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Photo bytomekantyou1

独りの女

    女は独りだった。
    孤独ではなかった。
    周りにはいつでも人が集まっていたし、
    女は独りであることに誇りを持っていた。
    しかしあるとき、女は独りでなくなった。
    女は怒り、自らを持ったその少女に手をあげた。
    ぶたれたのは女の方だった。
    女はその少女を絞めた。
    絞められたのは女の方だった。
    女はその少女を刺した。
    刺されたのは女の方だった。
    世界は女が独りでなくなったことを祝福した。
    女だけが、独りであることに喜びを感じ、
    独りでないことに血を流して嘆いた。
    そのため、女が刺された時、女のなかの、
    心臓でもない、胃袋でも、肺でもない、
    あるひとつの内臓が破壊されることとなった。
    女は少女に自らの眼を与え、睫毛を与え、
    唇を与え、自らを破壊していった。
    欠落していく女に、世界は賞賛を与えた。
    女だけが、欠落していく自らの姿に嘆き苦しみ、
    崩壊を推し進めていった。
    女だけが、集まる賞賛に微かな希望を持っていることを知っていた。
    少女が女となった時。
    女の腹に空き立てられた刃。
    女はまた独りとなった。
    世界はそれを悲観した。
    女だけが、真実を知っていて、
    女だけが、
    独りとなったことに喜びを感じていた。

     
     

    澄

     
     
    自由な解釈で楽しんで欲しいです。

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