感が大きく関わる仕事をしていなくて本当によかった。(そもそもなれない)


これまで、自分に合うスキンケアや化粧品を見つけるために、相当な時間とお金を費やした。

良い皮膚科に出会うために、数え切れないほど病院に通ったし、世の中で流行っているものがどれだけ魅力的でも、「敏感肌用」の文字がない限りは試すこともできない。

この難しすぎる肌と共に30年以上生きてきて、たくさん失敗もしたし、世間で良しとされることが逆効果だったこともある。

それでも、昨今はようやく付き合い方を掴んできて、派手に荒れることは滅多に無くなった。
特に、日々の地道な習慣が、どれほど大切かという点に気づくようになった。

ここ数年、日々心がけていることをここにまとめてみる。



・綿100%への絶大な信頼


私くらいの気難しい肌を持つと、洋服も自由に選ばせてもらえない。
どんなに魅力的な服があっても、それが直接肌に触れる衣類で、タグに綿以外の素材が書かれていたら、着ることは許されない。

仮に着てみても、着替えた直後こそ問題ないものの、10分も経てばどこかしらに爪を立てている自分に気づく。

ただ、それも徹底して綿100%のものを揃えることで、痒みをかなり抑えることができた。
この体質は痒みさえ感じなければ勝てるため、肌荒れを予防するためにも、痒みが生じるものはとことん駆除していく必要がある。

ただ、気をつけるのは衣服だけではない。

バスタオルや、ベッド周り(掛け布団や敷布団、枕カバーなど)、帽子や腹巻き、ブックカバーなども綿100%で揃える。
合わせて、洗剤や柔軟剤も無添加のものを使用している。

やや割高なのと、綿は乾きにくいのが難点だが、これだけでかなり肌を守ることができた。

自分好みの綿100%の衣服を見つけるたびに、その希少性から、つい財布が緩んでしまうことも悩ましい。

シンプルなTシャツにデニムパンツを合わせる日が自然と増えた。
制限はありつつも、これはこれで自分なりのお洒落ができている気がしている。


・"温めすぎない"お風呂ルーティン


よく、"血行を良くするために湯船に浸かった方が良い"と各方面から聞く。

しかし、敏感肌はそんな悠長なことは言っていられない。
血行が良くなるごとに、痒みが増してしまうため、"温まらない"程度にお風呂に入る必要がある。

そのため、湯船にはあまり入らない。どうしても入りたい気持ちの時は、37〜38度で10分だけにする。
シャワーの温度は38度以下で、肌に当てすぎると乾燥するため、とにかく早く浴室から出ることを目標にしている。

髪を洗う時は、決して爪を立てず、優しく揉み込むようにして洗う。
顔や体を洗う時は、よく泡立ててから手のひらで撫でるように優しく泡を広げるだけにする。

擦るたび痒くなるため、何事も弱い力でそっと触れることを意識している。

浴室から出る前には必ず冷水を浴びて、痒みを鎮静させ、バスタオルをぽんぽんと肌に置くようにして水気を取る。
浴室から出た瞬間から乾燥が始まってしまうため、出る前に必ず全身の保湿をするのも忘れてはいけない。

ドライヤーも、頭皮を温めすぎないような機能がついたものを使っている。
髪が乾いたら、最後は必ず冷風をあてて熱を逃す。

これらは、名医の診察を受けた時のアドバイスを元にして出来たルーティンだ。
体に熱を籠らせないのと、刺激を極限まで減らすことが何よりも重要らしい。

地味な手順だが、これらを心がけながら地道に日々を送ることで、肌が格段に荒れなくなった。

温かい湯船に浸かりたい気持ちはあるし、ついゴシゴシしてしまいそうになる。最初は物足りない感覚もあった。

固定概念を変えるまでには時間がかかったが、次第に慣れてきたし、効果もかなりあると思っている。


・超保守的スキンケア

スキンケアは"敏感肌用"として販売されているものしか使わない。
厄介な肌に悩まされてきたため、"低刺激"や"無香料"、"◯◯フリー"などといった言葉の並びを常に探してしまう。

ただ、巷で敏感肌に人気とされている商品でも、個人差があるため肌が荒れてしまうことがある。

一時人気だったCICA成分を試してみたことがあるが肌荒れしてしまったし、とある敏感肌用のラインを長年愛用していたものの、リニューアル以降刺激を感じて使えなくなってしまった。

そのため、必ずテスターを使用して数日様子を見ることをおすすめする。

ちなみに、レチノールなどの挑戦的なスキンケアは、いつまで経っても使える気配がない。
保湿重視で、ひたすらに守ってばかりのスキンケアを続けているため、肌もしっかり歳を重ねているのを感じる。

美容医療などで、刺激を与えることで美肌にする治療もあるという。
年齢的に興味がないと言えば嘘になるが、この弱々しい肌がそれらの処置に耐えられるとは思えない。

私としては、ただ"お岩さん"化さえ防げれば良いので、きっと目指すべきところが違う。
肌が荒れない状態を維持することが、何よりの課題だと思っている。

通常の皮膚科で処方してもらった薬と、時間とお金を費やして探し出したスキンケア用品と共に、分をわきまえた美肌を目指している。



肌の調子が悪くなると、ついスキンケアや薬など、与えるものにばかり目がいきがちだ。
ただ、日々こまめな習慣を怠らずに続けることで、少しずつ良くなっていくのを実感している。

今でも、肌が綺麗でうっとりする日もあれば、肌荒れで鏡を避けるように過ごす日もある。

まだ完全には掴みきれていない部分もあるが、試行錯誤しながら向き合ってきた分、やっぱり放っておけない存在だ。

我ながらよくここまで付き合ってきたと思うが、きっとこの先も肌の状態で一喜一憂しながら過ごしていくのだろう。

散々振り回されたが、これからもこの肌の一番の理解者でいたい。

たとえ世間から見たら大したことがなくても、私の中での美肌を保てていれば、それでいい。




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